明るい国民健康保険税

いつもお世話になっております。あなたの住民税が確定しましたので通知します。
薄グレーの封筒が届く。

役場:いらしゃいませ、今日は保険税の納めですか?一括で?それはありがとうございます。

か弱い病人:あの~、私体力がなくて病気がちなんですけど、本当にこの量を払うんですか?

役場:はい?健康保険税は義務ですので、滞納なさると差し押さえがございますが?

か弱い病人:私は体重35キロしかないんですけど。
役場:そうおっしゃる方がいますけど、皆さんお支払いですよ。

か弱い病人:差し押さえと言われても、こんなに大容量を抜かれたら死んでしまいます。1030CCなんて。
旦那は今無職で収入が無くって、去年の総所得で計算されてもお金がないんですけど、。猫もまだ小さいし、手がかかるし、餌代もかかるし、、、、

役場:——–何にも聞いてない——–
では、お熱を計らせてもらいますね。35度。大丈夫、生きてますね。

ええっと、あなたの場合は、
平等割り–収入が低くても体重が低くてもこれは皆さんに払ってもらいますから。
平等割り250ccと。
均等割り180cc
————-電卓パタパタ————
医療」は総所得金額にレートの6.62%かけて600ccっと。
あれ?去年よりまた上がっちゃったか?でも私のじゃないからいいか。
介護分の2%かけると100cc
平等割、均等割り、医療分 介護分で、全部で1030ccですね。

じゃあ、いいですか、抜きますね。注射器ブッス。


病人:血税を抜かれた~

しょ~もない記事ですんません。

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明るいふるさと納税

明るいふるさと納税

ふるさと納税って何なの?
帰国したら摩訶不思議で妙てこりんな制度ができていた。
何度読んでも漠然としててやり方が面倒で分かんない。次の年に初めて使ってみた。

冷凍ホタテと、冷凍イクラが届いた。
イクラもホタテもちゃんとお金を出したから、「高い魚介類を買った」としか思えない。どれだけ住民税が安くなったのだろう?年末調整だから実質納税額がわからない。それがふるさと納税の感想。

この間ネットの書き込みでこんな記事があった。
職場のAさんは意識高い系の先輩である。その先輩は「ふるさと納税」には不快感を丸出し。
物が欲しいからって縁もゆかりもない自治体にお金を払うなんて、(イヤシイ)。私はやらないわ。ねぇ、私の母も同じことを言ってました。
――てな記事があったのさ。

理解が間違ってる。
おばちゃんは今更「ふるさと納税」の成り立ちや趣旨を詳細に調べてみるつもりもないが、
きっと貧しい地方自治体が、減少する人口=減少する住民税に悩んで、国からの補助があるといっても死なないほどに援助があるだけで、人口減をストップするほどのプロジェクト予算を組むほどは呉れない。
このまま手をこまねいていれば、過疎地域はジリ貧で自治体自体が消滅するかもしれぬ。なんとかして欲すい~いと、おらが議員様に陳情して、議員様は、ナントカ党や官僚やらを動かした結果できた制度ではあるまいか?

よろすい。制度を作りましょうず。
おばちゃんはこんな風に理解した。

例えば、おっきな体育館があって、テナントが47軒入居している。限られた空間上それぞれのテナントの出店場所の良し悪しや、立地条件が違う。隅っこで陽があたらない小さなテナントは、人もいないし当然売り上げも上がらない。便利で資源がたくさんあるテナントは住人が沢山住んでて収益も大きいし態度も大きい。テナントの位置は絶対取りえ不可能。公平じゃない。

で、より公平を目指すために、政府がスタンプラリー、おリボンキャンペーンを始めましたと。
すべての住民はどこかのテナントに住民登録してあるから、体育館に入ったら自分の自治体テナントを探してスタンプを押してもらってね。
その時、ほかの自治体テナントが愛想がいいとか、ミニスカートでダンスを踊ってくれたとか、可愛かったとかしたら、その自治体テナントにおリボンを上げていいから。応援してあげていいのよ。

後で集計しておリボンをもらった自治体はその数(税金)を本来の自治体から分捕ってよし。本来の自治体は住民登録してあった登録定数よりおリボンが少なかったらその分(税)
は差っ引かれる。皆さん、自助努力をしておリボンをたくさんもらったらその税を自分のものにしていいから。

