Costco コスコ

おばちゃんが渡米したときはPrice Club(プライス・クラブ)と言っていた。従業員がローラースケートで巨大な店舗の中を走っていた。ウソやおまへん!

ホントにびっくりして、こんな巨大な倉庫をてくてく歩くのはスケートじゃないと間に合わないよね、
おばちゃんだってローラースケートが欲しいと思った。滑れなかったけど。

プライス・クラブはその後合併してCostco (発音はコスコ tは無性音) となった。事故が多いので従業員はローラー・スケートから自転車になった。
(これはウソです)

普通のブランド製品が大量に安く売っているので消耗品を買いに行くのだけど、カートに山盛りでまさに買い出しだった。
一番丈夫なキッチンペーパーのBauntyとScottのトイレットロールでカートの半分は埋まり、アローヘッドの2ダースの飲料水と2ケースのバドワイザーを買うと軽かった当時のおばちゃんにははカートが重すぎて押すのが大変だった。

肉とチーズとCrestの歯磨きやら積んで入口から出口のサプルメントまで延々と歩かないと買い物が済まないし、
週末のレジ待ちの行列は半端なく長い。Costcoに行くのは間違いなく買い出しで力仕事だった。

おじちゃんはCostcoのアボカドが一番品質がいいと言って買うのだが食品はポーションが大きすぎて、ウチはクロワッサンもブルーベリーマフィンも横目で見るだけ。せめて半ダースだったらいいのに。

ただ、ペストリーとスイーツ売り場に”タライ”サイズのFlanがあって、おばちゃんはプリンが好きなのでいっぺん食べてみたいと思っていてずっと目が離せなかった。

ある時すごく疲れていた時についにFlanを買った。アメリカのパーティサイズ。直径30センチを超えるくらい、高さは5センチ。日本のプリンよりもっと濃厚で甘くて金属のスプーンでも差して倒れないくらいの固さのフラン。

クリームドリュブレに近い濃厚さなので、おじちゃんと二人でスプーンを持ちよーいドンで巨大な容器のフランを両側から攻略した。

3日目くらいに胸やけがしてギブアップした。3分の1くらいしか食べられなかった。あれがもっと小さなサイズだったらもっと頻繁にCostcoに行ったのに。

返品文化

買った商品がDefect(欠陥品)や動作しなかったわけではなく気に入らなかったという理由でも購入後30日の間にレシートをもっていけば大抵はリファンドか商品を取り換えてくれる。

ホリデーシーズンの後はカスタマーサービスに長い長い行列ができる。送り主がギフト用のレシートを同封してくれるので購入店にもっていけば好きな商品に取り換えられるからだ。

おばちゃんはTargetで安い扇風機を買ったが羽がペナペナで力がなかったので返品しに行き、代わりに加湿器を買った。
加湿器をしばらく使い、水のタンクの掃除がしにくいのでまた返品に行ってヒーターに取り換えた。季節は寒くなっていたので。

アメリカ全体に返品OKの”返品文化”が行き渡っているので、例えば日本の会社のように、”売買は常にファイナル・セール、初期不良品以外は返品不可”などとポリシーを規定すれば、アメリカ人から総スカンを食らってビジネスが立ち行かないことは明らかだと思う。

日本製のテレビや電化製品だってアメリカ国内で販売されている限りどんどん返品できる。

知り合いはDVDを買って堪能するまで見た後、ケースにビニールを再包装して(彼は仕事で包装する機械を持っていた)見なかったことにして返品していた。

パーティ用のドレスを買ってプライス・タグを取らずに人から見えないように内側に押し込んで、パーティが終わったら帰しに行く人。

口紅を半分も使ったのに気に入らないから別の色に取り換える人。

アパレルの日本向けオンライン・ショップ立ち上げて、商品がもし売れなかったら購入したショップに返品しようという企画していた知り合いもいた。実現はしなかったけど。

実現しなかったのにはちゃんとした理由があって、商品の仕入れがTargetなら年間の?返品金額が1500ドルに達するとブラックリストに載り購入ができなくなるという裏情報があった。

