夫婦別申告すると国保税はどうなる

おばちゃんのマイクロ法人計画は進んでいない。

なんでかって言うと、マイクロ法人を設立して国民健康保険料は確かに減るが、その分税理士料金が増えてトントンになりそうだから。

法人の申告は面倒くさいとどのページでも書かれている。
そこをわけのわからん日本語を解読しながらおばちゃんが自分でやろうというだけの気力がわいてこない。

テン・ジュニアはFiPで闘病中だし、紫音は頻繁におなかを壊し検便をしても寄生虫は発見されない。寄生虫のせいでないなら詩音はなぜ頻繁に下痢をするのか。払っても払っても払っても、嫌な予感がわいてくる。怖すぎて鬱々としている。

どうだかなぁ。マイクロ法人なぁ。
マイクロ法人で節約できるのは国民健康保険税だけだ
そもそも雑収入の年金はその他の収支と損益通算できない。つまりどんな事業をしても赤字にしても年金収入は雑収入として申告せねばならない。節税するなら、住民税と国民保険税と介護保険税を個別に攻略する必要がある。

住民税はふるさと納税を使う。ちびっとだがふるさと納税のお礼を生活に充填する。本来の生活費が若干減る。つまり節税。

国保―これをマイクロ法人にするなら社会保険に強制加入だから料金が下がる。会社負担分があるが、。

介護保険―これはどうやってもどうにもならない。所得を減らさない限りいかなる節税技も無理。
ただし、介護保険は不思議なことに所帯収入から算出されるのではなく個人収入から算出される。なんでや?

そこでおばちゃんは、去年税務署と話した会話がピコんと蘇った。
おばちゃんたちの年金はおもに海外年金である。
米国年金は源泉徴収がされていないので確定申告をする必要があるのだ。そのとき、税務署は夫婦別に申告してもらいますと言った。
おばちゃんは聞き流した。

なんでかというと、年金は今年2月からの支給で実は支給が1か月分抜けている。バイトは55万まで控除だから夫婦合算で申告してもおばちゃんはぎり非課税か少しでるかという金額であったから、個別で申告しようが夫婦合算で申告しよう所得税の納税額はたいして変わらぬと思われたから。

その時の会話を思い出して、、神が降り立った!
所得税は確かに変わらんが、夫婦別申告なら国民健康保険税は変わるのではないか?
おばちゃんが非課税なら、国保料も最低のはず。国保料の軽減も使えるはず。

さらに、、、素晴らしい!!のは高額医療限度額の限度額が世帯ではなく個人に応用されるならおばちゃんの窓口支払いは1割、限度額これまたひと月3万9千円の最低ランクになるはず!
私って天才!

さっそく夫婦別に税のシュミレーションをしてみると、国保は世帯割が増えて4万ほど増額になるが、所得割が下がる。究極の狙いは高額医療限度額制度。おばちゃんのガンが再発したら窓口1割、限度額も最低でないと。
ちょうど市役所に行く用事があったので、おばちゃんはわくわくしながら国保課に向かった。

おばちゃんは何せ背が高くて態度がでかくて田舎では目立ちやすいので、近頃はなるべく気配を消す訓練をしている。
目立ちたくないときは、猫背になり肩をすぼめて視線を落としぼそぼそしゃべるように努力している。

コロナの初期に国はコロナで収入が減った世帯のための住民税・国保・介護保険など減免の救済制度を打ち出した。おばちゃんはさっそく申請書をダウンロードして記入し役場に持参して手続きを要求したのだが、この田舎の役所で第一号だったみたい。

国が打ち出した救済制度というのに、しかも地方の窓口にもパンフレットがちゃ~んと置いてあるというのに、実際のケース処理が初めてらしく、どうやっていいかわからんと言うのだ。申請書さえ受け取らないというので、窓口カウンターでやりあったから人口の少ないこの町でこれ以上目立ちたくない。

それで今回は用心して目立たぬように国保の相談窓口に座った。
国保税の個別算出について窓口の平職員ではわからないので、納税課の課長を引っ張り出すことになった。課長が言うには、夫婦別の確定申告なら夫婦別の収入について確かに国保税の算出を行う、と。
やった!

おば:で、高額医療限度額も個別なんでしょう?
課長は記憶を確かめるように
課長:ええっと、たしか限度額は所帯収入で同じになると思います。
おば:はぁ?介護保険でも夫婦別々に収入に基づいて計算するんですよね?
課長:そうです。
おば:それで介護保険にも限度額制度があって、夫婦別ですよね?
課長:同世帯の課税者がいれば調整されます。
おば:で、国保の場合も別々に算出するんだから別々の限度額なんですよね?
課長:世帯に収入が多い人がいるとそちらに引っ張られます。
    ご主人の収入が高ければ、あなたの限度額はご主人に合わせて上がります。
おば:はぁ?(なんでや!)ぐぬぬ。
課長:そういう制度なんです。

ふん、2枚舌が
所得税は別々に取ったろ。国保は別々にしたら税収減るから世帯基準でとったろってか。

一緒に聞いていたおじちゃんは、ぼそっと、
だから、国は取れるところから取るんだよ。どうせ払うものだからしょうがないだろう。

そうか、じゃあ来年の税はおじちゃんの積み立て口座から現金をおろして、一括支払うことにするか、。一般徴収だからすべての税納付書が役所から届くのだ。
それは困る。

マイクロ法人作ったろ。
でもなぁ、税理士に料金を払うと結局同じだし、ただ、医療費の窓口料金と限度額は社会保険のほうが安くなるなぁ。
でも法人申告の税理・日本語がかけわからんしなぁ。

そのうち国はマイクロ法人の資格として最低売り上げを導入しそうな気もする。去年サラリーマンの副業で最低300万売り上げを導入して損益通算をつぶしたし。
国民の懐を狙ってくる国ってつくづく情けなくないか?

