移住への道

アイ子ちゃんから電話がかかってきた。

ねぇ、聞いて。
カリフォルニアで知り合いの夫婦が、早期退職して日本に2~3年住むつもりで移住してきたそうである。驚いたことには、このアイ子ちゃんの知り合いの女友達は日本のアパートがすぐ借りられると思って、ホテルは1週間しかとっていなかったそうだ。

旦那は日系の3世。アメリカ人だな。
ところが日本人である彼女と不動産屋を回っても、アパートが借りられなかった、ホテルは出ないといけないし、いったいどうしたらいいのかしら?――とアイ子ちゃんにお助けコールが来た。

20代で金貸しと不動産業を営んでいた越後屋・アイ子さんは、ホテルはもう2週間予約したら?日本に親せきが残っていたら、保証人になってもらえばいいね。とアドバイスしたそうだが、。

したらば知人は、日本に甥がいることはいるが彼に面倒はかけたくないと。

~~あはは、よくわかる心情でございます。自分の力で解決したいのですよね。おばちゃんもそうだ。

ではアイ子ちゃんは保証人協会を教えてあげたそうである。
保証人協会でもアメリカ人と日本にいなかった日本人では、信用度が無いのでたぶん保証人は必要だろうと思うが、。彼女たちがどこまで理解しているかどうかはよくわからない。

越後屋さんと二人で、彼らがこれから遭遇する困難をひとつづつリストした。日本で”あるある”を克服してこそ日本に定住できるのだし、突破することで達成感があがってリタイア生活も充実するかもしれないね。

しかしなぁ、生まれた国といえども、よその国に引っ越した時にはそれなりの定住手続きというものがあるのに、奥さんはアメリカに定住するときの面倒を忘れてしまったんかいのぅ?
とおばちゃんが言うと、アイ子ちゃんが、
ご主人が日系だから彼がやってしまったんじゃない?といった。なるほど、そうかもしれない。

日本人の勤め人が米国に移住するときには、一番大きな関所がビザ。
これは会社がやる。移動した後は、日本の企業の駐在の場合なら、会社の先輩がアパートの手配とユティリティ・サービスのスタートの電話、
SS OfficeでSSナンバーの申請、DMVで免許証の申請、、、なんかをいろいろ面倒見てくれるわけ。

おじちゃんの会社はスタートアップだったので、誰一人先住者や先輩がいなかったから現地のコーディネターのアドバイスで、自分で手続きをやった。
よその国に移住をするときは、定住のための勘所が必ずあるのである。

金をどれだけ持参したとしても金だけあったとしてもどうにもならないこともある。クレジットヒストリー・社会的信用が存在しないから。


おばちゃんの知り合いでは40年日本を留守にして、70前に日本に帰国してから、ローンで家を買おうとした老夫婦がいた。
無理だって!日本じゃ60過ぎにローンは組めません。クレジットカードが取れないとかETCが取れないって不満をもらしてました。銀行口座にはたっぷり預金があるのにね。おばちゃんが楽天とYahooならカードがすぐ取れますよと教えた。

日本でいえば、
日本の勘所は住民票。次に銀行口座。日本発行のクレジット・カード。日本の番号の携帯電話。これが重要だが、現役で収入のある保証人用の親族を一人。
このへんを抑えておけばいい。アメリカ発行のクレジット・カードを持ってきても、日本の携帯電話は契約できないのであるよ。

さらにいくら自分の力ですべてやってしまいたいと思っても、日本の医療施設では入院・手術には「保証人!保証人!」と非常にうるさいのである。

去年の胆のう切除の入院時には、誓約書に保証人欄があったので厄介だと思った。
保証人にサインをもらっておかないと、日本の病院は食い逃げならぬ、手術逃げがあるとか用心しているのであろうか?

帰国してから一度しか会っていないおじちゃんの甥の名前を借りるのがものすご~く嫌だった。たかが胆石で4~5日しか入院しないのに。

そこでおばちゃんは、病院のカウンター内で働く年齢が高いちょっと偉そうなおばさんを捕まえてダメもとで言ってみた。

私は胆石で切るだけだし、高額医療限度額証を持っているから、入院費用は片手で済むはず。保証人をつける必要があるんですかね?何なら、今この場で入院治療費を前払いをしてもいいですけど?

偉そうなおばちゃんは、ちらっと手術名をみて、そうね、いらないわね。と断言したので保証人欄は記入せずに済んだ。
ガンの拡大手術の場合は、何日で退院できるかわからなかったから甥の名前を貸してもらった。病院のシステムにチャレンジするのは時間の無駄だから。

アイ子ちゃんのキャッチフレーズは相手が変わるのを待つよりは自分を変えたほうが早い

アイ子ちゃんも私も多分どの国でも生きていけるかもしれない。

蛇足:
アイ子ちゃんが持っていた物件の入居審査の最低条件は、同じ企業に勤続最低5年だそうだ。不況の時などは条件を下げたんだっけ?
そう、家賃は周りの物件の金額を調べて2~3千円安くする。空き室が出るよりまし。大不況の時は生活保護を入居させた。
えっ~~~。越後屋さん、またずいぶん条件を下げましたな。
生活保護費の出る次の日に家賃の引き落設定して取りはぐれのないようにしてた。
越後屋さん、まいりました。

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税金申告のため予約していた税理士事務所は、電話をかけると外国年金は取り扱ったことがないのでわかりません。税務署に相談してといわれてしまった。

この税理士事務所は近郊3県にまたがる大手である。この山の住人も駐在帰りが多く住んでいるのだから、地元の大手税理士事務所が外国年金の確定申告を扱わないわけがないと思うのだが?

