あかすりタオル1号 2号

時折断捨離がしたくなる。
母や猫が亡くなった後、
雨続きでうっとうしい時、
テレビで家のビフォアー・アフター番組を見たとき。
使わないものが多すぎると感じた時。
汚部屋を掃除する番組などを見たときは一番いけない。いたたまれなくなる、ウチも捨てなくちゃと町内指定ゴミ袋を取り出す。

おとといも何かの拍子にむらむらと捨て捨てスイッチが入ってしまった。
物を捨てたくないおじちゃんは、警戒心いっぱいでおばちゃんの手元とごみ袋を見張っている。不用品がたまるのは、リビングのテレビ台の引き出しとキッチンと洗面所だ。6月に不要な洋服を3袋出したので、今回はクローゼットから捨てるものはない。

AliExpressで買った中華製バリバリの骨伝導コードレスヘッドセットは役に立たなかった。音が駄々洩れで、病院のインターンから怒られたから捨てる。機種乗り換えした新しいIphoneの空き箱も捨てる。何につなぐのか忘れてしまった充電ケーブルも捨てる。
匂いがきつすぎて吐きそうになる髪のカラーワックス、捨てる。
同じくAliExpressで買った髪のエクステンション。届いたら色が明るすぎたので、マジックペンで色を塗ってみたものの気に入らないので、捨てる。

CDラックからあふれていたアメリカンポップも聞き飽きたので捨てる。アリアナ・グランデも捨ててやろうかと思ったがおじちゃんがフアンなので我慢する。
たまっていた町内会報とコロナで中止になった去年おととしの特別健康診断表捨てる。

綿のシャツが乾燥の時しわになりにくいように入れるテニスボールみたいなボール:乾燥モードになった時、いったん洗濯機を止めて入れないといけないので面倒。入れてもさほどしわの出来に変化がなかった。洗面所がかさばるばかり。捨てる。


乾燥ハンガーはバスローブをかけてスイッチを入れると、パリパリに渇いて気に入ってる。靴を干すために付け替えのノズルはいらない。

ダイソン掃除機の付け替えヘッド。ダイソンで使うのは小さい回転ブラシヘッドと細いノズルだけ。そのほかは一切必要ないので捨てる。

さて、この辺からおじちゃんの監視の目が厳しくなってきた。
基地外と言う。なんでもかんでも捨てやがって、と言う。

キッチンはゴミがたまりやすい。引き出しを開けてカトラリーが見えなくなるくらい詰まったセブンのおしぼりとスプーンと割りばしを捨てる。

おじちゃんはセブンで必ずお絞りと箸・スプーンをもらうくせに、使わなくて宝物のようにため込む。袋入りの麺類やお惣菜についてくるちっちゃなコショウ、ゴマ、七味、からし、調味オイルは嫌いなので使わない。使わないから捨てたいのだがおじちゃんが宝物のようにとっておく。ウチのコショウが切れたときに使えるかと思って。辛い七味は二人とも苦手なのに、おじちゃんは取っておく。たまにうどんに入れる時があるかもしれない。

おじちゃんはオーガナイザーが好きである。いろんな形や大きさの箱を買って、工具やら釘やら画びょうやらを入れておくと整理した気になるらしい。
ところが、箱の中に入れた途端、おじちゃんの記憶からその物が消えるらしい。どこに入れたかも同時に忘れるらしい。

それで百均に行って同じ釘やらフックやらを大量に買ってきて、その辺にぶんまくわけにいかないので、オーガナイザーを買ってきてその中にしまう。そして存在を忘れるので、探すより百均に行って、、、。


最近、おじちゃんは自分の問題をようやくわかったようで、ベランダの一角のおじちゃんの工作室は見える収納にかわりかけている。工具がフックでつるしてある。釘はつるすわけにいかないので、相変わらず箱。それで、クッキーやナッツの空き缶にやたら執着するのだ。
百均の箱よりは上等に見えるモロゾフのクッキーの空き缶が捨てられない。ナッツの空き缶が捨てられない。捨ててはもったいない資源と思うらしい。いつか使うから。