まあ、私が死んだらおじちゃんは国保料が安くなるからその時はマイクロ法人の必要もないし、
ああ、めんどくせぇなぁ

関連記事

ああ、税の季節

米国年金をもらうー8

引退生活・シュミレーション・シート

2023年 黄金のシーズン5月がやってきた

園芸店とホームセンターを走り回っていたおばちゃんです。
お花を植えるためのいいデザインのポットも欲しくなったんだが、高いのぉ!
それで巡回コースにはリサイクルショップが組み込まれて、よさげな傘立て500円!やら花生けを買い、底に穴をあけて器にしようと思っている。

このポットに何を植えようかと思うとワクワクするわ。
山は地上より4度低いが、チューリップも終わって宿根草が伸び始めた。先月からメルカリで買ったペンステモンの種も芽を出したので、朝晩成長を見守っている。あったかい目をかけてやれば植物だって多少早く成長するのではないか?
だから3週間ほどとっても忙しかった。

朝起きれば、ハサミをもって庭を巡回し花ガラを切り、嫌がって抵抗するクレマチスの茎をなんとかオベリスクに誘引しようとし、増えすぎたグラスの小株を分けて鉢に植え、百日紅の下は石と流木で廃墟風にアレンジし、シレネを隙間なく植え込みたいが高いので、あっちの店で2株、こっちのセールで2株と順次増やした。貧乏性のおじちゃんは一度に大枚を使うとうるさいので、少しづつ何回も買う。

おじちゃんが引っこ抜いてしまった河津桜の後には何を植えるべきか、
ネットで検索したんだが伊東の植木市で、カリフォルニア何とか?を買ってしまい(もしかしてアメリカ何とかだったかも。もう名前が覚えきれない)ついでに地上から2メートルは丸坊主で、3メートルのてっぺんにしょぼしょぼ葉がついている畑の霜よけにもならない雑木を切ってもらった。

真夏の暑さを遮るサヤサヤとした葉が茂る常緑木(落葉樹では畑に落ち葉が落ちるので大変)で、かつ大きくなりすぎない2メートルくらいの木。あと5年たったら脚立をつかった木の剪定なんか自殺行為だわ。
花は咲かなくてよくて立ち姿と葉が綺麗な木を植えたい。またまた園芸店と植木市を回っておじちゃんがハナミズキ?を気に入って買ってしまった、3本も!

ハナミズキは確かにかわいい木だが、冬は落葉して丸裸になるから畑の霜よけにならんだろ!赤と白の2本を畑の境目に30センチ間隔で2本植えたのを発見して喧嘩になった。

お向かいのおばちゃんのハナミズキを毎年見てるだろうが?高さは確かに高くないが、横は1メートルも張り出してるだろうが?育ったらお互いの枝がぶつかる近さ。あんたは今見える植物の姿しか見えんのか?

さすがにまずいと思ったのかおじちゃんは植えなおした。その距離50センチ。
5年後はきっとぶつかるだろう。それまでおばちゃんが生きているかどうかは知らんが。

もう一本の白のハナミズキは玄関先に植えるとかで、おじちゃんは玄関横の庭で動いていた。
おばちゃんは表のダンダン庭で忙しかったので、おじちゃんの監督をしきれなかったが、玄関先でゴンゴンやっているのは聞こえていた。夕方撤収するときに、おじちゃんがコンクリートが足りないので、明日はホームセンターだな、というので何がそんなにコンクリートが必要なのかと疑問に思った、
ら、、、。

玄関横の庭がとんでもないことになっていた。
玄関の庭もやはり段々でおじちゃんがハナミズキを植えようと掘ったら、50センチで湿った砂利とコンクリート層にぶつかったそうだ。
先代のおばちゃんがコンクリートを張って水はけのために砂利をいれその上に土を乗せた段々庭だったらしい。

おじちゃんはそれでハナミズキの地下植えをあきらめ、ついでにすべて玄関庭の花木の直植えもやめることにしたらしい。なんでや?
どこを掘っても結局砂利とコンクリートで水はけが悪すぎるから。

そして大・土木工事が始まった。
剪定をしすぎて年々花付きが悪くなるカシワバ・アジサイ3メートルを引っこ抜き、特大漬物バケツに養生された。
おうちの基礎タカイタカイ足を隠す柘植の垣根もすべて引っこ抜かれ、おじちゃんがセールで買って植えた30本くらいのユリ~すでに30センチに育ってた!もプランターに植えなおされた。球根の根っこは一度ダメージを食らうと二度と再生しないという。
きっと今年のユリは絶望的だろう。

おばちゃんがせっせと植えたグランドカバー3種、グラス類は見事に引っこ抜かれプランター2個に養生されていたが、どう見ても株が少ない!すべての植物はみ~んな抜かれて石垣と地面。
おじちゃんは引っこ抜いた草木に花がつくかどうか気にしてもなさそうに思える。来月にはカシワバ・アジサイが咲くはずだったのに。

