Happy Thanksgiving

ハロウイーンが終わってカリフォルニアの空はますます薄暗くなり、街路樹の葉っぱが落ちて芝生の上でカサカサ音をたてて風に煽られる。
どこからか暖炉で燃やされる薪のにおいが漂ってくる。テレビのニュースはホリデーの休暇を実家で過ごすための人が長い行列を作る空港。

早くうちに帰りたい焦燥とウキウキと秋の侘しさがごちゃ混ぜになってホリデーシーズンが始まる。お正月前の帰省に似ているかなぁ。
ターキーはインフレで値上がりして集まってくるはずの家族はコロナで欠けてしまったかもしれない。人は行く末の不安を抱えてでもアメリカの経済の回復は早いし家の評価額は高止まりだ。

明日のBlack Fridayのために誰かがデパートのラインに並ぶかもしれない。2000年前にBlack Fridayってあったけ?あまりセールに行った記憶がないのだが、。
クリスマス後のWhite Saleは割引率がたしかにすごかったが、サンクスギビングとクリスマスの売れ残りのたたき売りみたいだった。それを考えるとサンクスギビング後のブラックフライデーのほうが買いでがあるのは確。

日本の山のおばちゃんはターキーの影もなくて、今夜は道の駅で買ったメバルの煮つけかタラで湯豆腐はどうかなと考えている。
Happy Thanksgiving! XOXO

シルバータビー

おばちゃんは 猫を亡くしても同じ種の猫は飼えなかった。
白キジの息子は唯一の息子であって、2番目の白キジがいていいわけがない。ひとり息子の記憶を上書きするような同じ種同じ毛皮の猫を飼えるわけがない。
ショートコートのブルーはナナちゃんだけで同じアビーがいたらナナちゃんの思い出が薄れてしまう。

アメショウーの天は丸顔でおじちゃんの好みだった。
シルバータビーでやや横長の丸い頭とぱっちりした目。とどんくさくて声が出なくてフゴフゴ鼻を鳴らす。おじちゃんの膝には乗らないくせに、気が向くとおばちゃんの膝を狙ってじりじりとやってくる。あごの下を撫でられるのがお気に入り。

耳道が狭いために細菌感染で死にかかり手術をしたのだが、病院を嫌がらなかった。天ちゃん、大物ですね、とドクターに言われておっとりした性格はきつい性格の紫音にぴったりの相棒だった。

紫苑に食べかけのごはんを取られても文句を言わず黙ってお気に入りのキャットタワーかベッドの上で昼寝をするのだった。おじちゃんの枕もとのヒートパッドを紫音に取られたのでおばちゃんの足元に丸くなって眠る。おばちゃんは重みを感じてなるべく寝返りをしないように注意して眠るのだった。

紫音と天はトムとジェリーのようにベッドルームからリビング、リビングからオフィースと二匹で全力疾走を繰り返してじゃれあっていた。天は突然電池が切れてお気に入りのマットで爆睡する。活発な紫音についていくのが大変なのだ。

ふわふわとしたアメショウの毛ざわり。太目の足。水かきの間に指を入れてモミもみすると点は気持ちがよいのか指をパーに開く。もっとやってって。
アメショウにもう一度会いたい。それは天ではないかもしれないけれどもう一度モフモフしたい。
さみしい。

家の冬支度

今朝は寒かった。10度を切っていたと思う。おまけに午後から雨だ。
窓の近くは空気が冷たい。

家も冬支度を始めないと。
普段使わないオフィスは断熱パネルを張った雨戸を閉めサッシを閉めた窓にプチプチの断熱ビニールを張る。これで4度以上違う。

お風呂のでっかい窓にはウレタンの断熱材を張った。
浴室が外気温に近くなるので冬は野菜置き場になることもある。糠みそのぬか床はベランダに移動した。

床下からどうしても熱が逃げるので、コタツ敷きは何重にもしてあるのだがそれでも十分ではない。薄いアルミ加工の敷物。段ボール、ベルギー絨毯、冬用コタツ敷。ニトリでさらにモフモフ敷を買って今年はさらに防寒仕様を厳重にした。

おかげで空気がひんやりするなぁと思ったらずっぷしコタツに潜る。で、セブンで買ったアイスを食べる。山のセブンは10月に入ると、おばちゃんのお気に入りのかき氷系のアイスを仕入れなくなってしまうのが不満。スーパーカップとかキャンディーバーみたいなものしかなくなってしまうのよ。棒つきアイスって嫌いよ。