皆さん、ちゃんと申告してますか~?
米国年金の額がいくら少なくても、源泉徴収がされていない外国年金は確定申告をせねばなりません。“400万円以下は申告しないでよい“というルールの対象外ですよ。

さて、地元の税務署に電話をかけてみると、おばちゃんの狙い通り“みなし年金繰り下げ一括受給制度”はまさしくおばちゃんたちに適応されることが分かった。
年金の支払い年度が決定されていたら実際支払いの時期にかかわらず、決定年度で申告するのがルールです。
よっしゃ~。

次いで、為替レートは振り込まれる2023年度で計算されますががそれでいいですね?と聞いたら、
”本来振り込まれるはずの年の月のレートで計算して、実際の振り込み月でレートが上がったら、差益ということで申告が~~。”というのだが、

おばちゃんは、無~理ムリムリ、だって米国年金は毎月振り込みなので、8月から12月のあいだ、5か月にわたって毎月違うしそれが一遍に入金されるから私、もう計算できない。
雑所得だし。
”むふっ。まっ、それでもしょうがないですけど。”

や~れヤレヤレ。
外堀が埋まって、あとは振り込みがあればeTaxをするだけ。

おじちゃんの老後の生活の設計がこれで整ったから、おばちゃんは本当に肩の荷が下りた。
現役で商売していたころは、確固たる地位を築いていた日本人先輩諸氏が、時勢の変化で鳥が落ちるように商売がダメになったり、リセッションの時は誰もがうらやむほど勢いの良かった出世頭がビジネスを売ったり、安心だと思っていた日本企業が撤収したり、トヨタがテキサスに移動したりしてカリフォルニアの日系社会を大いに狼狽させた。

アメリカ社会と日系社会の激しい浮き沈みを見てきて、明日、会社がまだあるかどうかは誰も保証しない。老後の生活設計は闇の中で、今日をとりあえず生き延びることをまず考えて生きてきた。


この春から5年後、10年後の収入はもう心配しなくてよい。年金で大丈夫、息をしている限り年金が振り込まれるからもう将来の心配はない。おばちゃんが先にいなくなっても生活は回っていく。心の底から安心した。

夕方にはおばちゃんがバイトしていた事業所のマネージャーが入社手続きの時間を通知してきて、おじちゃんも一緒に面接をする。事態は順調に転がっていく。

山の梅園はピンクの紅梅が咲き始めた。コロナと経済の閉塞と長い長い闇のトンネルを抜けてきたような気がする。還暦も4年も前に過ぎたおばちゃんにとって、この3年は長かったが、
おおむね明るい希望が見えてきた。

たった一つ、猫のことを除いては。

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アメリカの年金の平均受給額はSSAの統計によれば夫婦で$2700である。在米の人からもっと詳しい情報もあるのでコメントを参照されたい。
2023年度は一人で$1826という発表もある。リタイアする年齢が65歳か、満年齢66歳+アルファかで、金額がばらける。

理論上の満額は$2500ドル/人月額、例外的な場合では$4000以上行く場合もある。
ローカルのSSオフィスに相談に行ったときに$2500ドルあればまずまずということを言われた。大雑把に平均的アメリカ人夫婦が、ひと月にもらう米国年金は$2700-$3000/月とみなしてみる。

意外と少ないかもしれない。平均値は常に実情を示していないから。
夫婦で共稼ぎが原則で、専業主婦などほとんどいないアメリカで、どうして$2700という数字になるのか?
それは転職のせいだ。失職・首切りのせいだ。
とにかく経済によって自分がいつ首を切られるかわかんないからね。月曜日に会社に入れないかもしれない。

首を切られた後、次の職がすぐ見つかるか誰も知らないから。
アメリカ人はよく移動する。家のローンを持っている期間は平均4~5年。どういう意味かというと、家を買ってローンを払っている期間が4~5年。利率が下がるならリファイナンスもやる。あるいは転職のために家を売って引っ越し。次で家を買いまた新しいローン。子供が生まれてまた引っ越し。よく移動するので長く同じ家に住んでいない。

大学を卒業して入った会社を40年務めて退社した、ってそんなライフスタイルは私の周りにはいなかった。在職25年はいた。CAエジソン 電力会社だった。アメリカでは自分の能力をいかに高く買ってくれるか、会社とポジションを求めて生涯移動するのが標準ライフスタイルだと思う。

会社は人が欲しければ募集するし、いらなければレイオフする。会社自体が存続するかは会社と社会経済状況次第だ。日本のように新卒で入社し40年勤めあげる終身雇用制は存在しない。退職金?どうだろう?401K も次に行く会社が持っているとは限らない。

そういうアメリカ社会であるので浮き沈みは日本より激しいかもしれない。
うまくやるカップルの場合は、あっちこっち働いて引っ越して、フルリタイア・エイジの66歳の頃にはローンの残っている自宅を売る。ローンを始末した残りをもって、田舎の州、アーカンソーとか、ワシントン州とかに小さな家をキャッシュで買う。
家の売却金の残りと貯金と年金でのんびり暮らすという設計が多かった。