おばちゃんがキッチンで見つけてしまったのは、マルちゃん天ぷら蕎麦の空カップだ。こんなものがどうして?猫の避妊手術の時に新たに小さいサイズを買ったので、マルちゃんは捨てたはず?2個あったのでゴミ袋に捨てた。

油断はできない。なぜならおじちゃんはごみ袋からこっそり取り出してまたしまうか戻すからだ。引っ越し当時にとりあえず百均で洗面器と風呂の手桶を買い、ちゃんとしたのを買った後にゴミとして捨てたはずが、庭の水道に鎮座してたから。雨水をためたポリ桶から水をくむには確かに手桶が便利だ。おじちゃんの目を盗んで物を捨てるのは難しいのである。


おじちゃんが拾いそうなブツはごみ袋に入れた後、紙系のかさばる物で覆い隠すのが基本。
昨日、庭の水やりに出たら水道栓にペンキ容器に使われたマルちゃんのカップがあった。これは許そう。

夫婦と猫が必要なものだけ。客用の寝具は一切なし。客用の椅子もなし。家具はこれ以上絶対増やさない。

アメリカで家を売った時に大きな家具は始末した。
カリフォルニア・クイーンサイズのベッドなんて、日本の寝室に入るわけがない。持って帰ったところで寝具類も売っていない。帰国の時に家具と生活用品は大部分処分をして最終的に引っ越し便に積み込まれたものは、最低限の家電と本と服と身の回りの物だけであった。

2世の引っ越し屋さんが最後に移り住んだアパートに来て、何を日本に送り出すか指示をくれという。アメリカ生活の清算と日本の帰国の手配で疲れすぎていたおばちゃんは、キッチンとリビング、寝室、クローゼットの中身などを見せ、大雑把にこっからここまで指示した。

それからよろよろとリビングに座ったあと眠り込んでしまい、ベッドルームとバスルームの梱包作業が終わってから目が覚めた。

その結果、日本のスーパーで買った日本製の入浴用のあかすりタオル使用中:水色とピンクのくたびれたやつとか、アメリカの百均で見つけたヘアブラシにかぶせて使うネットとか、しょ~もないゴミがプロの手できっちり梱包されコンテナに詰め込まれ船便に載せられて横浜めがけて出港していったらしい。

日本には2月に帰国したが、船便は予定より3週間ぐらい到着が遅れた。冬用のコートもセーターもなくて震えていたおばちゃんたちの仮住まいの実家のもとに引っ越し荷物は3月過ぎにやっと届けられた。
梱包は開けず山の家にさらに送って5月にやっと引っ越し荷物をほどき始めたら、ウム~とうなった。さすがプロの引っ越し屋である。
アメリカのバスルームの中身がそっくり出てくる。資生堂のシャンプーとリンスですか?とくにあかすりタオルには脱力した。こんなものがコンテナで船便で帰国してきましたか!

日本で製造されアメリカに輸出さおばちゃんが買って使用して、帰国便でまた日本に帰ってきた。こんな単価の安い雑貨にしては太平洋を2度渡るという大移動をしてきた。あかすりタオルとして生まれたなかでかなり珍しい運命だと思う。

このあかすりタオルはまだ活躍している。よれているが長い旅をしてきた子を捨てる気にはなれない。

mikie@izu について

海外在住何十年の後、伊豆の山に惹かれて古い家を買ってしまい、 埋もれていた庭を掘り起こして、還暦の素人が庭を造りながら語る 60年の発酵した経験と人生。
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1件のコメント

  1. 乾燥ハンガ-は良さそうですね。。余り関係ないんですが、Takuyaさんの10日の配信をご覧ください。結構凄い情報です。

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