気温が下がるとガスの種火とかも熱量が必要なのか、2割ほどガス料金が上がる。電気代は5桁になってうむ~とうなる。猫用のヒートパッドが、リビングとベッドルールに合計5つくらいあって、おじちゃんは猫たちが寒くないように全部スイッチを入れておくので、電気代が夏の2倍になってしまうのだ。起きたらベッドルームのヒートパッドは必要ないから消すようにいくら注意しても、いや昼間でも天がベッドルームで寝ることがあるし、両方いるだろうと譲らなかった。

しばらく前に電力会社を変えて、ついでに料金引き落としの口座もおじちゃんの銀行に変えた。つけっぱなしにしたければすればいいけど、電気料金はおじちゃんの口座から落ちてるよ、と言ったら早速ヒートパッドにタイマーをかました。天が突然死してしまってからヒートパッドはたった2つになってしまったのだけど。


相棒の天が亡くなって紫音の不定哀訴がひどい。
夕方5ごろから鳴き始めて付きっ切りで遊ばないと鳴きやまない。後追いがひどい。おじちゃんがベランダに出ると戻ってくるまで鳴く。

顔つきが変わってしまった。
二匹とも2歳4か月と5か月で猫だけの世界があって二匹で飛び回っていたころは、紫音もそれなりの成猫の顔立ちだったのに、鳴きながら後追いするこの頃の紫音は子猫の顔立ちに戻ってしまった。
ひどく幼くてあどけない。

鳴き続ける紫音におじちゃんもおばちゃんもストレスマックスである。お兄ちゃんはもう居ないんだよ。寂しいね。でもあんたはこのままだと我儘で自己中心的で人間を呼びつける嫌な猫になってしまうよ。と紫音に言い聞かせている。
紫音も心さみしい冬が始まる。

アメリカの年金をもらうー3

現在アメリカで生活していてリタイアの満年齢はまだ先。
このままアメリカに永住するかどうしようかな?と漠然と考えている人がいるかもしれない。

日本の両親が老いてきたとか、様々な理由で日本への帰国があるかもしれない人に補足として年金の追加情報を書いてみる。

おばちゃんはがっかりしたことが一つ。
それは年金を円かドルのどちらで受け取るか
ドルで受け取って為替レートの良い時に円に換えていこうと思っていたのだが、日本定住を決めた場合は円受給になる。

日本国内の銀行で地上店舗がある銀行で円として受け取る。これが原則ルール。
おばちゃんはみずほにドル口座があるが、為替レートが1$1円で高いので、おじちゃんには楽天でドル口座を用意したのに(1$0.25円)日本国内ならドル口座はダメなんですって。地上店舗がないオンラインだけの銀行は円受給もダメだそうだ。
がっかりだ。

先に帰国した知り合いがドルで年金を受け取っているのである。
ただし、これは解説が必要。
夫婦は40年以上アメリカ暮らしでリタイアして年金手続きをした時もまだ在米中だった。長年使ってきた銀行は日系銀行で年金の受給も日系銀行を指定した。それから帰国した。なんとこのU銀行は日本の住所までステートメントを送ってくれるという。ホントに?!

この二人の永住権はむか~しのExpireがないグリーンカードである。銀行にはしばらく日本に滞在するけどアメリカと行き来すると説明してあって、Aナンバーは失効することなく毎年2月過ぎにTax Returnに米国に帰って申告する。入国する空港で別室で2時間は質問されるそうだがグリーンカードが失効しないのだから安いものだと思う。

日本の生活で年金を引き出すときは郵便局が一番為替レートが安い。ただしATM一回の引き出し金額は$400ドル5万円に制限されている。コロナのせいで入国制限があった時はかなり焦ったようだ。

日米を行き来しつつリタイアという場合には不可欠なものが一つある。
Wifi電話だ。アメリカのさまざまなサービスでアカウントを生かしておこうと思うとアメリカの電話番号の電話がいる。一番安いもので$10前後だ。アカウントの認証が電話に送られるからこれは必須。

おばちゃんも帰国前に一台契約しておけばよかった。何百回も後悔した。

さてめでたくアメリカの年金を毎月受給できるようになったら定期的に送られるStatus確認のnoticeは確実に返信すること!と大使館の担当に念を押された。返信がないと年金を止められるという。また、受給の銀行が合併などで名称が変わってしまうと送金が迷子になってしまうことがあるので合併がない銀行にしましょうと、これはアイ子ちゃんからの忠告だった。