テナント:は~い。わっかりました。
それで過疎市町村テナントもここが勝負と頑張るわけよ。おリボンを返礼品というものに変えて。

厚岸
ふるさと納税が入ってきたら、暮らせねぇべ~と出ってた若夫婦を呼び戻えせるべ。保育所さ作って、したっけ地元で暮らしてっくれるっしょ?
うちさ、漁村には毛ガニさあるさ。ホタテは海さ行けば浜に落ちてるべ、返礼品はこれで決まりさー。

茨木
課長、返礼品はどうすっぺ?
決まっとるっぺ。おれげー婆の時代から村の名産はかんぴょうと干す椎茸だがら。
干す椎茸?若いっこ受けせんのでねぇけ?おみゃ、おらが婆の顔をつぶす気か?

グンマ~
うでだてうどんにイチゴさ。ごんにゃくさ忘れねぇで。

河内
海でもねえ、山でもねぇ、売れる産物がねぇ。おんどれ返礼品をどうせい言うんじ、。われ。
課長、Ipadが3掛けで引っ張れまんが、どないだす?
Ipad?地産と違うやろ。国がうるさいと違うんか?
かめへんがな。罰則と罰金がありまへんがな。
な? ほな、いちびったれ。Ipadいかがっすか?
国:コラ!
でも特産品が無いわしら自治体にどうせい言うんや。地産一点張りやな、おんどれ。
かめへん、もっといちびったるで。

京都
ぶぶづけいかがどす?

というドラマがあったのかもしれない。
いずれにせよ、ふるさと納税の目的は、恵まれない過疎自治体を応援するための制度であるので、過疎ではあるものの、豊かな自然資源がある自治体には、古今未曽有のふるさと税金が降り注いだ模様。
何年かの施行の結果、リッチな大都市町村であっても、この制度のおかげで本来入ってくるべき歳入が何十億も減った自治体が出てきた。当然である。

命の次に大事な金を収めたところで“ありがとう”とお礼の言葉さえなく、当然のようにふんぞり返っている勘違い自治体に背を向けて、農村漁村を応援しようという気になるのは人間として当然の心理だ。ざまを見ろ。

ただ、かわいそうな市町村も当然出るだろう。かんぴょうなんてもらっても、スーパーで売ってるわよ。何もないからって石ころをお礼にしてどうすんのさ。
役場が能無しの場合は、もらえるどころか本来はいるはずの歳入さえ逃げていく。どん尻である。マヌケという評価が定着する。限界集落となって消滅の危機

で、最初のネットの記事、意識高い系のおばさんOLに戻る。
この制度で救済できる自市町村に、応援することもせず目をつぶってあえて何もしないのは果たして意識高いのであろうか?


人口の多い市町村は人口の上に胡坐をかいて、無為無策でいるのは褒められたことなのか?
支払いにクレジットカードさえも使えないのは、市民の便宜を著しく無視している。

クレジットカードは受けていないんですよ。だって、クレジットカードで入金したら誰の税金なのかわかんなくなっちゃうでしょ? K市税務課のおばはん、カード支払いの基本的な知識を学ぼうね。

さて、ふるさと納税は悪法である。
こんなへんてこりんな法制度はたぶん他の国にはないのではないか?ひょっとしたらイタリアあたりにはあるかもしんないかも。

返礼品の競争に走ってしまって、本来の弱小過疎市町村の正しい応援制度として機能しているとはいいがたい。個人から寄付できる市町村の数にさらに規制をつけ、受け入れる市町村の集税額にも制限を付けるなどしないと、本来の目的を果たせないのではないか。新たな不公平と不満を生む。


意識高い人は何もしないので、政府に抗議して制度のゆがみを正すという行為にも全く寄与していないのである。
おばちゃんは、今年は飛騨牛とイクラとホタテ、余裕があるならコシヒカリを狙うつもりである。

*蛇足
じゃあ、この悪法をどんなふうに政府に抗議して是正させればいいかというと、おばちゃんの考えでは。ふるさとオフ納税
テナントにはパワーテナントというのがいるのである。
金があって態度がでかいテナント。
お上でも、こういうパワーテナントの機嫌はあまり損ねたくないものだ。人口500万から600万以上のパワーテナントに住民登録する住民が、ある日、同日同時刻オフ行動で、限度いっぱいまで地元以外に納税をする。人口5万人以下の自治体にランダムに納税する。

