アメリカで起業する方法とは

アメリカで起業するのに一番簡単な方法は、1)すでに稼働しているビジネスを買い取ることだ、と書いた。
まぁ、現在日本にいてアメリカの就労ビザ永住権を持っていない人間にはまずビザの壁が大きく立ちはだかる。それはそうだ。

松居一代さんはEB1ビザをとって超速でアメリカの永住権を取ったが、松居一代さんでなくてもあなたに資金さえ用意があるならアメリカでビジネスの起業と永住権の取得がいっぺんにできる方法がある。

EB5という投資ビザがある。

2010年前後か?ガバメントが外国人の懐をかっぱぐと同時にアメリカの経済・雇用のブーストにも効果があるように、役人がこしらえたビザ・カテゴリだとおばちゃんは考えてる。


中国大陸の金をざくざく持っている共産党幹部が、我もとEB5を取り、そのおかげで米国中国人弁護士、不動産屋が大繁盛した、ガバメントの狙い通り。アメリカ人にもおこぼれが回ってきたはずだが、中国人はまず同国人を頼るという習性をガバメントの役人は知らなかったと見える。

EB5の5は$500,000ドルを意味する。とみんな知っている。50万ドル。ミリオンの半分 日本円が1:1として5千万円の資金をアメリカで投資するという条件をクリアできる外国人に発行される。

この50万ドルの投資は「現地ですでに稼働しているビジネスを買い取る」ことでもクリアできる。
1)の方法と同じではないか? このEB5はビジネスを買い取ると永住権がついてくる。これは美味しい。

すでに米国で就労ビザか永住権を持っている場合でも、ビジネスを買い取って起業しようと思うと、業種によって最低10万ドルから20万ドルはかかる。

EB5の場合は、50万ドルなので1)よりは投資金額が多い。それはしょうがない。だが、自分のビジネスと永住権が買えると思うと安いかもしれない。


すでに稼働しているビジネスは、つぶれずに利益を生み出してきたというのが証明されている。つまり引き継げば、自分でゼロから起業してクライアントもつかずに借金を抱えて、あえなく沈没というリスクを最初から回避できるわけだ。

超らくちんじゃん、と思うあなたはあんまりビジネスに向いていないかも。頭が悪すぎる。
恒常的に利益を生み出してきたドル箱のビジネスが、容易に売り物に出るわけがない。下り坂だから、経営者が見切りをつけたから売りに出されるのだ。

別のことをしたいから儲かっているけれど、このビジネスを売って資金にしたい、あるいはもうリタイアしたい。傷がない“売り物”はめったにない。そんな出物があったとしても、世情がわからない外国人に見分けられるわけがない。

「日本の海外進出をサポートする企業」は日本にある。アメリカで起業希望の日本人・日本企業相手に手厚いサポート・パッケージを用意している。起業には成功したがその後アメリカで生き延びていけるか?そんなところまでは誰も保証しない。

具体的には、おばちゃんから言えばどうでもいいセミナーを開催して、現地事情や商習慣・税制・法律などを解説し、食いついてくる企業や個人にはさらに現地セミナーを企画して修学旅行のように日本人をアメリカを連れまわしてアメリカンドリームを醸造する。セミナー産業。

実際起業の手続きには、現地の会計事務所・弁護士事務所と提携して会社設立の一連の業務で、さらに金を吸い取られることになっている。

買い取って投資しようというビジネスは、現地の不動産屋で出ている物件とそれほど違うわけではない。が、海外進出企業サポート産業が、見込みのある投資として紹介しお世話をして成り立っている。日米でかっぱぎの軍団が待ち構えているわけだ。

「セミナー」という単語がでたら、おばちゃんは用心する。金だけかかって内容がないからだ。なんなら、おばちゃんが企画してもできる。95%のオンラインで調べられる資料に5%に現地でしかわからない情報を混ぜる。人はこの5%に金を払う。

日本人がだれでも知っている小売り企業ドXXXXXは、こんなサービスを使わなかった。現地の不動産屋と会計事務所を使って米国内のチェーン・スーパーを買収した。

用心深いことには、いきなりアメリカ大陸に上陸せず、ハワイでスタートした。
ハワイは日系人が多いので日本のビジネスをそのまま持ってきて営業しながら、自分のビジネスのどこがアメリカにそぐわないのか、そこで予備訓練をしてから、アメリカ本土に上陸してビジネスを展開してきた。食えないやっちゃ、と思う。

セミナーに参加して明日は海外進出なんてふわふわ夢を見ている時点で、ダメだ。
今は、オンラインで米国内の弁護士・会計士・不動産屋に直接アクセスできるし、掲示板にはビジネス売りますの広告がある時代。

アメリカで起業できるビジネスは何か?何がアメリカでうけるか?日本にあってアメリカでは競争相手がなくて、受けそうなビジネスは何か?