元駐在員で長ければ7年の勤務。年金受給資格の10年に満たないから年金が無いと思うのは早い。日米年金協定で2国間で勤務をする人が10年の資格年数に満たずに不利益を被らないように、10年以下の勤務であっても納めた金額に応じて出る。

お向かいのおばちゃんも夫婦で7年NYだったけど毎月受け取っている。
おばちゃんのご主人は駐在の激務からか早くに亡くなってしまった。代わりにおばちゃんはご主人の年金を受け取っている。日本の遺族年金のように3割以上減額などというケチ臭いことをせず、アメリカは配偶者が亡くなってしまった時、自分の年金か配偶者の年金かどちらか額の大きいほうを選んで受給できる。

連邦年金を受給する場合は確定申告をせねばならない。
おばちゃんは帰国した次の年からず~とオンラインで確定申告をしているがTax Returnよりずっと簡単だ。リタイア後は年末調整とは無縁。払いすぎた税金を取り返すのは確定申告しかないのだから、ふるさと納税や医療費の領収書を集めておいて税金を取り返そう。確定申告だけが唯一のチャンスだ。

Notice Of Awardが届いて送金が始まるという。 NOAなんてもらったことがない。晴れがましいものいただいたことがないから早く見てみたい。

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アメリカ大使館年金課の担当は有能であった。
多分英語で仕事をしても有能であろうと思われる人である。

病気などの場合は優先順位をプッシュするそうだが、申請書類がアメリカ側に回ってしまうとプッシュの効力がどのくらい効くかは不明だそうだ。やらないよりまし。

アメリカの年金も女性に関しては2重構造でちょっと解説が必要なのだが、実は“専業主婦?配偶者年金”というのがある、アメリカでも。
働いて年金を納めるわけだが働かない主婦=配偶者としての年金がある。資本主義先進国で一昔前の封建時代の名残のような機構だ。

アメリカの女性で働かず夫の配偶者として暮らす女性はほとんどいないと思われるが、年金を受給するときに自分の就労年金か“夫の就労年金の半分“かどちらか選ぶことができる。

出産や育児でどうしても女性は離職・休職・退職することがあるから年金を収める期間が減りそのハンディキャップを補うために残してある制度かもしれない。

おばちゃんはコンピューターを教えていた時期と起業しておじちゃんと自営をしていた期間があるので、就労年金と配偶者年金とどちらか好きな法の支給を選ぶことができる。摩訶不思議。

配偶者年金は配偶者の(おじちゃん)半分の額。こちらのほうがおばちゃんの就労年金より多い。日本の大使館で受け付けてアメリカのSSに送られてから実際の年金の振り込みがあるまで6か月ほどかかる可能性があるらしい。あいや~。

ところが就労期間10年にほんのちょっと満たなかったおばちゃんの就労年金は、早ければ来年から支給の可能性があるという。一旦就労年金で受給しておじちゃんの支給が始まると同時に配偶者年金に切り替えることが可能らしい。なんというフレキシブルな。
ほんとかいな。おばちゃんの頭にアリスの穴がチラチラする。アメリカの役所でそんなスムースに切り替えが行くかな?

一旦国外に住所を移した後は、その国の大使館年金課が窓口になるらしい。
何かトラブルが起こって、年金が停止されるような事態になった時に米国SS事務所に手紙を出してもどうにもならないらしい。大使館で処理することになるので何かの事態が起こった時のために身近の親近者に年金情報のコピーを渡しておいてくれと言われた。

おばちゃんたちはオンラインのMySSのアカウントを作ってあるのだが、担当者によると住所と電話番号が米国以外になったときに、日本からのアクセスが不能になる可能性が高いといわれた。DMV局はVPNソフトをかませせるとログインできるので、MySSもログインが可能かもしれないが、おじちゃんのアカウントはパスワードを忘れてロックされてしまっている。今更ロックを解除したところで意味はないので何かあれば大使館窓口に言ってくれと。

Medicareは申請資格があるそうだが、米国外でのサービスをカバーされないので無辞退する。グリーンカードは帰国2年後にExpireした。
Visa Weaverで入国すればいいので今後は米国に住むことはもうありませんと言った。これでAナンバーも失効するのだろう。

ああ、なんだかアメリカと繋がっていたドアがどんどん閉められていくようだ。

ただ、目標は明確になった。
目標!6か月後には配偶者年金を受け取る!