先代のおばちゃんが土台を作った石垣段々はまだしっかりしていそうだったから、おじちゃんは石の垣の間をレンガで補強してすべてコンクリートで張ってしまった。どれだけコンクリートを使ったかもう知りたくない。

おじちゃんは満足そうだったが、そこでハタと気が付いた!
カシワバ・アジサイやハナミズキは何に植えるのだ?
大きな木を植える大きな鉢は高い!タカイ!
そうしたらおじちゃんは俺が作ると言う。

はぁ?
溜め込んでいた木材でコンテナを作るという。アンタいくつ要ると思ってんのさ。3段の庭よ!
ってなわけで、ホームセンターには今度は不足の材木やらペイントやらを買い出し、園芸土を都合12袋も買った。うちの軽自動車は明らかに後ろがかしいでいたぞ。

土木工事は完了し手製の木製コンテナも完成した
いくら防腐ペイントを塗っても木材というのは土を入れると痛むのだが、おじちゃんは内側にプラケースを仕込んでいた。ビールを入れるみたいなやつ。6年の経験がおじちゃんを育てたか。

カシワバ・アジサイもハナミズキもユリもそれぞれのコンテナに収まり、おばちゃんは足りないグランドカバーを園芸店で買い増ししてこんどはカラーリーフとグラス類にはまりそうである。

渋い色のカラーリーフを渋い鉢に植えたい。おじちゃんが幼稚園の花壇にしてしまったコンテナを流木とグラスでなんとかオサレにしたい。いぶし銀のようなシルバー・リーフを集めたい。 “5月にやるべき庭のお手いれ“などの動画を見ながら寝落ちする。夢はまだ広がるのだ。

蛇足----
ゴールデン・ウイークに入り、お向かいのおばちゃんは東京から避難して来た。
お揃いの真紅の長靴を履いて、この前植えたポンポン・ダリアの芽が出たか、ピンクのクロコスミアの芽がでたか、しゃがんで二人でおしゃべりをする。

中野のおばちゃんはうちからお宅の芝サクラがほんとにきれいに見えるわよ。と褒められたのだが、、、
芝サクラ?さて?確かに無事に咲いたが、草取りや植え替えや種まきに忙しすぎて花をじっくり見てない。観察はしたが、見てない。

花が終わった枝はないか、あれば切る。樹勢はいいか、切り戻しはすべきか、株分けはしたほうがいいのか?そんなことばっかり見ているので花を観賞する暇がない。ああ、。

関連記事

秘境のコメリ

おばちゃんの庭は4年間埋もれていた

くらえ、カプサイシン

静こころなく花の散るらん

お庭にじゃぶじゃぶお金が消える

楽天からメールが届いた。
~このメールは前月より請求額が増えたお客様にお送りしております、、、

増えた、増えた。1月の3倍に増えた。
3月から4月にかけて、毎週猫たちを病院に連れていき、おなかの調子を崩した猫のための療養の猫缶を買った。ちっちゃな猫缶はカルカンの4倍の値段だ。一日1缶半をたべる。おかげでジュニアはついに2キロを超えた。5か月で2キロである。この子は当分去勢の必要はないでしょうとも獣医に言われた。無事に育ってくれただけでもうれしい。

近郊を走しりまわったからガソリン代もかなり使った。使い出があると思った米国年金も足が出てしまいそうだ。あればあるだけ使ってしまうアメリカ人に近いな。

拝聴しているガーデニング・チャンネルによると、花友フェスティバルとやらが名古屋で開かれているそうである。行きたい。

100店舗を超える園芸店も出店しているそうで、珍しい苗を変えるチャンスだ。まさか電車で苗木を持って帰るわけにいかないから “車で一択” だが日帰りはきつい距離。一泊で遠出するならテンがまだ小さいから猫二人でお留守番は無理だろう。
来年かなぁ?

豊橋、大阪、東京方面には巨大園芸店があるそうだ。いつか行ってみたいものだ。
南カリフォルニアにはRogers’ Gardenという有名な園芸屋さんがあった。広大な緩やかな公園のような丘陵に植栽が展開している園芸屋さん。

その公園の小道をめぐっていくと灌木のセクション、下植えのセクション、お花、背の高いシンボルツリーなどが次々と現れる。どのシーンを見ても絵になる。Ikeaのように部屋ごとにインテリアがデザインされていて、お客はどのようにアレンジができるのか目で確かめてから、花や植木を購入できるようなディスプレー方式だ。


園芸のプロがアレンジした庭木におしゃれなポット、かわいい花。うっとりしてどれもこれも欲しくなるのさ。一回りして店舗まで戻ってくると、そこには凝り倒したインテリア エクステリアの飾り物がぎょうさん。

中でもひときは優美な光を放っていたのは、クリスマスのオーナメントたち。
ツリーに飾る銀や金の玉。目もくらむような手の込んだ細工もの。安いオーナメントでも一つで5ドルくらい平気でしてた。数が必要な飾りはとても手が出ない。ここで値段を気にせずお買い物ができるのはNewport Beachや Laguna Beachのお金持ちだった。帰国の時にツリーも飾りも全部処分したけど、Rogers Gardenで買ったものがあったなら手放せなかったと思う。