アメリカでも日本でも世界でも「汎用」なビジネスは何か?何故かといえば、アメリカの日本人が渇望している日本の物であっても、汎用性がない場合、ビジネスの規模は日本人だけのローカルに留まる。

アメリカの日本人はラーメン屋に来てほしいと思っているが、アジア系にもアメリカ人にも受けなければビジネスは大きく育たない。汎用性=世界で通用するテイスト。

ビジネスの分野を絞る。最短で最速、しかも自分の実力で突破できそうな道はどこか?戦略と戦術を立てる。
最低資金でできるプランA,最敷居が低いプランB,最短プランC そのくらいのプランが立てられなければ起業をする能力がない。あきらめよう。

おばちゃんが警告しておくが、第二次世界大戦が終わってから日本人の渡米や企業進出が出来るようになっても、ある一つの日本のビジネスは、様々な時代にいろんな日本人がアメリカに持ってきてはやらせようとしたが、誰も成功しなかった。

そのビジネスはパチンコである。

日本で衰退がささやかれ始めたがこの巨大娯楽ビジネスはアメリカにはそぐわない。汎用性がない。カジノのスロットがある国でパチンコは徹底的にアメリカ人には受けない。アメリカのパチンコ起業は討ち死の歴史である。


ご意見板を設置しました

それぞれのページにコメントがつけられますが、どのページだったか忘れちゃうし掲示板があればディスカッションもできるし、試しに作ってみました。

ルールは単純です。感情だけの意見はNG。論理がある意見を述べ合ってみようと。人の意見からは発見もありますしね。

感情を吐き出すにはそれ専用の板があってもいいわけで。
例えば、キャッチ・コピーとかニックネームとかネーミングをする板。1-5段階で点数をつけてみるとかね。「イヤル生活保護」とか、かなり秀逸ですね。4点。罵詈雑言になったら減点。な~んてね。

名前の話

おばちゃんの名前は日本では変哲もない普通の名前。だがこの日本語の綴り(ローマ字)がアメリカでは発音が英語になる。当たり前だ。
おばちゃんが名前を書いて(なんかの申請フォームとか)すると、「Hello,マイキー」
「No、mikie」
「Oh, sorryニキー」Nikiは女の子の名前で普通だから「M」じゃなくて勝手に「N」だろうと思われる
免許証IDの更新で名前を勝手にNIKIとされたら訂正がすっごく面倒。
「No、mikie spell starts M」唇をひっぱって「んmmmエンム」
「Sorry, ミキー」相手にしてみりゃMikiはマイキーやんけ、この外国人が、と思ってる。

おじちゃんなんか、もっと悲惨だ。
おじちゃんの綴りはEで始まっているので、「イージォアウエ」ともう人の名前に聞こえない。発音しようとしてくれるだけまし。
正直な人は、発音できない。なんて発音するの?って聞く。
だから、もう読んでもらうのはあきらめていて、アルファベット2文字で発音してもらうようにする、DJとかGKとか。
「E」は「イー」だから。

「冴子」さんはもっと困る。「Sa・e・ko」 サイーコ?
No,Sa ae ko, ok? 
Oh,Psycho!!! So coolなんて言われたりする。

女の子で「優」だと、パスポートはつづりが「YU」
自己紹介で相手から[What your name?]で [Yu]って答えると
相手には[You?]お前がまず名乗れよ!って聞こえる。
で、相手が礼儀正しくおお、すまんすまん「I’m Fred. And you?」と再度聞いてきて
[Yu] って答えると、相手には[You?]んで、またお前は?
みたいな、3回ぐらい同じサイクルをやると相手が怒り出したりする。

だから「Yu」さんは発音を答えず、まずスペル「My name spells Y ・U, the same sound as Y・O・U」な~んて
会話にもっていくと一発で名前を憶えてくれるが、初めての人には絶対!「And you?」のパターンに落ちる。