おばちゃんはコケにされた時など怒りで一番元気が湧いてくるタチである。
年金局がコケにしてくるわけではないが、コロナでめちゃくちゃになったお役所仕事が長引けば、おばちゃんは受給する前に死んでしまうかもしれん。それは腹が立つ!
6か月後だろうがとにかく受給するまで頑張る。もらわずに死ねるか。

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やっとソーシャル・セキュリティが申請できる。
おじちゃんが今年満年齢に達したのだ。手続きに何か月かかるかわからない。英語の情報を探ると平均して2か月半かかると書いてあった。

そこで問題である。
2か月半かかるなら、満年齢の2か月半前に申請をしたらよいのか、。あるいは満年齢を過ぎてから申請すると待期期間の2か月半分の年金額はどこへいくのか?(後に分かったが申請日から支給までまとめてくれる)
満年齢より前に申請すると20%の減額になる。そんなことをされてはたまらない。

念のため満年齢をすぎてから今年の夏に地元の年金事務所に出向いた。
米国の年金手続きは、日本の年金局を通してアメリカ大使館年金課へ申請をするのである。
日米年金協定を結んでいるので、双方で取りこぼしがないようにしているのかもしれないが、おばちゃんはそれほどウブではないので日本の税務署が米国年金収入をがっちり把握するためだと思っている。

8月に地元の年金事務所のおっさんは、現在、大使館から連絡が来る待期期間がどのくらいかわからないと再三言う。大使館からいつ電話インタビューが行くかわかりません。2か月か3か月かかるかまったくわかりません。それはそうかもしれない。

去年はコロナ蔓延するなか北米行きの郵便事業がめちゃくちゃになっていて普通郵便が4か月、EMSが3か月かかってカリフォルニアに届いた。米国から日本へ届くのは普通より少し遅いくらいだったのだが。アメリカ国内で業務が滞っていたのだ。

日本側の米国大使館側の処理は普通でも、アメリカのソーシャル・セキュリティ・オフィスの業務がどの程度混乱しているかまったく予測がつかない。

帰国する前に民間の年金手続き代行会社があるのは確認していた。
日本の会計事務所だかがローカルのフリーマガジンに広告を出していて、「日本の年金を料金無料で調べます。帰国後に日本から米国年金を申請するときに代行いたします。最初に米国年金を受給するときに代行手数料を支払っていただきます」という代行会社だった。年金の追跡だけをやってもらった。

帰国してみれば年金事務所で年金の追跡は詳細にできて代行会社が把握していない記録も出てきた。年金申請の料金も必要ないので地元の年金事務所を通して申請をしたのだった。もしかして、民間の代行業者は別のSSアクセスルートを持っているのだろうか?

9月に入っても家の電話の履歴には知らない番号はなく10月も何もなく過ぎてしまった。
実をいうとおばちゃんの満年齢は再来年なのだ。前倒しで申請すれば20%減額されるのは承知の上でおじちゃんと一緒に申請した。胆のうがんステージ2、5年生存率27%~60%だからさ。
取りはぐれてたまるかっていうの。

11月に入っても米大使館からは音沙汰がないの。
先に帰国していたK子ちゃんに聞いてみることにした。K子ちゃんはたしか2年前に66歳の誕生日祝いの動画を挙げていたから。

K子ちゃん、
え~?どのくらい待ったってか?忘れたころに電話が来たよ。
忘れた頃?っ~と6か月か7か月ってことかな。
そんなところかもしれない。

それは大変だ!あと4か月以上待たされてインタビューが来てさらに振り込みが数か月かかるとすると、おばちゃんの一番悪いガン予後シナリオなら死んじまっているかもしれない。
それは嫌だ。死ぬより嫌だ。リセッションでもその後の修羅場でもソーシャル・セキュリティを払ってきたのはもらうためである。アメリカ・ガバメントに寄付をするためではない。取りかえさないでいくか。

相手は年金局である。
大使館年金課の電話番号は確かに載っているが、電話で申請ステータスを聞いて“せかして”も“順番ですから“と言われるのがオチじゃないか。お急ぎでっか?ほなやりましょか?って誰がいうかいな。

米国大使館の年金局で働いているのは誰だろうか。申請書を日本語が併記してあったから書類の受付処理はまず日本人だろう。責任者はアメリカ人だろう。それなら手紙にしよう。
日本人が読んでそのままアメリカ人上司に渡されれば、国外で働くアメリカ人の“つぼ”にはまるかもしれない。

