ウーマンリブの誕生

ウーマンリブの始まりにおばちゃんは居合わせた。
アメリカで女が社会に進出し、経済力と力と発言力を得た課程は実は以下のようだったのだった。

おばちゃんはある日フードコートにいてジョイスとおしゃべりをしていたが、隣のテーブルにはAll Americanの家族が座って食事をしていた。

40代手前のお父さん、少し若いお母さんと2~3歳の男の子。教育・経済的ごく普通の平均的家庭休みの日らしい穏やかなランチ風景。

お母さんは男の子がご飯を食べるのを手伝いながら、私はXXXが欲しいわ!と言った。(XXXはよく聞き取れなかった)さっき見たXXXが素敵、あれがあるといいわね。
するとお父さんが、
お父さん:ウチにもXXXがあったんじゃないか?
お母さん:あるけど古いのよ。
お父さん:まだ使えるだろう?
お母さん:でも、でも、はぁ、、もういいわ。

この会話を読んでピンとこないあなたは男。そうなのよ、というのは女。

XXXを買う決定権はお母さんには無いのだね。お父さんが生活費のほとんどを稼ぎそして管理している。

お母さんは小切手と家族カードを持っているだろうけど、月一のステートメントが来ればお母さんの支払いもお父さんにきっちりチェックされるだろう。お母さんには自由になるお金がないのかもしれない。

だから女がXXXを自由に買うためにはパートでも働きにでて自分のお金を稼がないと言いたいことやりたいことができない。だから女は社会に進出していった。

アメリカの男は自分で稼いだ金を100%自分で管理する。
当たり前だ、どうして人に任せねばならない?

妻は自分で稼いだ金を管理する(好きなものを買う)。
アメリカ人の家庭で妻と夫が全く同等というわけでもないが、自分も稼ぐようになった妻は負けてはいない。ホントの話、おばちゃんは日本人の男が愚痴をこぼしているのをたまたま聞いてしまった。

日本生まれの男にしては珍しくアメリカ人の妻と結婚してしまったらしい。
彼が言うには、ハニー?水曜日の午後にはデービッドをあなたが迎えに行って歯医者に連れて行ってね。
ウチのサリー(仮名)がそう言うんだぜ!俺にどうしろっての?

水曜日の午後から会社を休めってか?(おばちゃん)そうだよ、お前が休めよ、と心で思ったりする。

家庭によって、力関係は若干変わる。
ウチの子の一人はアメリカ人と結婚して子供に手がかからなくなったので、働きに出た。

ダンナとの話し合いで、彼女が稼いだ給料は月に200ドルは家計に入れ、残りは自分で好きにしていいと言われていた。シフトが増えると収入が増えるのだが、ダンナにそれがバレると家計に入れる額が増やされるので、臨時のシフト分は黙っていてくれとお願いされた。

彼女の場合は、カードもダンナの支払いだったから経済的には余裕があった方だが、ダンナがオンラインでカードの使用を全部見ているのだという。

今、XXXのモールでショッピングした?と電話がかかってくると言っていた。ダンナと対等になるためにはダンナと同じだけ稼いで家の名義もローンも家事も育児も折半となるけどそういう関係もなかなかシンドイのだった。

メキシカンの場合は戦前の時代。
ダンナが稼ぎ、カミさんは家事と育児、子供が多いから。

買い物に行くときは家族全員でスーパーも家族連れでぞろぞろレジに並んで、支払いはお父ちゃんがする。

おじちゃんが会社のメキシカンに毎月家計費をカミさんにやれば?と言ったら、金を持ちなれないカミさんは
欲しいものを買ってあっという間に使い果たしてしまうのだという。

メキシカンがXXXが欲しい!自分で働いて買おう!と覚醒する日はたぶんすぐ来るだろう。それまではダンナに付いてきてもらってアレ買って!と言うしかない。

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