これが疲れるので日本人でもAmyとか、Thomas とかTerryとか通称をつけたりする。

海外で通用するようにと、日本人がアメリカ人の名前を付けたりするが知識が足りないのでとんでもないことになる。
「MAIKU」という公式名前の男の子に会あったことがある。かわいそうに。

日本語の名前はマイクのつもりなのだが、パスポートはローマ字で「Maiku」アメリカ人は誰も「Mike」だなんて想像もできやしない。彼の名前を付けた母は、かつてアメリカに留学してたんだよ。

日本人にスカイなんて名前を付けて、パスポートの綴りに「Sky」なんて子音だけの英語で書かせてもらえるの?「Sukai」になってんじゃないの?スー・カイって呼ばれてんじゃない?

メイ、リン、リコは大丈夫だな。ヒマリ、ヒナ、ミオはハイマリー、ハイナー、マイオーになりそうだわ。

日本語でも英語でも綴りでもほとんど変わらなくて発音も同じ、さらに両国で伝統的という名前がある。アイ子ちゃんの息子だ。さすがだと思う。


野茂とアリスクーパー 

大リーグの大谷選手が大人気だ。日本人の活躍が嬉しい。
彼のすごい才能が認められてとても誇りに思う。大リーグは登板回数が多いから華奢な日本人は無理をして体を壊しやすい。どうぞ気を付けた活躍してください。

ゴジラやイチローが来るず~と前。野茂が大リーグにやってきた。でっかい体の大リーガーに比べると、華奢でほっそりして寡黙で伏し目がちな彼が心配でならなかった。

若きおばちゃんは、アメリカに少し慣れたとはいえ、永住権が取れるのか、この国に残れるのか不安な毎日だったから華奢な野茂が思い切って大リーグに乗り込んで、真正面から戦いを挑む姿がまぶしくて
NBCのスポーツ・ニュースで名前が呼ばれたりすると、テレビの前でどきどきしたものだった。
野茂の爽やかさがアメリカ人にもわかるのか、人気は上昇していった。

おばちゃんのその当時車では大抵ラジオのFMをつけていた。DJがべレベラ話すこともなく、時の人気ポップをずっと流しているので今でも好きだ。おばちゃんとおじちゃんが驚いたのは、野茂の歌が人気チャートに躍り出てきたことだった。

ああ、これは野茂の応援歌だね。
ほら、”野茂ナイスガイ”って歌ってる。
悲しいかな、歌の歌詞の細部が聞き取れないのである。
彼が頑張っているから、ドジャーズ球団が作ったのかもしれない。!

今の時代のようにアプリもなければ検索もない時代であったから、題名が分からないことが大変残念だった。おじちゃんとおばちゃんは、意を決して一番大きなモールのレコード屋さんに買いに行った。
歌手も題名も分からないのだから、店員に説明するのも大変だった。

ついに、おばちゃんはあきらめて店員の前でサビんとこを歌ったのだね。[Nomo is the nice guy~~~]
店員は分かってくれなかった。おばちゃんたちはすごすごと帰ったのであったが、
のち々 おばちゃんはギャッと叫んで赤面したのである。

No More Mr. Nice Guy  Alice Cooper

ハンバーガー

In & Outのハンバーガーが一番おいしかったと思うのだが、ダブルダブルを食べると猛烈な胸やけに襲われてその日一日役に立たなくなるので、普段は通り道にあるJack In The Boxのバーガーをよく食べた。ちなみに胸やけとは Heart Burn と言う。

その日は私一人でバーガーをToGo(テイク・アウトのこと)するためにJack In The boxへ寄った。
ぶっきらぼうなメキシカンの女の子に、ダブルチーズバーガーを2つ持ち帰りでとオーダーを頼むと、ウェイティングの四角いプラスティックのカードをくれた。96と書いてあった。

おばちゃんピックアップカウンターが見える店の隅に陣取った。斜め後ろにはやはりピックアップを待つ白人の背の高いおじさんがいた。メキシカンのおねぇちゃんがナンバーを読み上げ、
紙袋を客に渡していく。後ろのおじさんも辛抱強く待ってる。