Rogers Gardenとは言わないけれど、日本の巨大ガーデン・センターに行きたい。
行ってほしかった苗をこの目で見て買いたい。オンラインで植物は買えるのだが商品写真と現物の苗がずいぶん違ったりするのよ。根が回っていて庭に植えても定着しないことが多かった。

カラーリーフが欲しい。赤や黄色の代わり色のカラーリーフや、日陰を明るくする銀葉のアクセントにするリーフが欲しい。大きくならず紅葉する低木が欲しい。ゴブレットのような足つきの鉢が欲しい。

こじゃれたレリーフなどの鉢だと軽~く万円を超えたりするから。イギリス製の鉢なら1ポット6桁したりする。ホントですかぁ~?
年金なんかいくらあっても足りないわ。
ガーデニングってお金がかかるのね~~。

関連記事ー

秘境のコメリ

おばちゃんの庭は4年間埋もれていた

目指せ宿根草の庭

手術後1年

胆石だと思ったら~胆のうガンだった~

去年の4月、胆石を切除してこれでヤマザキの雪苺娘が安心して食えると思いきや、切除した胆のうからステージ2のガンが発見されたmikieおばちゃんです。

病院に逆戻りして肝臓&リンパを切り取る拡大手術をして退院したのが、GWの終わりごろ。去年は雨も多かったせいで一番美しいはずの5月は庭の手入れもできず無念の涙をのんだ。

今年はリベンジの年だ。
3月には秘境の中伊豆コメリで深紅の長ぐつを買い求め、あまりに軽くて履きやすいので、お向かいの別荘のおばちゃんにも一足買って進呈した。
65の婆と82の婆がお揃いの赤い長ぐつをはいてポンポンダリアを植えたのである。
うちら~ガン友(お向かいのおばちゃんは、10年前に乳がんステ2、去年は別口胃がん表皮ガン ステ0)

お向かいの中野のおばちゃんはあまりにもコメリの赤い長ぐつを気に入ってしまい、この長ぐつがダメになったときはどこで買ったらいいのかしら、いいものだからもう一足予備に買っておかなければ、と憂えるので、もう一足買っておばちゃんの東京中野の自宅に送った。米国年金が入って気が大きくなっていたのであった。

山は麓の里に比べて気温は4度以上低いのである。
町でとっくにスイセンが満開というのに、うちの庭にはまだ葉が10センチ。黒い地面が見えてスカスカの状態に我慢できず、おばちゃんは庭を埋めるために宿根草やカラーリーフを求めて近郊都市の園芸店を走り回ったのであった。

おじちゃんが幼稚園のように植えてしまったチューリップは碁盤の目に並んでいて隙間の黒い土をバコパやカラーリーフで埋めたい。うちに根付いた宿根草はまだつぼみもできていない。ちょっとインチキだが、すでに咲いているネメシアやリナリアのポットを買ってきて同じ場所に植える。これは追加なんだ。中抜きと違うし。

おばちゃんは生来のセッカチ。待ってられないのである、はよ咲け~~。地だを踏んで咲いてくれるものなら、おばちゃんアデルのRolling In The Deepを踊っちゃる。

そのうち、3年目の姫コブシが満開になって散った。お向かいのソメイヨシノは今年も素晴らしく咲いて散ったが、6年前に植えたうちの河津桜は1輪も咲かずにまた葉桜になった。
ヒマラヤ・ユキノシタが細々と咲いてしぼんだ。去年の秋に選定しすぎたせいかもしれない。今年も追加したヒナ草は今満開である。こぼれ種が落ちて来年も同じように咲いて欲しい。

何が落ち着かないかと言うと、庭のメインストリートとブルー・セクションはまだスカスカなのである。2年目のジキタリスもカンパニュラもまだ20センチに満たない。ペンステモンなんて、地面にへばりついた葉っぱだけである。一番の目玉のガウラは10センチ。花は?
花はあと2ケ月も待たねばならない。

ブルーセクションにはネモフィラとデルフィニュームを植える。あ~、何時になったら満開になるのかしら?

夜は園芸チャンネルを視聴する。
ノーマル・スピードなんかで聞いていられない。1.5倍速である。出だしはすっ飛ばして、要点だけを見る。

なるほど、桜は意外にも庭に植えないほうがいい木だそうだ。
家の基礎に近い場所に植えると、根が横に張り基礎を壊すこともある。葉には毛虫がついて剪定が難しい。うちの河津桜は油粕をやったら、変な風に横枝ばっかり伸びておまけに葉がピンクに縮れて病気みたいだ。

コニファーは姿はいいが、すごいスピードで高く育つので、地植えにすると切ることになるのか、。おばちゃんのコニファーは今年の寒波と乾燥で3本のうち2本が枯れてしまい植え替えねばならない。

そうしたらコニファーの空の鉢に妙な木が植わっていた。しみじみ観察するとビワの木のようである。
おじちゃんにどうした?と聞くと、
道端にビワの木が自生していたので掘ってきて植えてみたと言う。
元んとこに戻してこい!


