日米年金 比較 年金だけで暮らせるか?

日本の年金だけで老後を生きようと思ったら無理。
それなりの老後資金の準備がいる。それが世を沸かせた2000万円問題だった。

では、アメリカの年金だけで老後を過ごせるか?ム・ム・ム無理かな?
実はアメリカで老後に必要な資金は50万ドルといわれる。高い医療費もあるしね。
$500.000、50万ドル、1ミリオンの半分。

半分の25万ドルでも準備ができているアメリカ人は少ないのではないだろうか?4人に一人は貯金が0といわれるアメリカ人であるし。

さらに、アメリカの年金額はどうか
日本の公的年金は国民年金+厚生年金。アメリカの年金はSocial Security Payment
統計では2023年 アメリカ人の平均SS受給額は月額$1,827/1人、夫婦なら$2700。都市部で住む家のローンがすでに終わっていたとしても夫婦での生活はできない。働かねばならない。

よく聞いたアメリカ人のリタイア・プランというのは、若いうちに都市部で家を買いチャンスがあればより資産価値の高い家に住み替える。年金だけではなく401Kなどがある会社で働く。
リタイアの時期が来れば、都市部の家を売って売却益をもって物価の安い州に引っ越して、貯金を崩しながら年金で暮らす。ソーシャルセキュリティで暮らすなら物価指数の低いテキサス州や市などの情報があるので住み替えの参考にできる。

自宅を持っているかどうか、がリタイアの大きなポイントであったと思う。
アメリカの住宅は2000年から比べて現在では3~4倍ほどの価格になっているはず。定石通りに家を売って物価の安い州に引っ越せば、年金が月3000ドルでも夫婦悠々の生活ができるかもしれない。

ローンが終わった家があってもそのまま都市部に住み続けようとするなら、夫婦月3000ドルの年金では生活は難しい。せめて4000ドルは必要。そうでなければパートタイマーで働くか。あるいはBobのように間借り人を置くとか。

老後のための投資は401K は?
アメリカ人の4人に一人は貯蓄がゼロ。
会社を首になったり。
会社は2 Week Noticeを出せば従業員を解雇できる。雇用を守る義務は会社にない。
働く会社自体がつぶれて消滅したり、配偶者が出産や病気で一馬力になったり、、そんなことはいつでも起こるアメリカ社会である。

会社が首尾よくつぶれもせず合併も売却もされず40年同じ会社で働いた、、などとはごくごくまれなケースではないか。波乱万丈のアメリカ社会を生き抜いて、お宝の貯蓄と投資を守り抜いた勝者は一握りかもしれない。
持つ者、持たざる者がはっきり分かれてしまうのがアメリカ

スーパーでも小売店でもアメリカ人高齢者は働いていた。
Marshallなんてレジはジジババがほとんどで、何をするにも遅くて愛想が悪かった。就労への敷居は日本より低いかもしれない。

富裕層は別にして、一般アメリカ庶民も年金が足りなければ節約して老後でも働かねばならない。物価の安い州あるいは国境を越えて引っ越すとか、アジア系なら子供と同居するとか、あれやこれやで何とか工夫して暮らす。

サブプライムからのリセッションでアメリカの中間所得層はかなり力を削がれ、Covid-19のせいでさらに中間層は沈み、アメリカは富裕層と下層に2極化がひどくなっているのではないか。
年金だけで暮らせるアメリカ庶民はたぶん多くないと思う。

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mikie@izu について

海外在住何十年の後、伊豆の山に惹かれて古い家を買ってしまい、 埋もれていた庭を掘り起こして、還暦の素人が庭を造りながら語る 60年の発酵した経験と人生。
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