メキシカンが次にナンバーシクスティ・ナインと呼びかけた。
おばちゃんはではない。
メキシカンのおねぇちゃんは客に何度も呼びかける。誰もピックアップに行かない。

おねぇちゃんはカウンターから出て、わざわざおばちゃんの前に来て
シクスティ・ナインだろう?と聞くので
おばちゃんは力強くNoと言った。おねぇちゃんは首をかしげながらカウンターに戻るのだったが、

おばちゃんは手に持ったナンバーカードを確かめて、
ほ~ら「96」じゃない。
後ろから白人のおじさんも覗き込んでいるのが分かった。おばちゃんはカードを見ながら、何気なく左に回転させた。
「69」
おばちゃん、思わずOh!と言いながら顔を上げると1連の動作を見ていた背後のおじさんと目があった。おじさんもOh!と口を開けていた。

赤面しながらメキシカンのお姉ちゃんにIt’s mine.と言って素早く紙袋を受け取った。

ナンバーカードは天地が分かるものにしましょう。お願いです。


ベジタリアン色々

ジャイナ教のクラスメイトがいた。
英作文のクラスで隣になったのがジャイナ教のおばさん。小太り。

おじちゃんはインド料理とナンが大好き。その当時はアメリカのスーパーでもナンは売っていなかったからジャイナ教のおばさんにレシピを聞いてみた。やっぱりナンはタンドーリじゃないと焼くのは無理なの?

いや、フライパンでもできるよ。っうことでレシピを教えてもらった。粉を練って適当に伸ばして、フライパンで焼くだけ。仕上げにバターを塗って砂糖を掛ける。いや、それは何か別な料理ではあるまいか?

会話の過程でおばさんはジャイナ教でベジタリアンだと分かった。バターとタマゴとミルクはOK。

肉や魚が無くて平気?と聞くと人間は命を奪わなくても植物性の物だけで十分生きていけるのよ、と言われた。それで、ナンにバターと砂糖なのかな。
大量のデンプン質とバターと砂糖で小太りのおばさんができてる?

その後いろんな段階のベジタリアンを知った。

白人で「鮭」は食べるベジタリアン。魚は肉じゃないらしい。

仏教のベジタリアン。ほぼヴィーガンだった。

ヴィーガンになっちゃったアイ子ちゃんの息子。焼き鳥が好きな子だったのに、キノコなんかぐにゅぐにゅしてて気持ち悪いって言ってたのに。ヴィーガンになってモリモリ野菜を食べてる。

さらに強烈になるとカーボン抜きを主張する人。

レストランに勤めてるマコちゃんが言うには、白人のベジタリアンのおばさんが「ご飯抜きのスシ」を作れとごねて困ったという。

サラダを食べてればいいやん、とマコちゃんは思うのだが、

白人ベジタリアンがサラダはサラダ。スシが食べたい、ただしご飯はいらない。ロールの中身だけ海苔で巻けばいいの?
ベシャベシャになるやん。そしたら、ソイペーパーは無いか?ソイペーパーで巻けと。

日本の皆様はきっと頭をかしげるだろうけど、黒い色と生臭い匂い海苔が嫌いという人がいる。
日本の食品会社さんも大弱りだったろうが、海苔の代わりにソイ(大豆)ペーパーという海苔の代用品を発明してしまった。

段ボールをつぶして春巻き並みに薄くしたみたいな色と匂い。おばちゃんはキライ。

そのソイペーパーでスシの中身を巻けと。日本食レストランは顧客のわがままに振り回されて大変!
キュウリとアボカドをかじってればいいやん!とおばちゃんは思ったりする。

医者はサービス業

学校の成績がいいから医学部を狙うという。ちょっと待て!
頭がいいから医者になるのか、日本では?医者はサービス業だよ?

医療サービスmedical servicesを患者に提供して報酬を得るのが医者.患者という人間に直接サービスを施す職業なので、Emotional Jobでもある。アメリカでも多分ヨーロッパでも分類はサービス業だと思う。

頭のよさもさることながら患者に奉仕する精神に欠けていれば医業にはふさわしくない。ハーバードメディカル・スクールでも確か入学の課題エッセイの出来が大いに物をいったはず。

考えてみればいいじゃないか。人間の心と体は機械でもなく化学物質でもない以上病気は理数計算で処理できないから。
学校の成績がいいからと言って医者を目指すのは間違っている。頭はイイケド指先が鈍感な人、頭はイイケド応用が利かない人頭はイイケド人の立場に立って考えられない人、みんな患者が迷惑する。