おばちゃんも子供のころに犬や猫を拾ってきてよく言われたセリフである。おじちゃんもワンコの時に言われたはずだ。60年も経つのに性分は治らぬと見える。

昨日はせっせと買い集めた宿根草を植え、時代がついた渋いポットに植え替えをし、シレネを植えた百日紅の下を、これまたオサレな化粧レンガと岩で廃墟風にアレンジをしていた。立ち上がると、河津桜が抜かれていた。

桜が横倒しになっていて、根っこが丸い。
どうやら地面が硬くて根は横に張らなかったようだ。根っこが腐っていたよ、とおじちゃん。
を作ってもいいよね、この場所。

実は水場があるといいなと思っていた。古い火鉢を買ってきて埋めるか?
今度はリサイクルショップを一回りである。前に買った青染付の火鉢は金魚が5匹元気に泳いでいるが、そのリサイクル・ショップは場所替えして商品がずいぶん減った。埋めて池代わりにする手ごろな大きさの火鉢がない。

池はちょっとペンディング。
夏はボウフラが湧くし、冬は確実に凍るから金魚は入れられない。
やはり木がいいだろうか?
さやさやと葉擦れがするようなすらっとした木。背丈が高いと剪定が大変になるので低中木。また動画を見る。ニワトコ?夏ハゼなら紅葉するし。

宿根草を植えながら、2年後のこの場所はどうなっているのか?
シンボル・ツリーは今年植えたほうがいいのか?
ヘデラと芝桜がケンカをしててどっちの肩を持ったほうがいいのか?

ムクゲのこぼれダネから3本実生が生えてしまい、おじちゃんが後生大事にポットに植えたら50センチに育ってしまった。見張っていないとどこかに植えられてしまう。おばちゃん、よろけた拍子にポットの上に倒れてムクゲの苗が折れてしまったほうがいいのか?

いろいろ花や木を植えながら、いったい私にはあとどのくらいの時間が残されているのか?今年できるだけやってしまったほうがいいのだろうか?
人はそれぞれ人生時間が決まっているが、残りの時間がどれだけ残っているのかは知らされていない。おばちゃんの場合は蓋然性が高いというか、。

手術後半年から2年の間がいちばん転移・再発の可能性が高い。
危険期間の2年は半分過ぎた。例えば、肝臓に再発したとすると膵臓転移よりも時間が稼げそうだ。膵臓と肝臓+胆管同時なら余命は半年から1年くらいか。

うちの庭を完成させるのに、長期計画でいったらいいのか、短期計画でいったらいいのか。腹に観察窓が欲しいもんだ。

動画の個人庭園・訪問編を見ていて、このバラは植えて10年とか、クレマチスが太い木になっているとか、植物が結果を出すにはそれ相応の時間が必要なのだ。花のサイクルは毎年決まっているのに。時間、時間、時間
おばちゃんの時間はあとどのくらいあるのだろう?

いつもの蛇足ーーー
数年前、おじちゃんが春用のジャケットのファスナーを生地に引っかけ無理やり引っ張ったのでファスナーが壊れてしまった。直さねばと思っていたのだが春は短いしそのままに。

毎日のように通る商店街には洋服直しの看板を掲げた個人商店があって、おじちゃんが看板を見てここなら1500円でファスナーが直せるって。

1500円というのは、材料費だけか、工賃は別かもよ。
おじちゃんは、イイヤ、1500円と書いてあるから、1500円だろう。ここにジャケットを持ち込む。
おじちゃんはジャケットを引っ張り出し、ついでに何を思ったか喪服のズボンも引っ張り出した。ウエストがゆるゆるなんだ。詰めてもらおうと思って。

おばちゃんは、私の葬式用か?と内心疑ったのだが、おじちゃんは計画性がゼロで先に気を回す質でもない。すると、おじちゃんの兄弟用か?

ジャケットとズボンを店主に渡すと、ファスナー直しは3500円と言われておじちゃんは、しばらく黙った。看板にウソあり、と思っていたに違いない。

関連記事

アイタタ、タ

総武本線 内房まわり

ベンツ切開

ガス代の攻防

今朝のニュースは電気代の高沸
九州の一般家庭で電気代が3倍になったという。増えたね、この手のニュース。

「ウクライナ侵攻から1年も経つのにまだ新興電力を使っているのか?危機感なさすぎ。馬鹿じゃねぇ?」とか言っていたら、おじちゃんが うるせえ!とチャンネルを変えてしまった。

山に引っ越してきたとき前の持ち主は東京電力だったのだが、不動産屋と一緒に来たガス屋が”キッチンのレンジを新品に取り換えしますぅ、うちは新電力と提携してますのでプロパンと電力を同時契約してもらえば、電力も安くします” つ~ことでおばちゃんは電気とプロパンの契約をした。

新電力に留意しないといけない。
発電設備も送電設備を持っていない。大手電力会社から卸値で電気を買い、ペーパー操作だけで使用者に電力を小売りする「新電力会社」がまっとうなわけがない。アメリカでも電力の自由化があったがうまくいかなかった。
黒木亮さんの「小説エンロン」は面白かった。

「電力の自由化」の標語のもとに、大手の電力会社がペーパー新電力会社に電力を卸してやる。
この時点でおかしい。利権のにおいがプンプンする。東京電力から卸しで電力を買って、それを使用者に小売りにして、東京電力より安くできるのがまたおかしい。東京電力がボリ過ぎ!ってワケでなければ、なにかカラクリがあるのだ。すべておかしいが、安い間は新電力でとりあえず契約した。

去年、ウクライナの侵攻の後に新電力会社から、“料金の上限制限を撤廃することになりました” とできるだけわかりにくい表現でお知らせが来た。おばちゃんはさっさと東京電力に契約しなおした。

プロパンガスは徐々に金額が上がってきた。ガス屋のおにいちゃんはおばちゃんより華奢で小さいので呼びつけて契約解除をすると、弱い者いじめをしているような気分になりそうで、後回しにしていたのだ。

