パンツの話
米国で暮らして衣類で困ったことは、下着だった。パンツがでかすぎる。 おばちゃんの身長はアメリカでも中の上で不自由しなかったが、お尻はアメリカ人の広大なヒップには及びもつかない。黒人のおばちゃんなど、腰のくびれはしっかりあって横にもさらに”後ろ”にも張り出していて、まっすぐ立っていても腰の後ろにテラスができて缶コークの一本でも置けそうである。 90年代の初頭は小さなアジア系が少なかったので、下着もS… Continue reading
米国で暮らして衣類で困ったことは、下着だった。パンツがでかすぎる。 おばちゃんの身長はアメリカでも中の上で不自由しなかったが、お尻はアメリカ人の広大なヒップには及びもつかない。黒人のおばちゃんなど、腰のくびれはしっかりあって横にもさらに”後ろ”にも張り出していて、まっすぐ立っていても腰の後ろにテラスができて缶コークの一本でも置けそうである。 90年代の初頭は小さなアジア系が少なかったので、下着もS… Continue reading
ああ、怖ろしい。おばちゃんは禁断の領域に踏み込んでしまうのかしら。伏字だらけになりそう。 おじちゃんの会社は商社でもなく独身社員とローカル社員だったので、もちろん奥様会などという怖ろしいものはなかった。 駐在員は長くても7年ほどで帰国するから、おばちゃんが永住権を取って一回りすると交友関係は同じ永住権者とローカルが中心になった。 友達のアイ子さんは駐在奥様に人気のお習い事を教えていた関係で、駐在の… Continue reading
ジャイナ教のクラスメイトがいた。英作文のクラスで隣になったのがジャイナ教のおばさん。小太り。 おじちゃんはインド料理とナンが大好き。その当時はスーパーでナンは売っていなかったからジャイナ教のおばさんに聞いてみた。やっぱりナンはタンドーリじゃないと焼くのは無理なの? いや、フライパンでもできるよ。っうことでレシピを教えてもらった。粉を練って適当に伸ばして、フライパンで焼くだけ。仕上げにバターを塗って… Continue reading
アメリカ人はすべて確定申告をしているという事実はあまり知られていないかもしれない。年が明け2月が始まるとそろそろ所得税の申告時期だ。おじちゃんは勤めていた会社が使っている同じ会計事務所に申告書類を作ってもらっていた。だって、会社の従業員の給与業務を請け負っていた会計事務所なので、所得の資料は全部持っているわけだったし。 3年目にうっかりして一部の書類を会計事務所に送るのを忘れた。申告書類が届かない… Continue reading
おばちゃんはアメリカで2回死にかかった。一回目はメタボリック・アシドーシスになった時。2回目はタバコで。 1回目の時、事件の遠い原因だったアルコールはすっぱりやめた。外国でシラフで生きていくのも大変なのに、酔っぱらいながら生き延びられない。だからやめた。 2回目のタバコはちょっと違う。おばちゃんはニコチン中毒という状態に倦んでいた。体も部屋も臭くなり、歯はシミがついて汚い。タバコを切らすのが不安。… Continue reading
おばちゃんは車が必須の地方都市で生まれて免許は18の時からある。一方おじちゃんは東京でずっと働いていたから免許を持っていなかった。日本で結婚をした当時からおばちゃんは運転手。カリフォルニアに移住しても運転手。 公共機関が発達しているニューヨークとか都市部を除いてカリフォルニアで運転免許を持っていないということは、移動の自由と移動の能力がない。扶養家族の子供と同じような存在になってしまう。 家と職場… Continue reading
ジョイスがメインストリートのシェブロンは行ったことある?と聞くので私はいつもモービルよ。と答えた。 ジョイスがあそこのガス・ステーションは何かおかしいという。ジョイスはそのころ早朝のエクササイズのクラスをとっていて朝5時半にメインストリートを通るのだという。すると茶色一色で車体にロゴが入っていないボロッボロのタンクローリーがガソリンのサプライをしている場面に出くわすのだという。 ねぇ、おかしくない… Continue reading
アメリカで暮らしている間に英語の達人は何人も見た。某、麺会社の支社長は機関銃みたいに英語を繰り出し、取引相手?か、白人のおっさんもタジタジ、社長は口も挟ませず相手にすきを与えない。 某宗教の現地大学の教師も、切れ目がないほど喋りまくる。社会学の教師で話すのが商売なのだから話さないと話にならない。もう一人の彼女も教師だった。目をじっと見て、あらゆるレトリックとロジックを使って、相手を導き、自分のもつ… Continue reading
明治の文豪は書いた。 智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。 昭和の時代も平成の時代も日本は変わらなかった。おばちゃんには、いつも住みにくかった。 人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。 人でなしの国イギリスは漱石には住みにくかったのだね。黄色人種にと… Continue reading
おばちゃんが協調性のない性格に育ったのはヨシハル君のせいじゃないかと思うの。近所に同じような年ごろの子はヨシハル君くらいしかいなくてヨシハル君は私より小っちゃくてスピードが遅かったのね。おばちゃんはせっかちで待ってられなかったから一人で遊ぶようになっちゃったのよ。 タモをもって田んぼの水路にタナゴを掬いに行ったり。暗渠には小魚が集まるのよ。ドジョウなんて雑魚だから。婚姻色がでたタナゴが宝物だったか… Continue reading