その情報が正しいのか都市伝説なのかは確かめなかったけれど、返品を想定してオンライン・ショップはさすがにやりすぎだと思う。

返品文化の弊害は第一に小売業の利益を圧迫する。いかに返品率を下げるかというのはアメリカ企業の頭痛の種だと思う。
Pain in the assと言うやつ。
ただ、アメリカ人でもかつて経営者Harry Gordon SelfridgeがCustomer is always right.とか言っちゃったもんだから、今さらアメリカ人の返品文化を別の方向へ修正するのはものすごく困難だと思う。
日本では”お客様は神様”と言うやつ。

返品文化の弊害は消費者自体にも跳ね返ってくるわけで、90年代から2000年前後、売り場の商品で箱に開封したあとが有れば返品された商品で、大抵ねじなどの部品が一つ二つ足りなかったり、故障していたりしてた。

だから商品を選ぶときは開封の後があるかどうか確かめて、商品が売り場で最後に残った一つだった場合は買ってはいけない。大抵カスをつかむから。

日本に帰国して寒い日本の冬のために猫用のヒートパッドをオンラインで購入したら、電気ケーブルがいやに短く
ナナちゃんが匂いを嗅いだだけで近寄りもしてくれなくて使えなかったから、ア〇〇スオー〇マに返品したいと連絡したら、開封しました?と質問されそりゃ、開封しますよ。使えるかどうか開封しないと分かんないじゃないですか?
そうしたら、一度開封したら返品不可です。と切り口上で以降返事がなかった。

おばちゃんは開封はしたけど使用はしてないのよ。商品としては何も棄損していないのだけど。
日本人は開封すると商品が穢れるとでも恐れているのかしらね。
日本の小売店のお客様は神様じゃないわ。ほとんど返品ができないから。

きらめくシャンデリア プール 螺旋階段

ひと月$700の最初のアパートの部屋にはシャンデリアがぶら下がっていた。普通に学生も住む標準のアパートである、築後30年は経っていたと思う。新しいこじゃれたアパートになるほど、古臭いシャンデリアは姿を消し、天井埋め込みの間接照明が多くなる。

最初の昔ながらのシャンデリアは、小さなロウソク型の電球がぐるりと半ダースもついて、ダイニングエリアにぶら下がっていた。
鎖が意外と長くて、たくし上げるのも面倒くさかったから、テーブルの席によっては、ダイニングテーブルから勢いよく立ち上がると、頭にぶつかりそうになるのであった。

ダイニングの照明はそれ一つであったから、ソファに座るととても本など読める明るさではなかった。フロアスタンドを買って、一番明るい100Wを付けてソファ周りは明るさがあるが、それでも部屋の天井や隅は薄暗かった。

新しめのアパートに引っ越してもリビングの照明は一か所。薄暗い部屋はなにか貧乏くさい感じがする。と当時のおばちゃんは思った。キッチンの天井のライトをつけ、リビングの照明をつけ、フロアライトの100Wを付けて、すみずみまで明るくなって、ようやく幸せな生活になった気がする。

夜の10時に主人をピックアップして帰ってくると、3階の我が家だけが、パーキングに入る前に目に飛び込んでくる。何故ならひときわ明るくきらめいていたからだ。前後左右すべてのアパートでそんなにも明るい部屋はどこにもなかった。若きおばちゃんは、何か田舎者になったようて恥ずかしくなってフロワーライトの電球を40Wに落としたのであった。

蛇足だが、アメリカのフィラメント電球は売っているときから「切れて」いることがある。先人の日本人のおばさまから、買うときに確かめてから買うようにとアドバイスをいただいたものだ。

私は何を言っているのかしら、このおばさまと思ったのであるが、本当だったのである。商品の電球を持って、振る。シャラシャラと音がするなら切れている。

おばちゃんは、今でもホームセンターでフィラメント電球を買う時振ってしまう。日本で今のところ不良品には出くわしたことがない。

プール付き

家にプールがある人は珍しくない。馬小屋が付いてる場合だってある。住み移ったアパートにはみんな25メートルプールが付いていた。のちに買った家にはアソシエーションのプールがあった。蒸し暑い夏は、何度か泳いだこともあるが、大人はそうそう泳がない。日焼けしたくないし

