崖っぷちのひと

アメリカでは崖っぷちの人がいっぱいいたのでおばちゃんは感覚がずれているようだ。

アメリカのビジネスは浮き沈みが激しい。時代はものすごい勢いで動くので順調だったビジネスでも気が付いたら売り上げが落ちていて、ビジネスを売りに出して捨て値に近い金額で売って、さらに一時所得で税金を取られると何も残らないという事態によくある。

そのビジネスを拾うのがコリアンか中国人だ。韓国は国を挙げて国民の「移民」を奨励していたからアメリカに移住をする韓国人に国が金を貸した。その金で日本人の寿司屋を買いあさったので、カリフォルニア州の日本料理店の経営者の8割は韓国人か中国人と言われた。

さらにアメリカ政府が移民の懐を狙って、新しいEB5というビザカテゴリを新設した。50万ドル以上の投資をするなら永住権をあげましょう、というやつ。これがほとんど中国人御用達しになって、カリフォルニアに住む中華系不動産や会計士や弁護士が大陸からやってくる共産党上部のEB5ビザ相手に大忙しになった。

なんせ、50万ドルのビジネス物件をポンと買い、ついでに紹介すれば自宅と車をキャッシュでボンボコ買う。この中国人たちがトランプの政策で中国人ヘイトが高まると、一斉に家を売ってどこかに消えた。中華系の不動産や弁護士は一気に客がいなくなった。

バブルの前でも日本人経営者の日本人向けの日本レストランは全体の2割くらいしか無かった。日本本土の不況のために、米国支社をどんどん縮小閉鎖して駐在員も日本に帰ってしまうので、日本人だけを客層としていると経営が先細りになり気が付いたら煮えカエルになっている。

あるオーナーは次々とビジネスを買収して地元では成功者として知られていた。夫妻で旅行に出かけた時、上空でひどいタービュランスにあってこれで最後と覚悟して、留守の息子に電話をかけ事務所の金庫にはキャッシュで30万ドルあるから、遺言と金庫のダイアルナンバーを教えた、。という逸話があったが、日本から来たビジネスが近所で営業を開始したら、経営が傾きコリアンに売った。

朝起きたら銀行に入金があるというネットワークビジネスのトップに近い人。日本でもよく知られているネットワークの紹介者で親に近い人は、カリフォルニアの自宅が7億に近いといわれていた。遊んで暮らしていたが、超~退屈らしく”金持ちのための金持ちによる金持ちのサロン”を作りたいと趣味でサロンを開業してしまった。

抜かりなく広告も打ちまくったので、金持ちでない一般の日本人も行列をなす騒ぎになった。残念ながら価格帯は金持ち用に設定されていたので、がっかりした顧客は2度行かず、オーナー本人の意図とは裏腹に、実は彼が思うような金持ち人口はそれほどエリアに存在しない事実が明らかになってしまった。


ネットワークビジネスから入る収入は全部つぎ込んでも赤字の補填に追い付かず奥さんに泣きついて融資を断られ、家を売るか、という土壇場に追い詰められた。

道楽の商売でも商売の赤字というのはとんでもない金額になるよ。リーマンショックが襲ってくると、知り合いの不動産やは解散。コミュニティ新聞のクラシファイドには売り店舗がずらずら並び、販売価格がゼロというのも珍しくなかった。とにかく経営権を引き継いでくれればいいので店舗価格はゼロ。

あっちこっちでレイオフがあり、来月のローンが払えない。夫婦二人で無職になっちゃって、家を出ても行くところがないから裁判所が退去手続きをすますまで家に居座る人たち。

すごかったのは、政府からスモールビジネス用の資金を借り出し
Grant?あんなものは返さなくていいんだよ。と政府に返済せず、家はローンが払えなくなってforeclosureなんだけど引き渡しまで時間があるので、借家人を入れて家賃を取り、それを自分が住む安ホテルの費用と生活費にしていた人。さらに幸い?けがをして障害年金をしっかりもらうことになってこれだけふてぶてしいと脱帽するしかない。

ビジネスの寿命は短い。一時期隆盛を誇っても、20年後は保証されていない。いい大学をでて上場会社に就職をすれば生涯安泰なんて日本の夢は存在しない。

トヨタはテキサスに移転しちゃうしさ。そんな、外地で生き延びるには、すばしっこさと狡さと叩かれ強さ崖っぷちで踏みとどまる粘り強さがいる。

不況が襲ってきたら?まず売り上げに貢献しない人を切る。会社は家族でもお父ちゃんでもない。切る。
切って身を小さくして生き延びて嵐が過ぎ去ったらまた人を雇う。

アメリカの経済の立ち直りが早いのは、雇用を企業に強要する労働法がないからだ。雇用、雇用と日本政府がお題目を唱える限り、日本の企業が赤字を垂れ流しながら不要の雇用を抱えて、結果として日本経済の立ち直りは遅い。政府が払う失業保険を企業に肩代わりさせているのと同じだ。

コロナのせいで世界中は崖っぷちだ。崖っぷちなんだから、まずできるだけ身軽になる。誰かが救ってくれるかもしれないなんて、考えるだけ無駄だ。身をちっちゃくしてどこの隙間ditchだったら生き延びていけるかしぶとくなろう。

mikie@izu について

海外在住何十年の後、伊豆の山に惹かれて古い家を買ってしまい、 埋もれていた庭を掘り起こして、還暦の素人が庭を造りながら語る 60年の発酵した経験と人生。
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