人数は多くないが、移住は移住でも国境を越えて南に移住する老後を選ぶアメリカ人もいた。同じことを考えたアメリカ人のコミュニティは国境の南にあちこちあるので、スペイン語が理解できなくても、そんなコミュニティに移住すればアメリカ人向き御用達しのサービスがふんだんにあって、アメリカ国内と同じように暮らし、よりゆとりのある生活ができるので昔から人気だった。

自宅を売らず都市部の物価が高い州で暮らし続けるなら、家のローンが残っていれば引退後の年金だけでは生活資金は全然足りない。仕事をしないと暮らせないし、固定資産税、家の管理費などの諸物価が高い。

50代が押し詰まってくると我々夫婦は考えた。
アーカンソーで親戚の婆ちゃんが生きているわけでもなく、スペイン語と英語をチャンポンに話しながら、ぱさつくメキシコで暮らす気もなれなかった。辛い唐辛子やきつい香辛料が好きではないんよ。タイ料理や東南アジアの料理も口に合わないのだった。アメリカ経済の行方や自宅の評価額や資産などを考えて、日本に永久帰国を決めた。
その当時は1ドル115円から118円くらいを上下していたと思う。

このレートなら贅沢をしなければ日本でアメリカの年金で暮らしていけるだろう。不動産は売り手市場だったから売りに出したらたった一日で売れた。
株は一部をのこして始末した。帰国時のレートは116円前後だったからとても全部円に替える気になれず円口座は円のまま送金、日本にドル口座を作ってドルを送金した。

コロナで大きく狂ったのよ。
まさか、人類へ疫病が襲ってくるとは60年生きてても予測ができなかったわ。老後の貯金を減らしたくなかったのに、コロナで日本のおじちゃんの職場がなくなり、1年後におばちゃんの職場も閉鎖。この春に設備を改装してオープンするが、仕事に復帰できない理由ができた。

今月アメリカの年金が振り込まれる。待機期間中の分も一括だ。
8月に申請したときに疑問だった「満月齢あるいは申請月から振り込みが始まるまでの待機期間の年金分」はいったいどうなのだ、というやつ。答えはSSAは最初の月に一括で全部くれる。

すると、今年2023年度の米国年金収入は16か月から18か月分の分が入ってくるので、税金の不安におびえる老夫婦。申請して6か月も待たされて、税金がぶったくられるってどんな罰?去年のうちに6か月分くれてたらどんなに楽だったか。税金を払うのが嫌いだ。もらうのが増えるより、嫌い。

米国年金のインフレ・スライド制度COLAで我々の年金はたぶん毎年上がる。
COLAが加算しなかった年は過去20年の間で、2009 年2010年 2015年の3回だけ。自分で投資して運用損を出すよりは安心かもしれない。税務署には丸見えだけどな。

そのうち為替レートは118円前後に落ち着くとして、今年からおばちゃんの日本の老齢基礎年金も入ってくるので、おじちゃんの厚生年金と合わせると、住民税・国保料は3倍増し決定である、生涯。ああ。
税金を払うために来年は稼がないといけない。稼ぎすぎれば年金が止まる。くそ。

こういうことを書くときっと「ずるい」と言われる。日本の年金は下がるばっかりなのにと。
ずるくない。長年海外で暮らして帰国してきた人間に対して、日本の社会の一部は老年になって日本に帰って、日本のいいとこどりをするつもりなのかとか、日本に横入してなんとなくずるいと思われることがあるようだ。

おばちゃんたちの米国年金はアメリカの現役世代のSS Taxから来る。老年から日本に横入して、日本の現役世代から年金分を取り上げるわけではない。反対。アメリカで稼いだお金を日本で使うことになる。

それにアメリカに移住した時は、国民年金継続支払い手続きをわざわざ探して、毎年国民年金をアメリカから払っていた。ところがその払い込みの金額に比べて、おばちゃんが受け取れる国民年金は猫のごはん代くらいの金額で、計算したらこの先40年受給しても元が取れない。いったいどうしてくれる?日本の年金基金は運用がおかしいのではないか?


以上おばちゃんたちの赤裸々な米国年金事情でした。

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Cost of Living Adjustment

COLAという
簡単に言うと米国年金局は、毎年3半期-10月に経済指標をチェックする。経済がインフレ傾向にあると年金にインフレ加算をする。インフレの経済下で生活資金も調整してあげましょうというわけ。
インフレ加算COLAに重要なファクターはnational average wage。そしてCPI-W(Consumer Price Index)指標が3%上昇しているとCOLAが発動する。3%トリガーと言う。

今年10月の時点ではアメリカの平均賃金が上昇し、結果、2023年度1月からインフレ加算で年金が8.7%増える。
https://www.ssa.gov/oact/cola/autoAdj.html

COLAインフレ加算の歴代統計は 
https://www.ssa.gov/oact/cola/colaseries.html を参照。
過去5年間で20%以上米国年金額は上昇した。

2009年と 2010年がリセッションで上昇率0%なのはわかるが、2015年が0%上昇なのはなぜだろう?住宅の値段も上昇していて景気は悪くなかったと思うのだが。

一部のニュースで2023年分の上昇率8.7%が歴代 レコードなどと書かれていたが、統計を見れば1980年が14.3%で1981年は11.3%だ。恐ろしい上昇率だが、1980年から-1981年のインフレがそれだけすさまじかったということなのだろう。

