日米年金比較 その3

前記事で米国年金のCOLA
Social Security Cost-Of-Living Adjustments 
略して米国年金のインフレ・スライドアップ制の上昇率を表にしてみたのだが、今回は実際いくら上昇するのか金額を表にしてみる。

1)過去年から現在までのスライドアップ 金額

3行で
67歳で2000年から2000ドルを受給し始めたアメリカ人の爺様は、生きていれば今89歳で
3207ドル/月を受給してる。(額面)裕福層やしぶとい人以外、多分ほとんど生きていない。私の感想―

条件:
●スタート年齢 切り上げ切り下げなし、月額2000ドル(平均SS年金受給額1,827、切りのいい数字でシュミレーション)
●受給年のスライドアップは適応されない。

次は

2010年から需給を始めたアメリカ人の爺様は今79歳2526ドル(額面)を受給してる。
ばあ様の受給額は爺様の半分程度で1200ドルと考えると所帯で3789ドル。
年齢的に現在リタイア層の平均的受給像みたいな気がする。
13年間で増加が526ドルか、家のローンが昔に終わっていれば節約と貯蓄で生活できるか?

ところがUSセンサス統計からみると全米世帯年収・中央値は右肩上がり
Median household income
2018 $ 61,136
2019 $69,703
2020 $68,010
2022 $76,330
LA Timesによれば南カリフォルニア オレンジカウンティでは8万ドル以下はローインカム

Southern California
In Orange County, one-person households making less than $80,000 a year are considered low-income, according to the California Department of Housing and Community Development.

That’s up from just under $76,000 last year, and puts Orange County as the most expensive of the Southern California counties

家のローンが終わっていたとしても年金だけの収入は低収入貧困層になってしまう。。
ニューヨークやカリフォルニアなど豊かな州で、今後のインフレ率を考えるとCOLA上昇率にはとても追いついていない。節約ではとても足りないので、生活指数が低い州・市に移住を真剣に考えるべきか。


将来の上昇金額をシュミレーション

2020年からシュミレーション3種

要件:将来の場合、COLAを何%に仮定するかというと
1)FDRのターゲットのインフレ率は2%なので2%。
2)今と経済感覚が似ているような気がする90年代の2.9%
3)過去1975年から現在2023年までの48年間のCOLA平均%3.79%

1)2%のシュミレーション

健康に気を付けてきた中産のアメリカ人層でも80歳にたどり着くのがやっと。
もう一息頑張って83歳3000ドルになれる人は裕福層を除いて多くない気がする。
あくまで私の感想ですが、。2000ドルはあくまで統計上からの平均的目安であって、個々の受給額は様々。アメリカはほっとんど共稼ぎなので世帯収入は倍と考える。


2)シュミレーション2.9%

平均2.9%なら80前に3000ドルに到達か。

3)シュミレーション3.79%

3.8% これは無いわ~って気がする。
84歳で2倍の4000ドル/人?世帯では7000~8000ドルか?
その時、不動産の価格は2Bコンドミニアムでも2ミリオンだったりして。
ビッグマック1個が40ドルとかね。

2009年、忘れられなかった言葉。
サブプライム不況で解雇された勤め人、会社がなくなった勤め人。売り上げが底をついた自営業があふれていたころ、在米で銀行の元副頭取が奥さんに向かって言ってた。

「なっ、俺が言ってた通りだろ。年金は不況に強いんだ」

確かに米国年金はインフレで上昇する。
サブプライム不況の時は物価が落ちたが下がらない年金はあてになったはず。ただ、年金だけで暮らすのはアメリカでも大変。
2035年には年金の資源が尽きるなんても言われている。
あと12年先だし、危機回避もするだろうし、その時まで私は寿命がないと思うし、まあ、何とかなるっしょ。

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