ところが先週、家の前に車が止まると二人組が下りてきて、どうもXXガスですという。山ではあまり見たことがないガス屋だ。この先で、ガス工事がありまして、ご近所に挨拶がてらうちのうちガスの契約のご案内に来ましたという。

山のガスは100%プロパンで、都市ガスでもないのに工事なんて考えにくいが、これはガス会社の契約を切り替えるいいチャンスかもしれない。
おばちゃんは二人に、これからうちはお昼ごはんだからそこらを一回りして1時過ぎに来てといった。

お昼はなるべく早く済ませ、オンラインでプロパンガスの値段をリサーチした。山で見かけるのは4社。2つ見積もりをとって、営業に来たXXガスの値段も調べ、うちのプロパンの請求書を比較しようと見たらガス代の明細が書いてない。総請求金額だけ。

これはダメだと営業所に電話をかけ、ウチんちの基本料金と料金体系を聞く。基本料金が1800円で3段階の料金?なるほど。

今XXガスの営業が来て、基本料金が1000円とか言ってるからオタクより安いので契約を解除するかもしれないけど、解除にあたってペナルティなんかある?

1000円は安すぎて異常です。解約料については上司に聞いてきますというので、おばちゃんは2時過ぎに電話をくれと言った。

xxガス屋が1時に戻ってきたので、宿題はやっておいたから、とハナにかまして、他社2社の見積もりと今の契約している△△の料金を言った。で?お宅は?

XX社は基本料金1000円で1m3で376円だという。お宅はネットでは280円/m3とか書いてあるけど、これは異常安値だよね。呼び込みの金額でしょ?ご近所のN社は477円/m3だって。

二人のうち、元はヤンキーみたいな小太りの営業が、奥さんそれこそ呼び込みの金額ですよ。最初は本当に477円かもしれないけど徐々に上げてくんですよ。
それはお前んとこも同じじゃね?とおばちゃんは密かに思った。

現契約の△△がいくらにするかわかんないので、見積もりが出そろってお宅が安かったら電話するから。営業はあっさり帰った。食えない婆と思ったのだろう。

2時に契約中の△△ガスから電話が来て、xxの値段はおかしい。呼び込みに違いない。
ネットの書き込みで、田舎のプロパン屋はお互いの悪口をいい、客の取り合いをしているというのは事実かもしれない。

xxガスが376円というなら、うちは基本料を下げて、従量制で1m3 520円にします、値上げはしません。どうでしょう?というので、じゃあ従量制に変えて。
では、これからも契約していただけるんですか?ありがとうございます。というわけで、ガス代は来月から4分の3になる。
今までの経験で、一番安いのにするとカスをつかむ、というのが多かったから。

しかし、日本の消費者はずいぶんおっとりとしているものだ。
値上げの通知が来なかったから、高い料金を払い続けて怒ってみたり。おばちゃんには理解不能だ。

アメリカで90年代にオンライン化がまだ進んでいなかった時代だったが、口座引き落としを嫌がる人は多かった。料金のチェックをする前に、口座から勝手に金を落とされるのが嫌!という理由で。

請求書を毎月確認し、チェックを書いて支払うというスタイルに固執するのも、相手の会社の計算が間違っているときにまず支払わずに済む。サービスに不備があったとき、まず電話で文句を言って割引の交渉をする。安くなればこっちのものだ。
口座引き落としでは交渉前に引き落とされてしまう。不利。まずは、交渉だ。

さらに、相手が用意した契約書に自分に有利なことは何にも書いてない。
この場合、値上げに政府の許可がいらない新電力が契約書にどんなことを書いているか。値上げの通知が来ないからって、値上げできないわけでなし。消費者がウブすぎ。

おばちゃんも含めて日本人は交渉ごとが下手だ。
田舎育ちのおばちゃんなんか、アメリカでは最初のころ相手の言いなり放題で、あとからどんなに悔しい思いをしたことか。

日本人には交渉ごとの修業が必要だな。
タイだって、一生のうち一度は出家して僧侶として修業を積むように、日本人も海外にでて修行したほうがいいのだ。国家事業として世界193か国に全国民を留学/就業に送り出す。とりあえず3年。
修行先の国は指定できない。世界193ケ国をランダムに選んでこれまたランダムに選んだマイナンバーの国民を送り出す。

ついでに人生1度は起業して自分のビジネスを経営してみる。そうすれば、必要な人材とはなにか、企業が生き延びるにはどうすればいいか、など骨身に染みるほどわかるかもしれない。会社はお父ちゃんと違うよ。あなたを死ぬまで雇う扶養義務はないよ。税金は自分でチェックしてから払うもんだ。


労働基準法を修正する。年末調整を撤廃して皆国民確定申告にし節税に励む。
そうすれば国民全員タフになって、外資系のむこうを張って、有利な交渉ができるようになる、、、かもしれない。

関連記事

”会社は家族” 説が崩壊した日

アメリカのお役所と戦う

ガレージの攻防

工事現場で暮らす

しずこころなく花の散るらん

― 願わくば桜の下にて春死なむ その如月の望月のころ - 西行

妻子を蹴たおして出家した自己中の西行らしい歌よね。
4日前の朝、買い物に下る時には、両側からかぶさっている山のソメイヨシノが1分か2部咲き。おじちゃんと、もうすぐだねぇと言い合っていたのに、買い物を終えて同じ道を登ってきた午後には、同じ桜並木が3分咲きか4分咲きになっていた。