英語と日本語で手紙を書いた。
8月X日に米国年金を申請しましたが3か月も全く連絡がありません。(よくある手紙の出だしな)
私は妻ですが4月に胆のうがんと診断されました。予後の悪いがんです。黄疸が出てやしないかと毎朝目をチェックしております。主人は事務処理が苦手なので私が事務処理をしていますが、さらに何か月か受給手続きが伸びると、私は書類の記入ができるかどうかおぼつかなくなるかもしれません。主人を年金なしで残していくわけにいきません。お願いです。早く受付をしてください。で、診断書のコピーを付けた。

手紙を送って5日で大使館から電話が来た。
手紙は書いてみるもんである。おばちゃん、嘘は1ミリも書いてない。嘘やおまへ~ん。

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アリスの穴

Alice In Wonderland

アメリカにはアリスの穴というのがある。不思議の国の不思議の穴。
おばちゃんが勝手に名付けた。

不思議の国のアリスがおっこちた摩訶不思議なトラブルの穴である。
日常のそこここに開いており落っこちると大変な目にあう。どうしてこんなミスが起きるのか腹が立って抗議をしようとしても誰のミスかわからない。何故自分に起こるのかもわからない。何もしないと事態は悪化するし無垢の本人がなぜか時間と忍耐力と金を費やさないと解決しない。自分以外のミスが原因なのに誰も謝らない。

なんで私がこんなことをしないといけないの?抗議の声を上げても周りの人は、さりげなく視線を外すだけ。
ああ、あるよねこんなこと。とりあえず自分ではなくてよかった。他人はほっと胸をなでおろす。

●例えば、50万ドルが差出人不明で自分の銀行口座に振り込まれるが、振り込み人不明だから銀行に口座凍結をされて自分の預金さえ引き出しができなくなる。

●永住権を持っているのに移民局がデータベースの個人記録をビザからグリーンカードへ書き換えるのを忘れてビザが失効して身分がイリーガルになっちゃったとか。

●車のローン付き売買契約を銀行がやったのだが、所有者の書き換えを忘れて、たまたまポリスが車のプレートをスキャンをして盗難車扱いされてしまい目の前で車を持っていかれてしまうとか。

●家の手抜き工事を修復するはずなのにガレージの壁に穴をあけられてしまうとか。

●ガソリン車なのにガスステーションの従業員がフルサービスを申し出てディーゼル油を給油されて車が動かなくなってしまうとか。

●行ったこともない遠方の街での駐車違反の罰金請求が来るとか。

●病院の支払い請求書が前の住所に送られてしまい不払いで債権回収会社Collect Agencyに債権が回されてしまい取り立て絵の電話がくるとか。

とにかく何気ない日常でいつもの生活が続くはずなの突如ぽっかりと地面に穴が開いていて落っこちてしまう。

怒りのあまり憤然と電話をかけまくっても担当者が捕まらず、手紙を書いても返事が来なくて弁護士の力を借りないと解決しなくなるまでこじれる。まったく自分は悪くないのに。

郵便局の窓口で「いったいどうしてくれるんだお前らのせいだ。お前らがやったんだ」とお兄ちゃんが頭から湯気をだして怒っていたのを見たことがあるが、きっと大事な郵便がアリスの穴に落っこちてダメになったのかもしれない。

だからアメリカの郵便局なんか信用してはいけなくて大事な書類はFedex かUPSにすればよかったのだ。
窓口のおばちゃんは謝れと言われても自分のミスじゃないと思っているので謝らない。窓口でもめても待っている行列の迷惑になるばかりだしミスの犯人さえわからない。文書で追及しても返事が返ってくるのかさえもわからない。

I need to talk to your supervisor.と叫び続けないといけないのもこんな時である。責任者を呼びつけても何がどうして起こったかは分からないのである。誰も責任を取らず降りかかった災厄は何日か何週間かpain in the assとなってキリキリと痛むのである。これがアメリカ

アリスの穴がアメリカにはどこにでも開いている。便利なサービスにも便利でないサービスでも、超金持ちでも貧乏人でもシステムに開いた穴にすっぽりと落ちる時がある。

坂本龍一さんがニューヨークの病院で検査結果を伝えられていなくて治療が遅れたことを非常に憤慨なさっていた。もっともであると思う。

検査室かドクターかそれともチャートやメッセージを伝達を頼まれたナースがチャートを忘れたのかもしれない。えらいことを忘れるもんだ。でも起こるのである。
偉大なるアーティストの深刻な病の場合なのに穴に落っこちてつくづく運が悪かったとしか言いようがない。

