ウーマンリブの誕生

ウーマンリブの始まりにおばちゃんは居合わせた。アメリカで女が社会に進出し、経済力と力と発言力を得た課程は実は以下のようだったのだった。 おばちゃんはある日フードコートにいてジョイスとおしゃべりをしていたが、隣のテーブルにはAll Americanの家族が座って食事をしていた。 40代手前のお父さん、少し若いお母さんと2~3歳の男の子。教育・経済的ごく普通の平均的家庭休みの日らしい穏やかなランチ風景… Continue reading

Costco コスコ

おばちゃんが渡米したときはPrice Club(プライス・クラブ)と言っていた。従業員がローラースケートで巨大な店舗の中を走っていた。ウソやおまへん! ホントにびっくりして、こんな巨大な倉庫をてくてく歩くのはスケートじゃないと間に合わないよね、おばちゃんだってローラースケートが欲しいと思った。滑れなかったけど。 プライス・クラブはその後合併してCostco (発音はコスコ tは無性音) となった。… Continue reading

愛しのブルーベリー 

どこのホームセンターでも、園芸店でもブルーベリーの苗は大量に売られている。ブルーベリーが美味しく実のるには、日本の気候は少し気温が低いような気がするとおばちゃんは思うのだが、。 果物王国の南カリフォルニアの大粒ブルーベリーをどんぶりサイズのボールに入れて、ヨーグルトをぶっかけてワシワシ食べていたころを考えると、比べると残念ながら日本産は手が出ない。 おばちゃんはブルーベリーは嫌いではないが、かつて… Continue reading

南カリフォルニア郊外の自然

ハミングバード 可愛らしくて美しいハミングバードはよく飛んでいたの。蜂鳥と言われるくらいだから、甘い蜜を吸う。だからくちばしの長いハミングバードのために甘いシロップが入ったフィーダーを軒下に吊すの。 ハミングバードは赤と黄色が好きだそうで、吸い口は赤と黄色の花を模したプラスチックよ。粉ジュースみたいなシロップを水で溶かしてフィーダーの胴体部分に入れてハミングバードが来るのを待った。 小っちゃいわよ… Continue reading

ディカフェ コヒーを買う

隣のパン屋によって朝ごはんのペストリーとコーヒーを買う。おばちゃんは肝臓を壊してから、カフェイン過敏になったので飲むのはいつもディ・カフェだった。ただ!隣のコーヒーはディ・カフェもレギュラーも全く同じ黒のポットに保存されていて、ロシアンルーレットほどの確率で中身は入れ替わっていた。 コーヒーを飲みながら売り上げを記帳していると、心臓がどきどきしてきて、息が上がってくる。はぁはぁしながら、ジャネット… Continue reading

パンツの話

米国で暮らして衣類で困ったことは、下着だった。パンツがでかすぎる。 おばちゃんの身長はアメリカでも中の上で不自由しなかったが、お尻はアメリカ人の広大なヒップには及びもつかない。黒人のおばちゃんなど、腰のくびれはしっかりあって横にもさらに”後ろ”にも張り出していて、まっすぐ立っていても腰の後ろにテラスができて缶コークの一本でも置けそうである。 90年代の初頭は小さなアジア系が少なかったので、下着もS… Continue reading

駐在員の奥様会

ああ、怖ろしい。おばちゃんは禁断の領域に踏み込んでしまうのかしら。伏字だらけになりそう。 おじちゃんの会社は商社でもなく独身社員とローカル社員だったので、もちろん奥様会などという怖ろしいものはなかった。 駐在員は長くても7年ほどで帰国するから、おばちゃんが永住権を取って一回りすると交友関係は同じ永住権者とローカルが中心になった。 友達のアイ子さんは駐在奥様に人気のお習い事を教えていた関係で、駐在の… Continue reading

ベジタリアン色々

ジャイナ教のクラスメイトがいた。英作文のクラスで隣になったのがジャイナ教のおばさん。小太り。 おじちゃんはインド料理とナンが大好き。その当時はスーパーでナンは売っていなかったからジャイナ教のおばさんに聞いてみた。やっぱりナンはタンドーリじゃないと焼くのは無理なの? いや、フライパンでもできるよ。っうことでレシピを教えてもらった。粉を練って適当に伸ばして、フライパンで焼くだけ。仕上げにバターを塗って… Continue reading

脳外科医が救急車に乗る

アメリカ人はすべて確定申告をしているという事実はあまり知られていないかもしれない。年が明け2月が始まるとそろそろ所得税の申告時期だ。おじちゃんは勤めていた会社が使っている同じ会計事務所に申告書類を作ってもらっていた。だって、会社の従業員の給与業務を請け負っていた会計事務所なので、所得の資料は全部持っているわけだったし。 3年目にうっかりして一部の書類を会計事務所に送るのを忘れた。申告書類が届かない… Continue reading

ニコチンパッチで死にかける

おばちゃんはアメリカで2回死にかかった。一回目はメタボリック・アシドーシスになった時。2回目はタバコで。 1回目の時、事件の遠い原因だったアルコールはすっぱりやめた。外国でシラフで生きていくのも大変なのに、酔っぱらいながら生き延びられない。だからやめた。 2回目のタバコはちょっと違う。おばちゃんはニコチン中毒という状態に倦んでいた。体も部屋も臭くなり、歯はシミがついて汚い。タバコを切らすのが不安。… Continue reading

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