日本の場合
日本では給付水準を自動的に調整する「マクロ経済スライド」を導入して、コロナで経済が落ち込んだところを、奇跡のように指標と取って、年金を下げた。火事場泥棒というか、国民の懐を狙ってかすめ取ることばっかりやる国家だわ。車の自賠責基金から6000億借り出して返せません、などと寸借詐欺じゃないか。

日本は信用できない。
ところがだ、アメリカの社会保障評議会は連邦の年金資金が2035年ごろ枯渇すると発表した。
https://www.ssa.gov/oact/TRSUM/index.html
あと12年後だ。アメリカは日本よりはるかに若い国(歴史も人口構成も)ではあるが、やはり高齢化で年金費用が増大するとされている。アメリカよお前もか。

アメリカ基礎年金部分のOASDIは、現役世代が納める保険料が財源。保険料は本人と雇用主が支払う給与税(税率12.4%)。おばちゃんの現役時代は12%支払っていた。現在は両者で6.2%ずつの折半負担となっている。受給する年金から支払う*連邦所得税(25% 高い)や、積立金の運用収入も収入源となっている。

年金の所得税は最低収入を超えるとフラット・レートで高い。
総額の80%に25%がかかってくる。例えば3000ドルなら600ドル連邦所得税で引かれる。手取り2400ドルだ。米国外で暮らすなら連邦税じゃなくて、居住国の所得税法に従って払えばよい。

おばちゃんはUS所得税は引かれなくてラッキーだが、2035年まであと12年。
アメリカはさらにSSタックスを引き上げるか、他の財源も準備するか原資の確保に走るだろう。


日本の老人は
「えっ?年金が下がるの。」年金12万円で暮らす節約術- – – なんてせっせと読んであきらめる羊かもしれんが、アメリカの老人はおとなしくないぞ。
年金原資がなくなった、半分にする。なんて言ったら、銃器片手に老人がホワイトハウスに乱入するかもしれん。トランプの支持者もやったわけだし。もっともアメリカは自国民が羊のようにおとなしくて従順であるとは夢にも考えていないから。老人も現役世代も納得させる妥協策を用意するしかない。

かつてリセッションの数年後、連邦予算が足りなくて公務員の給料が払えないから、お役所が数日休みになったりしてアワヤという危機があった。議会が国債発行を可決して、ディフォルトを回避―――が何回もあったから、あと12年の間に増税して年金原資を枯渇させないようつじつまを合わせるだろうと思う。

日本の国民はなめられている。国の税金と税金の使い方にもっと敏感に行動的になるべきだ。
まず、年末調整なんて止めちまって、自分で確定申告をすることから始める。自分の税金は自分で確認して自分で節約するものだ。国の無駄遣いを監視して財政の健全化を図るための第一歩。
目指せ、最大の自助努力と、最小の税金。
E-Taxは簡単よ?

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年金生活で牛丼を食べる

水曜日は年末年始のための買い出しである。
清水港の魚介類だけでは足りないので、今日は近場の市場とスーパーに出かけた。

年末のスーパーはすごいね、レジに並んで会計をすますとお昼はとっくに過ぎていた。今日は牛丼にする。


おばちゃんは新メニューの白髪ねぎ牛丼に心を惹かれ、おじちゃんはキムチ牛丼にそそられたが大決心をして“並みの牛丼”にした。
みそ汁とサラダのセットをつける?
おじちゃんが「高い」と言った。

みそ汁とシーザースサラダのセットが250円。
見るからにしょぼい、そして絶対ロメインではないレタスと野菜のサラダ。これをシーザースサラダだと言ったら、カエサルが反乱を起こす。
でも、おじちゃんが250円を高いといい結局味噌汁もなしで素の牛丼だけを食べる。

来年から米国年金の支給が決まり、おばちゃんがここ1週間、「税が」「健康保険料が」といいまくった結果、おじちゃんが委縮して、外食は贅沢で250円が浪費に思えるようになったせいかもしれない。スマヌ。

あれは帰国数か月前だったか、日系スーパーで長い知り合いのMさんに偶然会って、実は年明け早々に日本に永久帰国します。もう会えるかどうかわからないのでご挨拶まで、と言うと。
相手はなぜか気の毒そうに、そう?日本に帰れば福祉が使えるしね。それを狙ってるの?と言われ、おばちゃん訳が分からずぽか~んとしたよ。福祉?生活保護のことか?

SSオフィスから年1回のステートメントで将来の支給年額はわかっているわけだし、まともに20年以上働いていれば、それなりの数字にはなる。日本の生活保護はその当時13万/月とか調べて知っていたから、どうひっくり返っても日本で生活保護を受けるのは不可能に決まっている。


うちはそれほど貧乏に見られていたのだろうか?それとも帰国する我々に思いとどまらせようとでも思ったのだろうか?真相はわからない。

イエスはいいことを言っている。
お金がない人はあるように、お金がある人は無いように暮らしなさいと

まぁ、アメリカの暮らしはイエスの逆をいっていたわけで、誰が稼いでいるか、誰が成功したのか人によくわかるように生活するものではあった。

できるだけブランドの車に乗り、できるだけお金持ちエリアに家を買い、できるだけブランドの物を持つ。超裕福クラス(年収2桁億)だとかえって目立たないことを目指すのだが、。

年収20万から30万ドルの元xx銀行の副頭取の奥様が「ベンツ・クラブ」を作ってランチョンや週末はブリッジなどとあそばしていらしたから。リセッションの間はお友達の誰それさんはなりをひそめているようだった。浮き沈みはだれの目にもはっきりとわかるのが日系の暮らしであった。