おばちゃんが日本に帰国して5年たった。
アリスの穴には出くわしていない。一度だけクレジットカードの金額のケタを入力し間違えられた時に取り消しと再入力があったが、その場で訂正をしてくれて担当者は気の毒なほど憔悴していた。


かつて現役だったころおばちゃんは自分でもお客の金額を間違えてキャンセルしたことがあるので何とも思わない。People do mistakes, so don’t you? 
従業員が20ドル前後の売り上げを2万ドル(ぼ~っとしてて2回同じ数字を入力した)で切ってしまったときはヤバくてキャンセルが大変だった。

日本では山の家のエアコンの取り付けも作業員は予約時間に来てスムース に取り付けられたし、洗濯機の買い替えの場合もトラブルのカケラもなく済んだ。光ケーブルの設置も滞りなくインストールされた。夢のようだ。


この国のトラブル値はものすご~く低くて日常生活はストレスがなくて本当にスムースだ。修羅場がやってこない。一年に何度も修羅場やがけっぷちに立ったことがあるおばちゃんにしてみると平和すぎてボケそうだ。


突然のけたたましい電話で、
「ねぇ、聞いて。うちのキッチンのカウンタートップが壊されたの!」
「へぇ?またなんで?」という会話がなくなってしまって刺激がなくなりすぎたかな、と近頃思ったりする。

アリスの穴がない日本に乾杯!

しぶとい人たち

この前アイ子ちゃんが来た時に2年分のおしゃべりをした。
日系社会は狭いのでお互いの仕事・友人関係は重なり合うことが多い。アイ子ちゃんがよく行くビジネスのオーナーがうちのお客さんだったりした。

アイ子ちゃんは人のうわさ話をそれほどする人ではないが、そういえばXXXXさんってあの人はビジネスを売ったのよ。55億ですって!

え~~~!?もちろん円ではなくてドル。55 Million Dallars
あの人のビジネスで55ミリオンは高すぎやしない?と聞けば、全米の日系スーパーに納入するようになったからその値段になったんだと。

XXXXXさんは小さな小売店から始めた。25年ほど前か?
おじちゃんとおばちゃんもオープンしたと聞いてすぐ行った。ピンとこなかったからしょっちゅう行くことはなくて、でもうちの従業員の一人がXXXXさんの小売店と掛け持ちをしていたから内情をよく聞かされた。親近感がわくからたまには店舗に行ってみるのだが店舗は隣のテナントを買い取って大きさが倍になっていた。

休日だというのにオーナーは外壁に植えたゴーヤのカーテンを眺めていた。普通の目立たない日本人のおっさんであった。ゴーヤーを一ついかが?と頂いたが苦すぎて食べられなかった。早朝から仕事をはじめ一日中店舗にいて子供が生まれると店舗でランチを食べて子供もそこで大きくなったようなものだ。

商売は日本人だけではなくアジア系と地域の白人にもうけ、日曜などは行列ができて買うのが大変なので、xxxx掛け持ちの従業員に買ってもらったりしていた。

さらにうちのもう一人の従業員のご主人は、XXXXX業界の製造機械のメーカー営業でしょっちゅう彼のオーナーに新機械を売り込んで営業成績を上げていたのだ。営業に行けば一台数万ドルの機械も買ってもらえるのでうちの子のご主人は業績トップで確か会社からご褒美をもらったはずであった。

そのうち、売り込みはもっと大掛かりになり工場を建てるという話になった。リーマン・ショックの不況から数年後だったから工場を建ててそれほど需要があったっけ?とおばちゃんなんか疑問だったが。

おばちゃんたちはその後帰国してしまったが、工場は無事に稼働し始めたらしかった。
それが55Million
税金で半分取られても孫の代まで安泰だろう。すなおに敬意を払いたい。自分の時間と労働と努力をすべて注ぎ込んで作り上げたビジネスを55ミリオンという金額で評価されたというのは経営者として誇れるべきことだと思う。

自分の力で稼いだものでもない歳費をためた1億円の貯金とか、俺をYRHと呼べとか、自分たちの力で獲得するものがあってから言ってくれ。つくづく情けない夫婦である。

アメリカ人社会で日本人が活躍するのはよほどの才能か努力のたまものである。
アメリカで活躍する著名な日本人がテレビに映る時おこぼれのように映る日本人がいる。

アイ子ちゃんとそのおこぼれの方の彼を見ながら、彼はまだ頑張ってるね、。あの人はさんざん取り込んだからね。昔はあんなことやこんなことをやってため込んだから。

日本人社会は狭いので、どんなふうに成り上がってきたか絶対昔を忘れないのだ。
アイ子ちゃんも昔から知っているから、彼も相当変だよね。しぶといよね。xxxで損をして乗り越えて、リーマンショックも乗り越えて、コロナでもしぶとく生きていて、ずっと仕事をつづけて仕事中にぽっくり死ぬんじゃないかな?