知り合いは自宅にプールを自分で掘って作った。土木的には難しい構築ではない。2008年に掘り始めたら、サブプライムの不況が襲ってきて、庭に掘りかけたまま大きな穴をさらしていた。2年ほど穴をさらしていて、金が回り始めたらようやく完成したようだ。

水不足のカリフォルニアでプールに一旦水を張ると、そうそう水の入れ替えはできない。フィルターとポンプで漉しているといっても水の状態はけして良くない。夜の間にガ、アメンボ、甲虫、バッタなどのありとあらゆる昆虫が盛大に水に飛び込む。この虫を掬って始末するための専用の長~い玉アミが売っているほどだ。

プールのメンテ会社も好景気には繁盛していた。メンテ会社に払う金を惜しめば、父ちゃんが昆虫アミをもってくそ熱い土曜の朝からせっせと虫を掬わねばならない。なんで、俺がこんなことをするんだろうとブツブツぼやきながら、息子にやらせればいいのだが、息子は金曜の夜からいない。

プールは面倒くさいので、大きさがもっと手ごろなJacuzzi(ジャク―ジ CUにアクセント)を買って庭に置いてみたいと思うだろう?
シャンパンを片手に、緑の芝生を背景に美女と笑いさざめくのだ。が、プールと同じことで、ふたをするのが面倒くさい、蓋をしないと虫が入る。しっかりと入れた塩素剤がポンプでブクブクされると、実に塩素がのどに来て痛い。髪も肌もバサバサになる。

水道代も電気代もバカにならない。油断するとハロウィーンの夜には、近所の悪ガキに洗剤をいれられてバブルのスイッチもオンにされ、あわぶくが1メートルも芝生にあふれることになる。思っていたロマンチックな幻想がぶち壊されて、瞬く間に邪魔くさい無用の長物となって、カミさんにうざがられる。

そんな事情で中古のジャク―ジはわりと余っている。
あなたも一つどうだろうか?

螺旋階段

アメリカだから、らせん階段があるのよね?と日本の幼い子にと聞かれて困ってしまった。らせん階段?をしずしずと美女が降りてくる?中世のヨーロッパだろうか

階段をらせん状にする理由はスペースが狭いからだと思う。アメリカの豪邸にある場合、どちらかと言えば宝塚かな。あるいはラスベガスか。
吹き抜けのホールに、左右合流するだ~んと広い階段。LAは別だが、郊外は広大に広がっていて普通の一軒家は普通に階段があり、大豪邸はだ~んと宝塚。

郊外の都市に高層ビルがなくて、びっくりしたものだった。高層ビルに邪魔されない郊外の空は、広~くハレバレとしていた。土地はたっぷりあるので、ビルを高くする必要がなかった。

有名ショッピングモールでもほとんど平屋か2階まで。延々と何ブロックにでもまたがっているので、何か所もある駐車場は目当てのショップに近いものを選ばないと、長く歩く羽目になる。

日本にも進出してきたCostco(コスコと発音する Tは無性音)は1990年代初め、店員はローラースケートを履いて移動していた。嘘やおまへん! ホンマどす。テコテコと店内を歩かねばならない客の私はうらやましかったものだ。

自動ドア

カリフォルニアにはほとんど自動ドアがなかった。ドアは自分で開けるもの、開ける際に後ろを見て、人がいたらドアを押さえるものと教わった。
押さえてくれる人がいたら、ありがとうと礼を言う。

帰国したらほとんど自動ドアだった。たまに自分で開けるドアの場合、後ろの人のためにドアを押さえていると、後ろの人は何も言わずに通っていく。
会釈も笑顔も返さない。2人目も3人目も幸いとばかりずんずん通る。

大体観察していると、人がドアを開けるとき、本人は後ろを見ていない。後ろの人は他人とばかり、手を放して後ろの人の顔の前でバタンと閉まる。
すごくショックである。
建物のドアで私のために開けてくれ押さえていてくれる日本人は、今のところ主人だけである。
なんか、悲しい。

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