会計にはっきり影響があるほどの歳入減があれば、パワーテナントがそろって政府に制度の是正を迫るかもしれない。な~んちゃって。
スーパーで全国一斉に「もやし」を買うプロジェクトより、面白いかもしれない。

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・明るい国民健康保険税

アメリカの年金 日本で暮らす-5

アメリカの年金の平均受給額はSSAの統計によれば夫婦で$2700である。在米の人からもっと詳しい情報もあるのでコメントを参照されたい。
2023年度は一人で$1826という発表もある。リタイアする年齢が65歳か、満年齢66歳+アルファかで、金額がばらける。

理論上の満額は$2500ドル/人月額、例外的な場合では$4000以上行く場合もある。
ローカルのSSオフィスに相談に行ったときに$2500ドルあればまずまずということを言われた。大雑把に平均的アメリカ人夫婦が、ひと月にもらう米国年金は$2700-$3000/月とみなしてみる。

意外と少ないかもしれない。平均値は常に実情を示していないから。
夫婦で共稼ぎが原則で、専業主婦などほとんどいないアメリカで、どうして$2700という数字になるのか?
それは転職のせいだ。失職・首切りのせいだ。
とにかく経済によって自分がいつ首を切られるかわかんないからね。月曜日に会社に入れないかもしれない。

首を切られた後、次の職がすぐ見つかるか誰も知らないから。
アメリカ人はよく移動する。家のローンを持っている期間は平均4~5年。どういう意味かというと、家を買ってローンを払っている期間が4~5年。利率が下がるならリファイナンスもやる。あるいは転職のために家を売って引っ越し。次で家を買いまた新しいローン。子供が生まれてまた引っ越し。よく移動するので長く同じ家に住んでいない。

大学を卒業して入った会社を40年務めて退社した、ってそんなライフスタイルは私の周りにはいなかった。在職25年はいた。CAエジソン 電力会社だった。アメリカでは自分の能力をいかに高く買ってくれるか、会社とポジションを求めて生涯移動するのが標準ライフスタイルだと思う。

会社は人が欲しければ募集するし、いらなければレイオフする。会社自体が存続するかは会社と社会経済状況次第だ。日本のように新卒で入社し40年勤めあげる終身雇用制は存在しない。退職金?どうだろう?401K も次に行く会社が持っているとは限らない。

そういうアメリカ社会であるので浮き沈みは日本より激しいかもしれない。
うまくやるカップルの場合は、あっちこっち働いて引っ越して、フルリタイア・エイジの66歳の頃にはローンの残っている自宅を売る。ローンを始末した残りをもって、田舎の州、アーカンソーとか、ワシントン州とかに小さな家をキャッシュで買う。
家の売却金の残りと貯金と年金でのんびり暮らすという設計が多かった。

人数は多くないが、移住は移住でも国境を越えて南に移住する老後を選ぶアメリカ人もいた。同じことを考えたアメリカ人のコミュニティは国境の南にあちこちあるので、スペイン語が理解できなくても、そんなコミュニティに移住すればアメリカ人向き御用達しのサービスがふんだんにあって、アメリカ国内と同じように暮らし、よりゆとりのある生活ができるので昔から人気だった。

自宅を売らず都市部の物価が高い州で暮らし続けるなら、家のローンが残っていれば引退後の年金だけでは生活資金は全然足りない。仕事をしないと暮らせないし、固定資産税、家の管理費などの諸物価が高い。

50代が押し詰まってくると我々夫婦は考えた。
アーカンソーで親戚の婆ちゃんが生きているわけでもなく、スペイン語と英語をチャンポンに話しながら、ぱさつくメキシコで暮らす気もなれなかった。辛い唐辛子やきつい香辛料が好きではないんよ。タイ料理や東南アジアの料理も口に合わないのだった。アメリカ経済の行方や自宅の評価額や資産などを考えて、日本に永久帰国を決めた。
その当時は1ドル115円から118円くらいを上下していたと思う。

このレートなら贅沢をしなければ日本でアメリカの年金で暮らしていけるだろう。不動産は売り手市場だったから売りに出したらたった一日で売れた。
株は一部をのこして始末した。帰国時のレートは116円前後だったからとても全部円に替える気になれず円口座は円のまま送金、日本にドル口座を作ってドルを送金した。

