バンカメと戦う

アメリカで起こるトラブルは、電話一本でするすると直る、ってなことはまずない。
2回電話をかけてもらちが明かず3回でもどうだろう。
解決しない主な理由は、カスタマーサービスの人の質が低くてトラブル解決システムがきちんと動かないせい。

クレジットカードのカスタマーサービスは特にひどくて、バンカメ・カード事件は次のように起こった。
アメリカのクレジットカードの有効期間は短い。たいてい2年くらいだ。
当時持っていたバンカメBank of Americaがリニュアルしておばちゃんは新しいカードを受け取って
スーパーとか小売店で3~4回 使った後に、何気なくカードを見ると、
おばちゃんの名前と全く違っていた?

氏名であっていたのは、ラストネームの最初のアルファベット2文字。
なんじゃこれ!
おじちゃんのラストネームはスペルを並べると日本人に見えない。いつも行く銀行の窓口のおばちゃんは、
あなたの名前はフィリピンのタガログ語では「海」って意味よ。と教えられた。イヤ、タガログじゃなくて日本人だけど。
カードの赤の他人のスペルと似てるっちゃ似てる。

そのバンカメ・カード名義にびっくりしてすぐカスタマーサービスに電話を掛けた。
別人のカードを送ってきて、使っちゃったわ!あ~、私のカードは今どこよ。すぐキャンセルして。

あ~、ハイハイ、あなたのカードはまずキャンセルしました、と。
使っちゃったんですか~?
うん、90ドルちょっと使ったわ、ビルはちゃんと送って払うから。

で、カードのステートメントが届くと請求額が$0なんだね。どうなってるんだこれ。

で、また電話をかける。
あ~、カードが間違って届いて間違って使っちゃったから請求を送ってもらうはずだったのにチャージされていてないよ。
あ~、ハイハイ。忘れましたか?つけときます。来月払ってね。

次の月、また請求額がついてない。
電話をかける。
カスタマーサービス、間違って使われた名義人があなたを訴えると言ってます。
払わないとあなたを訴え、、、、、

だから最初から払うよって、言ってるじゃん。2月前から電話をかけてんじゃん、払うって、。
あれ、(記録を調べて)ほんとだ。じゃ、請求書送ります。
もう、いい加減にしてよ。何回電話をかけてると思ってんのさ。

次の月、請求書の請求額$0.どうなってんだこれ!怒!
カスタマーサービス:相手はdisputeして、払わないって言ってます。
おう、だから払うって言ってんじゃん。お前話を聞いてんのか?
お前じゃもう埒あかないから、スーパーバイザーと代われ。

スーパーバイザー:ポリシーを調べたところ、他人名義の支払いはできないことがわかりました。
なんだって?それがわかったんなら、なぜ説明しない。自分で使った分は自分で払うから。

スーパーバイザー:できません。他人のアカウントに支払いはできないんです。
おば:相手はdisuputeして払わないんだから、私が払うって言ってんじゃん。どうやったら払えるの?
スーパーバイザー:……………..

払えといったり、払おうとしたら払えませんと言ったり。延々と6か月ももめた。

決定的におばちゃんが切れたのは、払えというカスタマーサービスにぶつかったときに、銀行のバンカメの窓口で払えます。と言われOK,分かった家から近いバンカメの支店でこれから支払うから、店長に電話をかけておけと、支店の名前と住所と電話番号をいい、これから行くから。

バンカメの支店に着いたら、支店長にもちろん電話は来てないわ、クレジットカードとはそもそも組織が違うので、カードの支払いはできませんとマネージャーに言われ、カンカンになった。カードのカスタマーセンターのスージーだかナンシーができるといったんだよ。

それでとうとう堪忍袋の緒が切れて、おばちゃんはジオシティにバンカメ用のページを作って、最初の事件の発端から、カスタマーサービスの回答を時系列で並べて当のカードのアップ写真を載せて(名前とナンバーはバッテンで消したが)。

URLとページのコピーを同封して、カスタマーサービスに手紙でガンガン送った。バンカメは、おばちゃんにはっきり説明もせず事態はうやむやに終わった。

働く人の質は低いが、バンカメは使いやすい銀行なのだ。
オンラインバンキングも、何も知らなくても直感ですいすい振り込みも支払いも操作に悩むことなくできる。

ところが、自分の有利なようにコロコロポリシーを変えるという癖がある。
ビジネスをスタートした後、便利で近かったのでもう一度口座を開いたおばちゃんに、最低預金限度額minimum balanceを何度も変えて煮え湯を飲ませたのだった。

最低限度額はいくら?$0です。本当に?本当です?
今だけで将来は変わるんでしょ?いいえ、Forever$0です。キリッ!
って言ったんだよ。

それで1年後に、銀行から手紙が来て、来月から限度額は$100になります。限度額を下回るとペナルティで1月$15の口座手数料を頂戴します。

嘘つき!2回やられた。

サブプライムのババをごっそり掴んでリーマンショックの大不況でバンカメは大きな痛手をこうむった。
アメリカ政府の援助を受けて生き延びたのだった。
税金で生き延びたのにシレっと口を拭って、相変わらず好き勝手なビジネスを展開していたが、
Heartland だかHeartfordだかの保険会社と提携をして、毎月ステートメントに保険のパンフレットを
同封して送ってくるようになった。

あんまり評判のいい保険会社でもないが、補償額のわりに掛け金が極端に安いし、同封の加入申込用紙にチェックマークをいれるだけ、切手もいらない返信用紙に同封して送り返すだけの
超~お手軽さについつい、ひっかかって事故賠償保険月掛け4ドル?に申し込んでしまった。

アメリカの場合は印鑑なんて必要ないし、銀行印ももちろんないし、バンカメが提携しているので、
バンカメの口座から引き落としだから、面倒なことは何もない。
日本の申し込みが面倒なのとは対照的ね。

そんで、保険加入で半年くらい経った後にHeartlandから手紙が来た。先月の引き落としができてません。
先月分のお支払いをlate fees遅延の罰金’と一緒に送ってください。

おばちゃんは唖然とした。銀行引き落としなのに銀行が何で引き落とせなかったの?
残高はあるのに。限度額も勝手に上げて、$100ドルを下回ることはないのにさ。さらに遅延金を私が払うの?それは筋が違わなくない?
バンカメのミスを私がしりぬぐいするの?

あほと違うか、 電話でHeartlandのカスタマーサービス 電話をかけて、バンカメに来月2か月分を引き落とすように言ってやって。

Heartlandのカスタマーサービスに文句を言っても、そういう処理はできないんです。小切手で引き落とし不足分と遅延金をHeartlandに払ってください。
むかむかして保険なんか怒りでどうでもよくなっちゃって、おばちゃんはHearlandに苦情の手紙を書いた。

Hearlandさんへ、バンカメがミスしたんですね。銀行口座自動引き落としができないような銀行と提携したんですね。late feesをとるならバンカメから取ってね。

そもそもサブプライムで大やけどして国の税金を受けて生き延びたような銀行と手を組んだ、あんたが間抜け。バンカメのミスはバンカメに責任を取らせて。バンカメから遅延金を払わせられないようなら、保険をキャンセルしてね。
バイ!

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