グロ注意 虫とかグロとか嫌いな人は読まないでね。
おばちゃんの腹にはこの間、開腹手術をした傷跡が総武本線のように走っている。
1センチごと短いテープが張ってあるので、ますます鉄道路線に似ている。
テープは無理にはがさないで、自然にはがれるままにしてください。と言われているので毎晩、パジャマをめくって傷の治り具合を観察しているのだが、先ほどあることを発見して無い~と叫んだ。
何が無いかって?
マダニの刺し後が無くなったのだ。
おばちゃんは去年の6月に、お向かいの手入れをしていない山林の草刈りをして、お腹をマダニに刺された。その時は、マダニだとは知らずに切り傷を作ってかさぶたができたと思った。赤黒く触ると痛かったから。
草刈りをして汗まみれになった後で庭を見ながらシャワーを浴びる至福の時のはずだったのだが、シャワーの水流が腹を流れると、カサブタにか細い足が6本あって水に揺らいでいるのが見えた。
その瞬間、おばちゃんはぎゃ~と叫んだのでおじちゃんがお風呂に駆け付けて来た。
足!足がある!マダニ!おばちゃんもおじちゃんも動転して、静岡県はマダニの感染症で死亡患者が毎年のようにいて注意喚起のニュースが放送されるし、かかりつけの獣医でも警告のポスターが目立つように張ってある。
マダニに刺されたら病院で手術といわれていたので、おばちゃんはシャワーノズルを持ったまま動転した。病院、救急!時間はあいにく5時頃で、皮膚科はどこも受付終了の時間だった。救急へ!
頭がずぶぬれのまま、大急ぎで服を着て夜間救急病院に走った。
若い外科医がいたが、マダニの処置をするのは初めてらしく看護師さんに除去セット!なんて言うと、3種類のマダニの処理ツールが出てきて、外科医はどれがいいのと迷っていた。
はよ、してくれ。
マダニのいやらしいところは、人体にとりつくと柔らかいところに移動して、皮下に頭を食い入るのだ。注射器の先にピンセントがついているような器具でマダニをむしり取ったのだが、頭は皮下に残ってしまった。
先生、頭が残ってて取れてませんが、と言うと、
救急でできるのはここまでです。あとは改めて病院で処置してもらってくださいと言う。
どこの病院で?
次の月におじちゃんが帯状疱疹の疑いで皮膚科を受診したときに、ついでに取ってもらおうとしたら、やっぱり町医者では無理でJ大学病院に紹介状を書いてもらった。そのうちに行こうと思っていたがコロナもあって、胆石を優先させたらいろいろ手術でとんでもないことになってしまった。
腹腔鏡で胆のうを摘出した時には、マダニの頭は確かにまだあった。マッチ棒の先くらいの黒いほくろのようなものでチャンとおなかに残っていた。
で、夕べ見たら無かった。
みぞおちを東京駅とすると北千住あたりにマダニ頭。東京駅から総武線・内房で肝臓を取り囲むように切られたのだが。
北千住のマダニがない。どこへ行ってしまったんだろう?
もしかしてマダニの頭は記憶にあった北先住ではなくて、大手町あたりにあって切開されて縫い込まれてしまったのか?ヤバ~イ
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