頭はイイケドぶきっちょが医者になってしくじったらどうなるか?アメリカの医者が患者から訴えられる率は日本と比べ物にならないくらい高いのである。医療過誤で訴えられたときにカバーする保険の掛け金が
値上がりして15年ほど前の時点で1月$7000ドルなどととんでもない金額になり、いくら稼いでも保険料で消えてゆくと、医師を廃業するひとが出始めたとABCニュースで放映されたりした。

HMO医療保険に加入している医師は患者から訴えられないので一時期HMO保険に鞍替えする医師もあった。

個人でクリニックを開業している医師は丸裸だ。
医療過誤保険だけが頼りである。一旦訴えられたら、自分を守ってくれる所属病院や所属医療ネットワークがないないからだ。

アメリカの医師は病気の症状を軽く言わない。もし悪化したら医師のせいで訴えられる。重く言って軽く済めば医師のおかげ。DNR救命拒否なのに半端に心臓マッサージで脳死患者ができちゃったら、一生OnCallで働いても賠償金が払えない。

そういう社会であったから医師を志す人は、使命感と目的をもった人でないと、頭がいいだけでは務まらない。日本の社会もそのうちそうなるのではないか。

How can I help you today?
「今日は何をさしてもらいまひょ?」「どうしました?」と診察室に入ってくるアメリカの医者に慣れてしまって、(全員ではないが)おばちゃんは日本のドクターに大いに面食らうことになる。

アメリカのクリニックは診察室は複数あって、医者が患者の待つ診察室に入ってくる。日本のクリニックは、一つしかない診察室に医者が待っていてそこに患者が訪れる。こんにちはと言うのは患者のほう。

なんだ~この上から目線?と。相手もなんだ~この患者?と思ったかも。

ついでに弁護士もサービス業だ。Legal serviceおばちゃんはローカルの市民相談でしなびた里芋のような弁護士を発見
し、なんだ~この弁護士?相手も、なんだ~この相談者?とビシバシとガンを飛ばしてくるので、バシバシ跳ね返しておいた。

マイクロソフトを買う

1993年からおばちゃんはMicrosoftに煮え湯を飲まされていた。
不安定なOSはしょっちゅうフリーズしクラッシュし、OSをアップデートすると周辺機器のドライバーは全滅した。
ソフトが使えなくなることは当たり前だった。誰も責任を取らない。

クラッシュしたOSの再インストールを、コンピューターショップに持ち込み再インストール作業完了したデスクトップを家に持ち帰って、NetscapeをインストールしたとたんにWidnowsは再クラッシュしてコンピューターショップに後戻りした。1998年のことであった。

その当時、おばちゃんはOSの再インストールが自分でできず、1回$150の再インストール料金を払うのは、ホントに悔しかった。
特に1日に$300ドルも払うとなると、恨みがたまってくる。おのれ、マイクロソフト。

コンピューターショップのFry’sやMicrocenterにはよれよれのTシャツを着た白人のおっさん達と若い細っこいベトナムと中国系のコンピューター・オタクが、CPUとマザーボードの周りで、ぼそぼそ話しながら溜まっていた。

おばちゃんの目標はコンピューターの自作とOSのインストールである。
それができるようになれば、コンピューターショップに修理代を泣く泣く払うことも無くなる。

日本語化されたWindows95-98と英語版は言語の問題もあって、英語のインストール・ディスクは役に立たなかった。日本語のインストールディスクが必要なのだが日系コンピューターショップの飯のタネであったから一般には手に入らない。

おばちゃんはDOSの参考書を日本から取り寄せて、自力でインストールディスクを作ろうとしていたが失敗した。

マイクロセンターのCPU売り場で、白人のコンピューターおたくのおっさんが、おばちゃんに話しかけてきた。

いつまで不安定なシステムを使うのかなぁ。

マイクロソフトに振り回される世は変わるんだろうか?
なぁ、マイクロソフトはいつも見切り発車して新OSを発売して、不具合が見つかった時にダメージ食らうのはユーザーなんだ。

アンタの国ではどうだ?と聞かれた。
WindowsはローカライズしてもWindowsよ、世界中のマイクロソフトは一緒。
けっ、と白人のおっさんは吐き捨てた。

あれはZIPドライブが使えなくなったときか、それともサービス・パックのせいでユティリティソフトがダメになった時か、おばちゃんは突如としてマイクロソフトを買うことにしたのである。