おばちゃんたちは並みの牛丼を平らげた。
やっぱり、す〇やは一番おいしいわ。この値段と味のレベルはやはりすごいと思う。サイゼリアとす〇やは日本の宝だから大事にしないといけない。

おじちゃんは家に帰ってからも、鈴廣の紅白かまぼこが一つ500円だった、やっぱり高いとぶつぶつ言う。栗きんとんは家で作れよ。どうせきんとんを食べるのはおばちゃんだけで、費用はそれほどでもないのであるが、なにせおじちゃんの頭が「年金生活、年金のみ、所得税、住民税、国民健康保険料、ふるさと納税」と、国と地方自治体が今すぐ取り立てにやってくるような、ネガティブ・ムードになってしまっていておじちゃんの不安を溶かすのは難しいのであった。

それで、帰国前スーパーであったMさんのこと覚えてる?ご夫婦でもう70歳を過ぎてたし、メディケアが使えるかもしれないけど、どの程度納得する医療が受けられたか。夫婦ふたりで病気をするときはどうしたらいいのか?アメリカには介護保険はないのよ。ビジネスをやってるHさんはどうよ、あの人仕事をやりながら倒れるよ?きっと。

国民健康保険は罰金だろうが何だろうが、とにかく医療が受けられるし、ディダクタブルが5000ドル(免責額)というわけでもないし。どこの病院にも行けるというのは考えられないほどすごいことだ。だから風邪ひき位で保険を使うな、勿体ない。


おじちゃんが育てたブロッコリとキュウリとトマトで自給できるしね。とりあえず年金で暮らせるし、鈴廣のかまぼこを2本食べてもウチは大丈夫よ。1ドル100円でも大丈夫。WEPは引かれないし、米国年金はこの先もインフレ加算があるし、オマケの国民年金もある。ドルでリスクヘッジをするから、大丈夫だから!
急にケチケチムードになってしまったおじちゃんをあやすのだった。

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お~い、起きろ、この寝たきりが! と、おじちゃん。
毎日まいにち、コタツにもぐったきりでお前、この1週間で300歩も歩いてねえだろう?
散歩に行こうぜ。イヤッ、顔が冷たいから。

ゴロゴロしやがって、と おじちゃん。
おばちゃんは、米国年金の手続きが終わって心底安心したのだ。これでおじちゃんはとりあえず日本で暮らしていける。ああよかった。SSAの年金の記事にその他注意することはないかと探すと、なんととんでもない記事が上がってきた。

米国は2023年1月より、アメリカ社会のインフレを鑑みて、年金のスライドUPを実施する。その加算額8.7% 本当か? 2020年で5.1%あげたばかりだろう?いくらインフレでもコロナの後で、立て続けの年金加算に米経済は持つのか?

もらう側としては嬉しい。ひゃ~、ホンマでっか?嬉しさのあまり、お向かいのおばちゃんや沖縄のK子ちゃんにも記事の内容を知らせて、“良かったわ、これでいい正月が迎えられそう”と返ってきた。

同じ検索ページのヘッドには、「年金の手取り」だの「年金の税申告」だの不穏な単語が出てきたので、喜んだそばから、ヤバい予感。今度は税金のリサーチを始めたのだ。
これもひとえにおじちゃんが何も考えずに日本で暮らしていけるかどうか、できるだけ対策を立てておこうと思っているのだ。ババの心ジジ知らずが、。

国というのは基本的に国民から税を取り上げて食っている。
所得があると息をしているだけで税をとる。
日本国で一番生きやすいのは、資産があっても収入がない人である。

慧眼なおばちゃんは真理を発見してしまった。収入がなければ国は首を突っ込んでこれないのである。理想は宝くじにあったった無職である。これが日本で非課税で楽な暮らしができる人である。宝くじも研究中だが、目下、税制の解明が先である
めざせ、最大の自助努力と最小の税金!

年金生活になると住民税と国民健康保険はどうなるのだ?コタツから老後の年金生活の税リサーチを進めて、エクセルで年金生活と税のシュミレーションシートを作り始めた。

今更小金持ちになれないがちょっと稼ぐとかっぱぎに来るのは、国より自治体。「住民税」と「国民健康保険」であることがわかった。過疎化と高齢化が進んでいる地方都市だと、「住民税」と「国民健康保険」がエグイことになる。

一番最初に、わが町の税算出ページを最初見たときは、健康保険料の「月」の限度額を「年」と見間違えた。見間違えるのも当たり前である。月の支払いの最高限度額が64万円って?!

過疎化の地方都市は高齢率が高く、特定老齢検診などで健康保険原資をじゃぶじゃぶ使うのにもかかわらず、年金生活で納める健康保険料は最低に近い。稼いでいる現役世代の保険料が高くなるのだ。月に64万円まで払ってもらいますから、と町が言うのだ。どんな給料をもらってるんだお前、総人口が2万人足らずの町で?

タイミングよくひろゆきの記事が出た。
ひろゆき、国保は「健康な労働者が払う罰金
https://news.yahoo.co.jp/articles/880b472bcef4b2c75f7e461946a8808570e7d386

一流会社に就職できず、社会保険ももてない非正規と自営業者はまずその時点で社会の2流3流。競争に負けた下流とみなされるのかもしれない。

自営業者はまだまし。何故なら事業の経費が認められているから。
ところが年金は「雑収入」である。雑収入に経費なんかない。天下晴れて何にもなし。そのまま年金事局から国税に受給金額情報が渡り、年金から介護保険料が差っ引かれたりする。手取りはいったいどんだけ減るわけ?

