崖っぷちのひと

アメリカでは崖っぷちの人がいっぱいいた。 アメリカのビジネスは浮き沈みが激しい。時代はものすごい勢いで動くので順調だったビジネスでも気が付いたら売り上げが落ちていて、ビジネスを売りに出して捨て値に近い金額で売って、さらに一時所得で税金を取られると何も残らないという事態によくある。 そのビジネスを拾うのがコリアンか中国人だ。韓国は国を挙げて国民の「移民」を奨励していたからアメリカに移住をする韓国人に… Continue reading

工事現場で暮らす

おじちゃんとおばちゃんはかつて工事現場で暮らしたことがある。工事現場に行って、キャンプしたのではなく、自宅が工事現場になってしまった。 それはこういうわけだった。おばちゃんが家を買う前から、家を建てたビルダーを家の住人+管理組合が訴えていた。曰く、壁に設計通りの断熱材が入っていない、設置されたヒーターがジャンク品バスタブがバッタモンですぐ穴が開く玄関デッキの床が設計ミスで漏る、、など。 おばちゃん… Continue reading

ガレージの攻防

ウチのアパートの部屋のガラージの前に、まっ白いBMWを停める隣の小太りで白人のおっさんがいた。たびたび止めるので、私はガラージから車を出すのに、思いっきり切り返さないと出られない。 ある日、当のおっさんがランドリールームから帰ってきたらしく、自分の部屋に入ろうとするので、文句を言った。するとそいつは「俺の部屋のガラージ・ドアが壊れて、 アパートの管理オフィスに修理をするように言ったが、 修理がまだ… Continue reading

悲しい熱帯魚 冬の到来

ねぇ、日本はどこに帰る?ニセコなんてどうよ?ウチらには住みやすそうだけど。寒~いぞ!雪が降るの?あったり前だ。スキー場だからな。じゃあ、暖かいところがいい。東京から近くてあったかくて温泉があって、。 あっ、静岡なんてどうよ。東京から近くて熱海があって海岸線がすごく長いよ。ミカンの産地よね。静岡っと、あっ物件がいっぱい出てきた。景色がいいし畑ができそうだし、おう、温泉付き物件がある。Promisin… Continue reading

日系社会のピラミッド

西海岸でも東海岸でも日本人日系社会の構造というのは大体同じではないだろうか。 ピラミッドの構成というのは下からこうなっている。 自分探し 30代に入る直前から30代の後半まで、離婚組も多い。子供まで連れてくる猛者もいた。F1の学生ビザだが、語学学校だけでカレッジに正式入学するだけの学力も根性も金も計画もないので、1~2年うろうろして帰国する。 この辺はアメリカに住んでいるという住人枠にも入れにくい… Continue reading

”会社は家族” 説が崩壊した日

「ねぇ、奥さん、あなたのために世界は回っているのではないんですよ」電話の弁護士はホントにこう言った。渡米して2か月後のことだった。 渡米して最初の給料日が来ると、日本でサインしたはずの契約書とは全然足りない給料が渡された。え?ダンナも日本から一緒に来た同僚たちも頭をかしげたのだ。アメリカのペイチェックは2週間に一度だった。もらった給料は、契約書で約束された月額の2分の1にも全然届かない。どういうこ… Continue reading

アメリカのお役所と戦う

日本は物事がするする運んでスペースシャトルを打ち上げるアメリカが、なんでトラブルばっかりだったんだろう。役所のミスも多かった。 友達はDMV(免許車両登録局?)で免許試験をパスし、1月経っても免許が届かないのでアメリカ人の夫とDMVに問い合わせに行った。窓口のおばちゃんは「アンタは試験に落ちてる」と言うのである。彼女はテストに受かった時にくれる引換証を見せても、とにかくDMVのコンピューター・シス… Continue reading

おばちゃん役所で暴れる

売買エスクローがオープンしてから、おばちゃんは会社の登録に忙しかったエスクローの必須事項をクリアしていくためにスケジュールをたて必要なライセンスの取得、物品の購入、テナント内の改装、業者の選定と契約などすべてをビジネスがオープンする日に向けて収斂させていかねばならない。 一番面倒くさいのは、ビジネスに必要なXYライセンスだったがこのXYだけは申請・登記して済むものではなく2~4か月かかるややこしい… Continue reading

アメックスがアメリカを所有している

おばちゃんはマーチャントサービスのアメックスとは3か月でケンカして切った。 銀行経由でビザ、マスター、アメックスと契約していたけれどアメックスの売り上げはいつ入金されるのかさっぱり分からない。 同じグリーンのアメックスでもポイントが付くのか、タイプが違うのか、3日目か6日目か1週間後か、売上伝票をそろえていてもどれが入金されたか分からない。おまけに手数料が3.5%だった。 ビザ・マスターは高いもの… Continue reading

ポンコツ従業員

Don’t scream at me!とマネージャーは言ったけど、これが叫ばずにいられるかって。客のオーダー表を無くしたのは一体誰なんじゃい。日本では考えられないことが起こるんである。 おばちゃんはビジネスのオープンに向けて発注した機器の納期を何か所かに順番コンファームしていたのである。ベトナム系や中国系の場合、返事は軽いが仕事はいい加減なので直前でまた確認を取らないと納期に配達される… Continue reading

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