手にできる発券したマイクロソフトの株。One Share.com。
株券を購入手続きから発券まで手続きを全部代行して、株券を送ってくれる。アメリカでは生まれた子供や孫のために株券を贈る習慣があった。

自宅のオフィスの壁に届いた株券を掛けて、おばちゃんは「私は今日からマイクロソフトの株主だから!」
ちょっとだけ、イライラが収まりマイクロソフトはおばちゃんの中で独善の傲慢な企業から、やんちゃでオタクなお兄ちゃんに変貌を、、、あんまり遂げなかった。


おばちゃんのおすすめ記事

さあ、寄ってってね。読んでってね。おばちゃんが面白い記事をお勧めするわ。

スカッと一発

ガレージの攻防

アメリカは何も持っていないベトナムに負けた。アメリカ人はそっぽをむきながらも渋々負けたことを認める。
We were in different league! !

アメリカで起業

とほほ

負けないわ!

長編

異色

日系社会のピラミッド

西海岸でも東海岸でも日本人日系社会の構造というのは大体同じではないだろうか。ピラミッドの構成というのは下からこうなっている。自分探し。30代に入る直前から30代の後半まで、離婚組も多い。

カリフォルニア園芸事情または水事情

南カリフォルニアに園芸文化があったかというと、あったのかもしれんが、公でも私でもあまり素晴らしい庭を見た記憶がない。

雨が降るのは冬の12月か1月で1週間くらい。ランチスタイルの一軒家でフロントヤードとバックヤードがあっても芝刈りが面倒くさいとブロックを張ってしまう家もある。

植物があれば、スプリングクラ―や水の供給パイプを張り巡らさないと、カリフォルニアの庭の植物は間違いなく枯れ死する。

庭づくりイコール水やりに必要な水道代を考えるとする。
ウチの水道の請求書はどうであったかというと、2枚つづりの詳細には、ウチの水道使用量・今年1月からの使用量・棒グラフ ”近所の隣人の使用量”の棒グラフが並んでいて、さらに”水道会社が予想する”ウチの使用量”が同じく
棒グラフで予想されている。

ウチが予想量を越して使うとペナルティをくらうんである ー罰金。
さらに、アメリカの罰金システムというのは懲罰的であって、反省がなければ倍になる。つまり、罰金を払っても使用量を減らさなければ、罰金はだんだん倍になるよ?システムである。賢く教育的である。

一軒家にメキシコ系のご一家が暮らしていたりすると弟夫婦も、おじさん夫婦も、ヘタすると従妹とか大人数で暮らしていることがある。シャワーだけでも水を使いすぎて、とても庭に撒く余裕がない。

すると、左右お向かいのお家の芝生は緑色でイキイキ、当大家族のお家の芝生だけがまっ黄色でハゲちょろ、という景観が出現する。

地区のアソシエーションは黙っていない”見苦しい、通りの美観を損ねる・家の価値を落とす”などのワーニング・レターをもらってしまう。
 
ここまでが水事情。

土の事情というと、たしかPearlBuck が書いた

「Good Earth」の2章に中国を脱出した2世代目中国人が、サンフランシスコの地に渡って、
つぶやくシーンがあった。「故郷の黒い土地と違ってこの土地は、 まだ人がそんなに埋まっていない土地」

その当時はこのフレーズが何を言っているのかさっぱり分からなかった。
今ならわかる。

中国の黒い大地は、数え切れぬ中国人が生まれ死んで、それらの体が大地に埋葬され土に返って人間の体の有機物が大地を豊かに黒くしてきた。

カリフォルニアの大地は、新しく発見された土地で準砂漠のガサガサで砂利交じり、ちょっと掘ると粘土質の大地。白っちゃけて有機物が少ない。人間が肥やさず、人間が埋まってこなかった土地なのだ。

カリフォルニア南部の乾燥地帯は、水がなくても耐えられるヤシの木やユーカリ、ジャカランダ、ブーゲンビリアやハイビスカスの生垣がよく見られた。

有名記念館や公園もやせた土地の芝生を緑にしていくのがまず大変。
ローズガーデンと名前をつけても、まばらな葉っぱのバラの木がスカスカに照り返しを浴びているというがっかりな光景が見られるのであった。