夫婦二人で住民税を払わなくていい受給額は年210万だそうだ。211万の壁。月にして17万くらいの受給額なら税金が問題にならない。1万でも超えると健康保険料が8倍になるのだ。8倍!どうしてくれる。

円ドルの為替でさらに円安になるとか、アメリカがインフレ率を加算してくるとか、うれしいけど、公的年金控除を使っても壁を突破すると税の支払いが高くなる。ふるさと納税を活用すれば、住民税は若干安くなるが、国民健康保険はなんともならない。困ったのう。おばちゃんが、「税が」「健康保険料が、」とつぶやくと、「うるせい、聞き飽きた」

さらに今日は、藤巻健史の
日本円の紙くず化は避けられない
https://president.jp/articles/-/64915

1ドルが400円500円になるかもしれない。500円なら健康保険料が最高額適応で年間816万円である。あってたまるかっての。

おじちゃんを社長にして会社を作ろうかと思う。
家庭菜園でできたキュウリとブロッコリーを売り、ウエブサイトの管理を業務とする会社である。家の玄関に棚を作って、野菜をならべ一個どれでも100円。無人販売所はどうだろう。
で、社会保険を入れる。
あああ、事業主は加入できないって。事業主と同一住所の家族も加入できないって。
―――無念

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実をいうとおばちゃんの米国年金はずっと多くなるチャンスがあった。が、無知ゆえにチャンスを逃してしまった。

おじちゃんは日本企業で13年働き、その間おばちゃんはコンピューターで請負仕事やインストラクターで小遣い稼ぎをしていて、余剰があればジョイント申告でも自分の年金を払っていた。リタイアは遠い遠い先なので年金を詳しく考えたことがなかったのだよ。

おじちゃんの会社が日本に撤収して二人で独立・起業。
うちの会計士はもとIRS/税務署で働いていたという頼もしきルーシーだった。IRSで働いていましたから、税務署から注意をひかないような決算書と申告書が作れます、任せて!ってことでお願いしていた。

起業2年目の決算は黒字でL&Pを渡して納税申告書Tax Returnを受け取りに行くと、ルーシーはこれがTaxバウチャーでこれがStateの宛先と、書類を渡してくれたがついでにさらっとソーシャル・セキュリティは夫婦別々にしておきましたからと言った。

おばちゃんは一瞬その意味が分からなかった。
まあ、自分のコンピューターの仕事の分は自分で払っていたから二人で立ち上げた事業の利益もスプリットするのが当たり前か。そのほうが所得税も安いのかしらん。気が利くな、と思ったウブなおばちゃん。

亭主元気で留守がいい!とは名言であった。
二人で起業した後は営業日は原則1年312日、朝9時半から夜11時まで24時間一緒。キャッシャーの前で瞬きをすると日付が変わっていた。トイレだけが一人になれる時間。

仕事でトラブルが起これば対処はおばちゃんの役。おじちゃんの意見を聞いて二人で考えようとしても面倒くさいことが嫌いなおじちゃんは逃げてしまう。イライラ、カリカリしながら何度か夫婦の危機が起こり、ある時は大爆発した。

本籍地から離婚届をダウンロード印刷して、従業員が入ってこない場所にボードにマグネットで止めていたこともあった。1年くらいまともに口を利かなかったこともあった。

そんな夫婦仲でも仕事と生活は続く。毎年ルーシーに税申告を頼む。たまにルーシーに税相談をしたのだが専門外の質問の場合はアメリカ人だ。

例えばうちの商品で消費税を取らなくてもいい場合があるの?と聞けば間髪入れずI don’t know。知りません。私は会計士だから。
例えば、今年ソーシャルセキュリティを払わないとどのくらい年金が減るの?Don’t know 知らん。私の仕事じゃないし。っとまあこんな返事だったのだわ。
で、毎年事業の利益は夫婦折半、年金も夫婦折半、書類上はね。金は私が握っていた。

10月にアイ子ちゃんが遊びに来て「来年から米国年金をもらうの。旦那のJがxxxドルで専業主婦の私が彼の半分でxxxドル。」と言った。
おばちゃんはそこでぽか~んとして、アンタ専業主婦じゃないじゃん、半分って何?
私は専業主婦じゃないから、稼いだ分しかもらえないのに。

そこでアイ子ちゃんから説明されて、おばちゃんは初めて米国年金では、女性は自分で稼いで払ってきた年金額と、旦那の年金の半分と、どちらか大きいほうを選んでもらえると知った。知るのが20年遅いわ。

じゃあ、私もアイ子ちゃんみたいに旦那を稼げる男に育てたほうがよかったのか!
うちの自営もおじちゃんを一人オーナーにして、おじちゃんだけの名義で全額年金を払っておけば、おばちゃんは専業主婦年金として旦那の半額もらえば今より額が大きかったのか、、、、、、。

しかし、ルーシーはなぜ教えてくれなかったのだ。
答えは:アメリカだったから。
夫婦は半分離婚するから。
どんなにスイート・ハートでもいつ離婚するかわからないから。
どんなに愛し合っていても離婚するかもしれないから。
離婚、離婚。だから年金は最初からスプリットするべき!!!
だったのだと思う。やれやれ、。

アメリカ在住の奥様、旦那にやさしくしてあげよう。ご主人に尽くして稼いでもらったほうが老後は楽かも。ただし、離婚しないのが条件。

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アメリカの年金をもらうー4

Notice of Award来た~! アメリカの年金をもらう4

えっ?!!!
ノーティスの1枚目最後に——–Your benefits may be taxed,
えっ、US年金からUS所得税が引かれんの?
日米租税条約があるんじゃないの?日米両国で払うわけ?おばちゃん、大ショック。

日米租税協定があって両国にまたがって仕事をした人は税金の2重払いはやめましょうっってことで、居住国で税を払うってことになってませんでしたっけ?