あれま、朝より桜が開いてない?山の気温は15度を超していた。
一昨日は20度を超えて桜はあっという間に満開。急がないと。

昨日と今日は天気が崩れて雨交じりで風がある。せっかくの桜が散ってしまう。なんか貴重なものが逃げてしまう感じ。

そういえば去年の今頃は手術だった。
その後切除した胆のうからガンが見つかって、今年の桜は見られるのかどうか、おばちゃんはひそかに危ぶんだのだったが、桜は咲いた。とてもあわただしく。

「春死なむ、」の歌があるから春に死ぬのも悪くないのかも、と思っていたが、この1週間の季節のあわただしさを見て、桜のころに死ぬのは嫌だと 思った。

桜が咲くか咲かないかという頃に、敢えなくなってしまえば、残った者は親族に連絡し、病院から書類を取り、役場から埋葬証明書をとり、葬儀の準備をして本籍から謄本を取り寄せ、家庭裁判所から遺言の検認を受け、銀行を駆け回り名義変更に飛び回らねばならない。

桜?そんなもん咲いてた?
残された者は空を見る心の余裕もないかもしれない。

おぼろにかすむ満月に照らされ、ハラハラと散る桜の花びらを浴びながら風雅に死んでいるつもりなのは、西行くらいだろう。もしかしたら、最後の一杯を傾けているつもりかもしれない。
妻子は後始末に走り回っているというのに!

ああ、そうだった、西行は縋る妻子を縁側から蹴飛ばして俗世を解脱したつもりなんだった。
いい気なものだ。

俗人は最愛の人を亡くした悲しさとあわただしさと浮世の手続きに振り回されている間に、桜は葉桜になっている。
次の年の春にやっと落ち着いていて、そういえば去年はドタバタして桜が咲いているかどうかもわからなかった。あの人は最後の花見もできずに亡くなった。――と毎年毎年 湿った後悔とともに思い起こすのかもしれない。

花見くらい心おきなくさせてあげたい。
というわけで、おばちゃんは桜の季節にアエナクナルのは嫌だな。墓も作らなくていい。

司馬遼太郎が遊牧民族の風俗と墓についてどこかに書いていたのだが、遊牧民族には墓がないと。
司馬遼太郎は描写したのはウイグルかモンゴル辺だったかもしれないが、おばちゃんの脳裏ではもっと西、サウジとかクエートとかの砂漠の民の風習として編集記憶された。

偉大なる族長や一族のヒーローだったリーダーでも亡くなってしまえば、遺骸である。
彼という存在の抜け殻であって本体でない。存在はうつろうもので彼だった存在はそこにもういない。残された者はかつて彼だったものを亜麻布で巻き、砂漠に出て行って浅く穴を掘り遺骸を落として岩で抑える。

砂漠の乾燥した風で遺骸はあっという間に干からび崩れて、彼の墓は砂漠の地にもまぎれてわからなくなる。砂漠はどこを見ても同じような風景で、数年たてば墓なんか記憶にもなくなる。それでいいじゃないか。重要なのは墓でも遺骸でもないから。

さらにどうでもいい蛇足
クリスチャンが家族を亡くして、アメリカでも墓参りをする人はないわけではないが、祥月命日に仏壇にお供えをしたり、お盆に迎え火をしたり坊さんを呼んで法事をやってるわけではない。

あの世の人が金に不自由することないよう中国人は紙銭を燃すが、日本人が紙銭を燃さないからと言って、日系2世のご先祖があの世で金に不自由するわけではない。亡くした家族を悼んで精霊をながしたり空に飛ばしたり。ベトナム人が放上のために小鳥に米をまいたり、アフガンなら墓に嗅ぎたばこを供えたり(嘘ぴょ~ん)なんてことがあるだろう。

祭祀の祭り方は宗教や文化・風俗でそれぞれ。言葉のなまりみたいなものではないか。どれが真理というわけでも唯一の宇宙のルールでもない。

おばちゃんが腹が立つのは、「先祖供養をしないから祟られている、先祖の報い、」とか供養脅迫してくる宗教的押し売り。
腹が立つ。

おばちゃんは自分の家族とビジネスを守るためにユダヤ人と戦ってきた。それでも店を一歩出たら客と自分は対等と思ってる。そういうおばちゃんのご先祖が先祖を祭らないから怒ってるって?ふざけるな。

たかが50年100年先に生まれたというだけの先祖ではないか。おばちゃんが死ねば同じ土俵にあがるぞ。おばちゃんは自分のためだけでなく戦ってきたが、供養をせよというあんたはいったい何のためにどんな風に戦ってきたのか?