そうね、しぶとくないとアメリカで生きていけないものね

出た日が命日

おばちゃんは何がつらくて悲しいかというと、うちの猫の命日が小室圭の合格発表の日になってしまったことだ。

ただいま~とお買い物から帰ってきて、天は玄関内の内ゲートで待っていた。
天ちゃん、お出迎えありがとう。天は身をひるがえしてリビングに飛んでいった。おじちゃんとおばちゃんは買い物を冷蔵庫にしまって人間用のお弁当をあっため、おじちゃんが猫缶を開けて天と紫音を呼んだ。
紫苑は食べ始めたのに天が来ない。

おじちゃんはお茶碗を持ったまま天を呼んで、洗面所を開けたりトイレを開けたり。おかしいなぁ、コタツにいる?って。おばちゃんがコタツ布団をめくっても天はいない。
クローゼットに閉じこめられていない?ジャケットをしまう一瞬にクローゼットに入り込むことがあるから。
おじちゃんはベッドルームに探しに行き、食べるばかりになったお弁当を前にしておばちゃんも立ち上がりベッドルームに行った。

天、どうしたんだお前!
おじちゃんがぐったりした天を抱えてゆすった。天はぽっかり目を明いて口が半開きだった。
息してる?人工呼吸!心臓マッサージ。
心臓はどこだ?
胸でしょ?
One Thousand, Two Thousand, Three Thousand, Breathe って3回目で人工呼吸!
動物病院に電話をして連れてきてくれというのでおじちゃんが天を抱き15分で動物病院についた。獣医さんはすぐ救命処置に入ってくれたが天の鼓動は戻らなかった。

うちに来た時からウイルス性の風邪をひいていてアメショーで耳道が狭かった。耳からの細菌感染症を繰り返し一度は死にかけたので耳道切開の手術をした。心臓も普通より肥大していますと言われていて、ああ、この子の寿命は短いだろうな、とおばちゃんの悪い予感は当たって、天は2歳4か月で逝ってしまった。

紫苑もおじちゃんたちも茫然である。
さっきまで飛び回っていたのに。目を離した十分で逝ってしまうなんて。
おじちゃんはリビングで一晩天を横に添い寝してお別れをして、紫苑は何度も天のそばにやってきて匂いを嗅ぐ。次の日、天はあっという間に骨になってしまった。

なんでまた、NYBEの発表が次の日なんだ。
おばちゃんはNYBE Resultサイトのチェックしながら泣いていたわけよ。紫苑も天を探しながら鳴くわけよ。
Twitterから合格の情報が先に入ってきておばちゃんはページの更新をして合格の速報をした。

ちくしょう。
天の命日が小室圭が合格発表の日になっちゃたじゃねぇか。どうしてくれるんだ。

女性上位

うちの猫は代々女性上位だ。
小柄で女王タイプのお母ちゃん猫に小心な息子。
おっとりして臆病なお兄ちゃんにきっつい釣り目の妹。

コタツがセットされて大喜びで潜りこんだお兄ちゃん猫の後から、気の強い妹が続いて入った。テーブルの脚がゴンと鳴り天板がバコンと動いて、お兄ちゃんのアメショーが追い出された。
子猫の時に一緒のツグラに寝ていたのに仲良くコタツで丸く眠れぬものか。

家じゅうの一番居心地が良い場所、夏なら涼しく風が来ないところ。冬ならあったかく静かなところ。今日も寒いのでこたつの中は一等地である。妹の紫音が天下を取ってコタツで長々と紐状で伸びている。

この子は子猫の時に、頭がいい天才猫かと思った。うちに来て自分の名前とパタパタ(猫じゃらし)という言葉をすぐ覚えたので歴代では一番賢い子じゃないかと思った。しばらくしたら化けの皮がはがれた。

自分の欲望だけに素直である。
遊んで欲しいときはパタパタを咥える。近づいておばちゃんの腕をトントンする。抱かれるのは死んでも嫌。膝には乗らない。
ところがオフィスでデスクトップを起動させると、キーボードを踏む。踏ん張って動かない。ちぎって捨てても床からよじ登ってくる。ずりずりとモニターに体をこするので、重たいブックエンドが落ちて、床に避難させていたアンティーク風ランプを割った。大損害である。