支給額面が期待していたより多かったので喜んだら叩き落された。
額面の85%の25%が天引き?どえりゃ税率が多くないか?

おばちゃんは焦って、同封されていたパンフを読んでそれでもわかりにくいから検索をかけたら、米国年金解説のページが上がってきた。日米租税条約を調べたら永住権を放棄しないままで、米国外で暮らす場合は両方で税を取られるみたい。

大使館の年金課のインタビューでは永住権を放棄すると宣言したから、税金は日本だけでいいんだ、たぶん。すると東京に移住したデービッドは一生 所得税の2重払いか。たまらんのう。
米国という国は永住権と市民権を持っている人間に関しては一生どこの国に逃げても
「Tax Return、申告!納税!税金!」という国なんだわ。市民権を放棄しても確か10年?は税申告せよと超しつこい、追っかけてくる!これだけは確か。

ひとまずUS所得税はまぬかれそうだが、次のWEP制度で固まった。
昔読んだことがある、この言葉WEP。
当時20年先なんて死にかけのババアになるころだから、おばちゃんは自分のことじゃないと思ってた。

「Wep制度」の解説があった。
別名「棚ぼた排除規定」とかいうらしい。誰がこんな気の利いた、でも悪意がある別名をつけたのや?!

おばちゃんたちは、アメリカで遊んで暮らしていたわけじゃないわい。
猫が死んでも仕事を休めず、最後の自営10年間は3日続けての連休が全部で3回ぐらい。美容院は2005年の12月以来一度も行ってない。時間がもったいなかったから。

一番大事だったのは、「朝起きたら仕事に行く」
そのためにはバケーションでも飛行機の距離に行かない(何かあったら帰れない)がポリシーだった。

WEP制度は、日本の厚生年金をもらっていると米国年金が減らされるんやって!国民年金は関係ないらしい。成り立ちや計算方式が書いてあったが、おばちゃんの頭が理解を拒否する。3行で言って!

ええと、40クレジット-10年未満以下の人は関係ない。
就労が10年を超えて日本の厚生年金が一定額以上の場合、米国年金から引くらしい。減額の最高額が480ドル。日本の厚生年金の半分か、計算結果のどちらか少ないほうを引く。申請の際に年金証書を提出して連邦年金局が調整した金額を知らせてくる、と。

先月の大使館の年金課の担当が、厚生年金のコピーを送れと言っていたのはこのことか。
すると、受け取ったNotice of Awardの金額はWEP調整後と信じていいのか。

恥ずかしながらというか幸運にとというか、おばちゃんは日本の福利厚生がある会社に就職してわずか3か月で耐え切れず辞めたから厚生年金はない。おじちゃんは若干ある。

なんだかハラハラしたが、来年から振り込みでおばちゃんたちの年金生活がいよいよ始まる

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現在アメリカで生活していてリタイアの満年齢はまだ先。
このままアメリカに永住するかどうしようかな?と漠然と考えている人がいるかもしれない。

日本の両親が老いてきたとか、様々な理由で日本への帰国があるかもしれない人に補足として年金の追加情報を書いてみる。

おばちゃんはがっかりしたことが一つ。
それは年金を円かドルのどちらで受け取るか
ドルで受け取って為替レートの良い時に円に換えていこうと思っていたのだが、日本定住を決めた場合は円受給になる。

日本国内の銀行で地上店舗がある銀行で円として受け取る。これが原則ルール。
おばちゃんはみずほにドル口座があるが、為替レートが1$1円で高いので、おじちゃんには楽天でドル口座を用意したのに(1$0.25円)日本国内ならドル口座はダメなんですって。地上店舗がないオンラインだけの銀行は円受給もダメだそうだ。
がっかりだ。

先に帰国した知り合いがドルで年金を受け取っているのである。
ただし、これは解説が必要。
夫婦は40年以上アメリカ暮らしでリタイアして年金手続きをした時もまだ在米中だった。長年使ってきた銀行は日系銀行で年金の受給も日系銀行を指定した。それから帰国した。なんとこのU銀行は日本の住所までステートメントを送ってくれるという。ホントに?!