その中で、唯一元気であったのは、Desert Parkだ。おばちゃんはどうしても好きになれなかった。
とげのあるサボテン、毛のあるサボテントゲも毛もないサボテン。根っこのなさそうな干物みたいなエアプランツ。日陰のないカンカン照りの埃っぽい庭園?!
サボテンは今でも嫌いだ。

税務調査 Audit

アメリカでスモールビジネスを立ち上げたら、10年以内に大抵税務調査が入ると言われていた。
幸いおばちゃんが選んだ会計士はIRSを退職した優秀な会計士だったので一度も調査に入られたことがなかった。

起業して5年以上生き延びられる企業は25%という統計があったから、たとえ監査が入っても入る程長く経営できるのはそれなりに誇るべきことかもしれない。

知り合いのご夫婦はレストランを経営していたが、調査に入られた。
この店には3か月に1度くらい、ローカルのTaxOfficeからシステム異常で督促状が届くのだそうだ。

ローカルのTaxOfficeもシステム異常は把握していて”督促状は無視していいよ”、と言っていたにも関わらず、(州のOfficeは異常を直す努力はしなかったようだ)夫婦して律儀に、売り上げとTaxReturnのコピーを持参して件のローカルオフィスに説明に行っていたのだという。

おばちゃんは、へぇ?督促状が届くたびに行くの?
そう。
どのくらいの間?
15年間。
えぇ! だって督促状は無視していいって言われていたのでしょう?
そう、でも心配だから届くたびにオフィスまで行っていた。

この律儀な夫婦に税務調査が入った。どう考えてもIRS側がなにか怪しんで調査に入ったとは思えず誰かが密告したのだとかしか考えられない。
アメリカの日系社会は狭くて人間関係が繋がっているから、誰かに恨みを持たれて無いこと無いことIRSにリポートされる場合がない訳ではない。

もしかしてこの人があそこの会社の内部情報をIRSにリポートした本人ではないか、との疑惑を持たれている人の名前も聞いたことがある。

なぜかというと、疑惑の人が務める会社に調査が入り、かの人が辞めて次の会社に移るとやはり調査が入った。不思議なことに、2つの会社の調査の時期に彼女自身は夏休みだとかで日本に滞在中であったのだという。

おばちゃんの知り合いのご夫婦のレストランにかの疑惑の人が勤めていたと記憶はないが、とにかく調査が入ったのであった。

IRSから通知が届く。小売業なので調査のオフィサーがやってきて1週間キャッシャーの背後に立って売り上げを監視したという。

お女将さんは内心大いに修羅場だったと思うが、そこは客商売でよくできた人だったから、調査官の飲み物などに気を配り、調査官も調査後半にはこんなことは不愉快だろうがちょっと我慢してね。と形だけ監視の体制になったという。

調査の1週間の売り上げとそれ以前2年間の売り上げを比較しても何らの異常が無く調査は終了した。IRSが紳士的であった例は極めてまれだと思う。

えげつない調査の話も聞いたことがある。会計監査をする権利はどうかすると営業するショッピングモールのリース契約に盛り込まれている場合がある。テナントのレントだけでなく売り上げのコミッションなどがついている契約がある。
人の往来がある人気のショッピングモールは売手市場である。OC地元だった某大手不動産は市のほとんどのショッピングモールを所有し、横柄横暴で有名だった。

そこに中華スーパーがオープンし当時人口の20%以上がアジア系であったので、スーパーは当たった。そこでモールのオーナーの不動産屋が売り上げが少ないと調査に踏み込んできた。

スーパーのキャッシャーを全部開けさせ集計した。この時の屈辱と恨みで中華スーパーは市内に独自で土地を取得し中華ショッピングモールをオープンした。現在、この市はさらにアジア系人口が増え、おばちゃんが帰国を決めた時で33%で市長がベトナム系になっていた。

白人系は家を売って南のアジア系の少ない土地に逃げ始めた。
土地を持って逃げることができない某大手不動産屋は人口比が変わっても営業を続けるしかないが、キャッシュを持っているのは中華系で、中華系のテナント入居希望を排除をしていてはテナントに穴が開く、ほ~ほっほっ、。。

中華 対 サメ の戦いに
おばちゃんは高みの見物だと思うのである。

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