テン・ジュニア FIP闘病記12

「こらぁ~バカ・テン しょん〇ん小僧、 またやったのかぁ!」
この日二回目に響くおじちゃんの悲鳴。

水曜日からウイルス薬の量は13mgに減らしたので、後ろ足の神経症状やだるそうな様子が見られないかどうか、夫婦で目を凝らして観察しているのである。テンはすきをついてベッドルームに行くとおじちゃんの枕元で朝一回、夕方一回スプレーをした。

昨夜はソファに近い絨毯で怪しい動きをしていたので、カエルのようにはいつくばって臭いをかぐと、、やられた!とおじちゃんはカーペットを剥ぐと粛々と掃除をした。

シオンが寝転んでいると飛びついて首をかじる。股間が見える。
テンちゃん、大事なものが見えてる。しまって!仕舞って。

テンは完全にサカリがついたのであった、FIPが完治していないのに。
来週はお誕生を迎えるので当たり前かもしれない。先代のテンに心不全で死なれてからほぼ一年になる。1月にテンを迎えて真菌症の治療から始まってクリニックに行かなかったのは4月だけだった。

5月末にFIPと診断がついてウイルス薬で何とか生き延びてきたのである。元気にはなってオシッコをかけまくっているのである。喜んでいいのか泣いていいのか。

ステロイドを止めてから毛艶がよくなった。一時はバサバサになっていたのだがシルバータビーのつや艶が戻ってきた。ふっくらとしたような気がするので体重を図ってみたら3500gを超えていた!いつの間に。

横浜でFIP治療のクリニックのドクターが。治療をしている猫の諸症状から予後の統計を発表していた。
その統計によると、ウエットよりはドライタイプが予後がよく、発症の月齢は若いより高い方が予後がいい。発熱は高い方が治る。そして、神経症状が出た猫は再発するか予後がよろしくない。

テンで気がかりは生後5か月で発症したこと。後ろ足に神経症状があったこと。
ウイルス剤84日(12週間)で20mgという上限の量を使って12週で退薬、わずか5日後に神経症状が戻ったことを考えると、再投薬の9週目に入るのだが安心できない。

テンがジャンプの時に右後ろ足がよろけたりするとやはりウイルスが足の神経に残っているのではないか、今の13mgをさらに減らしたら神経症状が戻ってくるのではないか?また体重が減り始めるのではないか?と不安がよぎる。

おばちゃんが人生で知ったのは、終わりが分からない苦しみが一番つらい。
リーマンショックのど真ん中のアメリカで自営業を生き延びた。その後モール運営会社との闘いなどを経ておばちゃんはタフになった。
が、愛する猫が生き延びてくれるか、どうやって快癒させられるかと考えると、終わりが見えずらいので気力がそがれていく。

先々先代の日本から連れて行ったニャンニャンは治療法がない拡張型心筋症で亡くなった。彼は去勢済みなのに3歳過ぎてからスプレー行動が復活してしまい、体力が弱るまで10年間、家、家具、プリンターなどにおびただしくオシッコを掛けまってくれた。
最後はお気に入りのクッションにも漏らして亡くなった。残ったのは臭いだけ。
尿とともに去りぬ、な~んちっち。

先日の診察日では、ドクターがMutianのオーダーが済みました。払い込みも済みました。ということだったので、クリニックにMutianが届き次第モルヌピラビルに代わって2週間ほど服用させてみたい。FIPウイルスに最後のとどめを刺すのだ。

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mikie@izu について

海外在住何十年の後、伊豆の山に惹かれて古い家を買ってしまい、 埋もれていた庭を掘り起こして、還暦の素人が庭を造りながら語る 60年の発酵した経験と人生。
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