この二人の永住権はむか~しのExpireがないグリーンカードである。銀行にはしばらく日本に滞在するけどアメリカと行き来すると説明してあって、Aナンバーは失効することなく毎年2月過ぎにTax Returnに米国に帰って申告する。入国する空港で別室で2時間は質問されるそうだがグリーンカードが失効しないのだから安いものだと思う。

日本の生活で年金を引き出すときは郵便局が一番為替レートが安い。ただしATM一回の引き出し金額は$400ドル5万円に制限されている。コロナのせいで入国制限があった時はかなり焦ったようだ。

日米を行き来しつつリタイアという場合には不可欠なものが一つある。
Wifi電話だ。アメリカのさまざまなサービスでアカウントを生かしておこうと思うとアメリカの電話番号の電話がいる。一番安いもので$10前後だ。アカウントの認証が電話に送られるからこれは必須。

おばちゃんも帰国前に一台契約しておけばよかった。何百回も後悔した。

さてめでたくアメリカの年金を毎月受給できるようになったら定期的に送られるStatus確認のnoticeは確実に返信すること!と大使館の担当に念を押された。返信がないと年金を止められるという。また、受給の銀行が合併などで名称が変わってしまうと送金が迷子になってしまうことがあるので合併がない銀行にしましょうと、これはアイ子ちゃんからの忠告だった。

元駐在員で長ければ7年の勤務。年金受給資格の10年に満たないから年金が無いと思うのは早い。日米年金協定で2国間で勤務をする人が10年の資格年数に満たずに不利益を被らないように、10年以下の勤務であっても納めた金額に応じて出る。

お向かいのおばちゃんも夫婦で7年NYだったけど毎月受け取っている。
おばちゃんのご主人は駐在の激務からか早くに亡くなってしまった。代わりにおばちゃんはご主人の年金を受け取っている。日本の遺族年金のように3割以上減額などというケチ臭いことをせず、アメリカは配偶者が亡くなってしまった時、自分の年金か配偶者の年金かどちらか額の大きいほうを選んで受給できる。

連邦年金を受給する場合は確定申告をせねばならない。
おばちゃんは帰国した次の年からず~とオンラインで確定申告をしているがTax Returnよりずっと簡単だ。リタイア後は年末調整とは無縁。払いすぎた税金を取り返すのは確定申告しかないのだから、ふるさと納税や医療費の領収書を集めておいて税金を取り返そう。確定申告だけが唯一のチャンスだ。

Notice Of Awardが届いて送金が始まるという。 NOAなんてもらったことがない。晴れがましいものいただいたことがないから早く見てみたい。

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アメリカ大使館年金課の担当は有能であった。
多分英語で仕事をしても有能であろうと思われる人である。

病気などの場合は優先順位をプッシュするそうだが、申請書類がアメリカ側に回ってしまうとプッシュの効力がどのくらい効くかは不明だそうだ。やらないよりまし。

アメリカの年金も女性に関しては2重構造でちょっと解説が必要なのだが、実は“専業主婦?配偶者年金”というのがある、アメリカでも。
働いて年金を納めるわけだが働かない主婦=配偶者としての年金がある。資本主義先進国で一昔前の封建時代の名残のような機構だ。

アメリカの女性で働かず夫の配偶者として暮らす女性はほとんどいないと思われるが、年金を受給するときに自分の就労年金か“夫の就労年金の半分“かどちらか選ぶことができる。

出産や育児でどうしても女性は離職・休職・退職することがあるから年金を収める期間が減りそのハンディキャップを補うために残してある制度かもしれない。

おばちゃんはコンピューターを教えていた時期と起業しておじちゃんと自営をしていた期間があるので、就労年金と配偶者年金とどちらか好きな法の支給を選ぶことができる。摩訶不思議。

配偶者年金は配偶者の(おじちゃん)半分の額。こちらのほうがおばちゃんの就労年金より多い。日本の大使館で受け付けてアメリカのSSに送られてから実際の年金の振り込みがあるまで6か月ほどかかる可能性があるらしい。あいや~。

ところが就労期間10年にほんのちょっと満たなかったおばちゃんの就労年金は、早ければ来年から支給の可能性があるという。一旦就労年金で受給しておじちゃんの支給が始まると同時に配偶者年金に切り替えることが可能らしい。なんというフレキシブルな。
ほんとかいな。おばちゃんの頭にアリスの穴がチラチラする。アメリカの役所でそんなスムースに切り替えが行くかな?

一旦国外に住所を移した後は、その国の大使館年金課が窓口になるらしい。
何かトラブルが起こって、年金が停止されるような事態になった時に米国SS事務所に手紙を出してもどうにもならないらしい。大使館で処理することになるので何かの事態が起こった時のために身近の親近者に年金情報のコピーを渡しておいてくれと言われた。

おばちゃんたちはオンラインのMySSのアカウントを作ってあるのだが、担当者によると住所と電話番号が米国以外になったときに、日本からのアクセスが不能になる可能性が高いといわれた。DMV局はVPNソフトをかませせるとログインできるので、MySSもログインが可能かもしれないが、おじちゃんのアカウントはパスワードを忘れてロックされてしまっている。今更ロックを解除したところで意味はないので何かあれば大使館窓口に言ってくれと。

Medicareは申請資格があるそうだが、米国外でのサービスをカバーされないので無辞退する。グリーンカードは帰国2年後にExpireした。
Visa Weaverで入国すればいいので今後は米国に住むことはもうありませんと言った。これでAナンバーも失効するのだろう。

ああ、なんだかアメリカと繋がっていたドアがどんどん閉められていくようだ。

ただ、目標は明確になった。
目標!6か月後には配偶者年金を受け取る!

おばちゃんはコケにされた時など怒りで一番元気が湧いてくるタチである。
年金局がコケにしてくるわけではないが、コロナでめちゃくちゃになったお役所仕事が長引けば、おばちゃんは受給する前に死んでしまうかもしれん。それは腹が立つ!
6か月後だろうがとにかく受給するまで頑張る。もらわずに死ねるか。

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