子孫の供養なんてあてにするな。自分のしくじりを子孫に償わせようなんて不逞な野郎だ。自分の失敗は自分でもう一度生まれ変わって自分で償え、バカタレ。と言うね。

父も同じような性格だったからよく言った、というかもしれん。でも、おばちゃんのご先祖様たちは、子孫にこれこれの供養をせよ、と要求するような先祖は、多分いないと思う。

関連記事

●文化は変容する

おばちゃん危機一髪! 序章

セプテンバー・イレブン 911 あの時私はどこにいたか

● おすすめ記事

カリフォルニアのサーファー

移住への道

アイ子ちゃんから電話がかかってきた。

ねぇ、聞いて。
カリフォルニアで知り合いの夫婦が、早期退職して日本に2~3年住むつもりで移住してきたそうである。驚いたことには、このアイ子ちゃんの知り合いの女友達は日本のアパートがすぐ借りられると思って、ホテルは1週間しかとっていなかったそうだ。

旦那は日系の3世。アメリカ人だな。
ところが日本人である彼女と不動産屋を回っても、アパートが借りられなかった、ホテルは出ないといけないし、いったいどうしたらいいのかしら?――とアイ子ちゃんにお助けコールが来た。

20代で金貸しと不動産業を営んでいた越後屋・アイ子さんは、ホテルはもう2週間予約したら?日本に親せきが残っていたら、保証人になってもらえばいいね。とアドバイスしたそうだが、。

したらば知人は、日本に甥がいることはいるが彼に面倒はかけたくないと。

~~あはは、よくわかる心情でございます。自分の力で解決したいのですよね。おばちゃんもそうだ。

ではアイ子ちゃんは保証人協会を教えてあげたそうである。
保証人協会でもアメリカ人と日本にいなかった日本人では、信用度が無いのでたぶん保証人は必要だろうと思うが、。彼女たちがどこまで理解しているかどうかはよくわからない。

越後屋さんと二人で、彼らがこれから遭遇する困難をひとつづつリストした。日本で”あるある”を克服してこそ日本に定住できるのだし、突破することで達成感があがってリタイア生活も充実するかもしれないね。

しかしなぁ、生まれた国といえども、よその国に引っ越した時にはそれなりの定住手続きというものがあるのに、奥さんはアメリカに定住するときの面倒を忘れてしまったんかいのぅ?
とおばちゃんが言うと、アイ子ちゃんが、
ご主人が日系だから彼がやってしまったんじゃない?といった。なるほど、そうかもしれない。

日本人の勤め人が米国に移住するときには、一番大きな関所がビザ。
これは会社がやる。移動した後は、日本の企業の駐在の場合なら、会社の先輩がアパートの手配とユティリティ・サービスのスタートの電話、
SS OfficeでSSナンバーの申請、DMVで免許証の申請、、、なんかをいろいろ面倒見てくれるわけ。

おじちゃんの会社はスタートアップだったので、誰一人先住者や先輩がいなかったから現地のコーディネターのアドバイスで、自分で手続きをやった。
よその国に移住をするときは、定住のための勘所が必ずあるのである。

金をどれだけ持参したとしても金だけあったとしてもどうにもならないこともある。クレジットヒストリー・社会的信用が存在しないから。


おばちゃんの知り合いでは40年日本を留守にして、70前に日本に帰国してから、ローンで家を買おうとした老夫婦がいた。
無理だって!日本じゃ60過ぎにローンは組めません。クレジットカードが取れないとかETCが取れないって不満をもらしてました。銀行口座にはたっぷり預金があるのにね。おばちゃんが楽天とYahooならカードがすぐ取れますよと教えた。

日本でいえば、
日本の勘所は住民票。次に銀行口座。日本発行のクレジット・カード。日本の番号の携帯電話。これが重要だが、現役で収入のある保証人用の親族を一人。
このへんを抑えておけばいい。アメリカ発行のクレジット・カードを持ってきても、日本の携帯電話は契約できないのであるよ。

さらにいくら自分の力ですべてやってしまいたいと思っても、日本の医療施設では入院・手術には「保証人!保証人!」と非常にうるさいのである。

去年の胆のう切除の入院時には、誓約書に保証人欄があったので厄介だと思った。
保証人にサインをもらっておかないと、日本の病院は食い逃げならぬ、手術逃げがあるとか用心しているのであろうか?

帰国してから一度しか会っていないおじちゃんの甥の名前を借りるのがものすご~く嫌だった。たかが胆石で4~5日しか入院しないのに。

そこでおばちゃんは、病院のカウンター内で働く年齢が高いちょっと偉そうなおばさんを捕まえてダメもとで言ってみた。

私は胆石で切るだけだし、高額医療限度額証を持っているから、入院費用は片手で済むはず。保証人をつける必要があるんですかね?何なら、今この場で入院治療費を前払いをしてもいいですけど?

偉そうなおばちゃんは、ちらっと手術名をみて、そうね、いらないわね。と断言したので保証人欄は記入せずに済んだ。
ガンの拡大手術の場合は、何日で退院できるかわからなかったから甥の名前を貸してもらった。病院のシステムにチャレンジするのは時間の無駄だから。

アイ子ちゃんのキャッチフレーズは相手が変わるのを待つよりは自分を変えたほうが早い

アイ子ちゃんも私も多分どの国でも生きていけるかもしれない。

蛇足:
アイ子ちゃんが持っていた物件の入居審査の最低条件は、同じ企業に勤続最低5年だそうだ。不況の時などは条件を下げたんだっけ?
そう、家賃は周りの物件の金額を調べて2~3千円安くする。空き室が出るよりまし。大不況の時は生活保護を入居させた。
えっ~~~。越後屋さん、またずいぶん条件を下げましたな。
生活保護費の出る次の日に家賃の引き落設定して取りはぐれのないようにしてた。
越後屋さん、まいりました。

関連記事

アメリカの医療

アメリカのお役所と戦う

EDDを訴える

金髪に惚れるな アカン奴

  • footer