優雅な肢体から想像ができない程食い意地が張っていてアメショーのご飯をとるのがうまい。ものすごいスピードで自分のお茶碗からご飯を3分の2食べる。それから隣で食べているアメショーに近づく。

アメショーはいつもおっとりと味わいながらご飯を食べるのだが、舌なめずりしている妹が近づくと食欲をなくしてベッドルームに逃げてしまう。
紫苑はお兄ちゃんのお茶碗に顔を突っ込んで、たっぷり残ったご飯を全部平らげる。それから自分の茶碗に戻って残り3分の1を食べる。アメショーの倍ご飯を食べるのに痩せてスレンダーだ。運動量がすごいせいもある。全身筋肉でできてますねぇ、と獣医さんが感心してた。

リビングのキャットタワーでアメショーが寝ていると、小柄な紫音がのっそり近づいてどけという。アメショーは抵抗もせずにシオシオとタワーを降りてベッドルームのキャットタワーに落ち着く。くつろいで毛づくろいしているアメショーに、紫苑がまたやってくる。とどけという。お兄ちゃんはうろうろと家をうろついて落ち着ける場所を探す。うちで唯一のソファの下でぺったりと寝ていることがある。あまりにもしつこく紫苑が付け回すと、たまに切れる。

伏せ耳で妹にとびかかりトムとジェリーごっこが始まる。オフィスからリビング。リビングからベッドルーム。ものすごいスピードで紫音が逃げ、床が鳴る。紫苑がついにリビングのおばちゃんが寝そべっているコタツテーブルに逃げ込んできて、お兄ちゃんに追いつかれて首をかまれる。
ギャウンと紫音が一声鳴くと、おじちゃんもおばちゃんもお兄ちゃんアメショーを叱る。

お嬢様が止めてって言ってるじゃないか。鼻息荒いお兄ちゃんアメショーは、ベッドルームに引き上げてふてくされて横になる。アメショーは紫苑を本気噛みしているわけではないが、紫音はわざと大げさに悲鳴を上げる。困ったときだけはお嬢さんになる。その他の時は王女様だ。女王は?無論おばちゃんに決まってる。とにかく紫苑は家中が自分の縄張りだと思っている。

アメショーの天(テン)は不憫な子だった。
うちに来た時からウイルス性の風邪をひいていて、耳の感染症も頻繁にかかるので病院に行くことが多かった。一時期、感染症が重篤になりすぎて熱が42度まで上がって抗生物質の注射と服薬では収まらず、このままでは助からないと思ったおばちゃんが、大丈夫か、病院に入院しようかと言ったら、おばちゃんの目を見て一声「ニャン」と鳴いた。

天はうちに来た時から風邪気味で声が出なかったからほとんど鳴かない子で、声を聞いたことがなかった。獣医に連れて行って、注射では助からないから点滴でお願いしますと2日入院させて、大枚が飛んで行った。

成長期にそんな病気がちだったから、自分の名前を呼ばれても反応しない。ちょっと頭が悪いかもしれない。鳴かない子だが、治療でも暴れないしおっとりして獣医には評判がいい。天ちゃんは、すごくいい子です。去勢手術の前には、キャリアでぐうぐう寝ていたそうでクリニックでは「大物」と呼ばれている。

写真写りがやたらいい。いつ写しても絵になる。紫苑は、、?
紫苑は写真に写らない。動きが速すぎてブレしか撮れない。たまに撮れると、ラクダかロバに似ている。写真をお向かいのおばちゃんに見せたら、嫌だ、ほんとにロバみたいと言われたからやっぱりロバに似ているのだ。

天はそこそこ健康になったがやっぱり今でも鳴かない。
妹から逃げてベッドでくつろいでいるところに、おばちゃんがそっと近づき、手のひら全体でゆっくりお腹をさすってやると股を広げてゴロゴロいう。気持ちがいいと、左手がパーに開く。開いた水かきのところに指を突っ込んでモミもみするとブッホと鼻を鳴らす。ウイルス性鼻炎で鼻の通りが悪くなったのだ。

一応、天はおじちゃんの息子、紫苑はおばちゃんの娘ということになっているが二人とも抱かれるのが嫌いだし、息子・娘の自覚があるかどうかわからない。
とりあえず今日も女性上位で紫苑の天下だ

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