コロナで大きく狂ったのよ。
まさか、人類へ疫病が襲ってくるとは60年生きてても予測ができなかったわ。老後の貯金を減らしたくなかったのに、コロナで日本のおじちゃんの職場がなくなり、1年後におばちゃんの職場も閉鎖。この春に設備を改装してオープンするが、仕事に復帰できない理由ができた。

今月アメリカの年金が振り込まれる。待機期間中の分も一括だ。
8月に申請したときに疑問だった「満月齢あるいは申請月から振り込みが始まるまでの待機期間の年金分」はいったいどうなのだ、というやつ。答えはSSAは最初の月に一括で全部くれる。

すると、今年2023年度の米国年金収入は16か月から18か月分の分が入ってくるので、税金の不安におびえる老夫婦。申請して6か月も待たされて、税金がぶったくられるってどんな罰?去年のうちに6か月分くれてたらどんなに楽だったか。税金を払うのが嫌いだ。もらうのが増えるより、嫌い。

米国年金のインフレ・スライド制度COLAで我々の年金はたぶん毎年上がる。
COLAが加算しなかった年は過去20年の間で、2009 年2010年 2015年の3回だけ。自分で投資して運用損を出すよりは安心かもしれない。税務署には丸見えだけどな。

そのうち為替レートは118円前後に落ち着くとして、今年からおばちゃんの日本の老齢基礎年金も入ってくるので、おじちゃんの厚生年金と合わせると、住民税・国保料は3倍増し決定である、生涯。ああ。
税金を払うために来年は稼がないといけない。稼ぎすぎれば年金が止まる。くそ。

こういうことを書くときっと「ずるい」と言われる。日本の年金は下がるばっかりなのにと。
ずるくない。長年海外で暮らして帰国してきた人間に対して、日本の社会の一部は老年になって日本に帰って、日本のいいとこどりをするつもりなのかとか、日本に横入してなんとなくずるいと思われることがあるようだ。

おばちゃんたちの米国年金はアメリカの現役世代のSS Taxから来る。老年から日本に横入して、日本の現役世代から年金分を取り上げるわけではない。反対。アメリカで稼いだお金を日本で使うことになる。

それにアメリカに移住した時は、国民年金継続支払い手続きをわざわざ探して、毎年国民年金をアメリカから払っていた。ところがその払い込みの金額に比べて、おばちゃんが受け取れる国民年金は猫のごはん代くらいの金額で、計算したらこの先40年受給しても元が取れない。いったいどうしてくれる?日本の年金基金は運用がおかしいのではないか?


以上おばちゃんたちの赤裸々な米国年金事情でした。

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ナメクジの法人化

コタツにもぐって暮らすのを“コタツムリ”とか言うのか。かわいい。おばちゃんは可愛いコタツムリ! ツムツム。

って高校生のころ冬に同じことをやって、母からは“ナメクジ”って言われた。自分で家を背負ってないから殻無しのナメクジだって。ゴクつぶし、極楽トンボとも言われたな。

おじちゃんも言う。
動け!
だって、冬だし、庭は冬眠しちゃったし。お腹が減ってないし。コタツに潜ってるから部屋は散らからない。ラップトップと電卓をたたきながらかれこれ3週間。

おじちゃんがコタツ布団をめくってハンディ・ブラシの掃除機をかけると、柿の種がパラパラと見つかった。
よくこぼれるんだよね、柿の種は。探すけど不思議に見つからないよね。やっぱりこぼれてたか。

足が腐るぞ。
おばちゃんは将来の生活設計のために、税のリサーチと対処法を研究中だ。
嘘つけ、3週間もか?
本当よ。コンピューターをいじっていると遊んでいると思うのはやめたほうがいいよ。

笑いながら税の計算をしてんのかよ。
計算に疲れたから「まとめ」を読んで息抜きをしてるだけだ。
来年から税金が上がるんだよ。息してる間ず~っと高いんだから。CTスキャンの費用が3倍になるんだよ。生きている間中、税金を払うんだよ。

しょうがねぇじゃないか。
おじちゃんみたいなタイプは、実際払うときになるまで何も考えないのだ。何とかできる方法があるかもしれないからリサーチをしてるのだ。

それと、今年は働いたらヤバイ。
給料が入ると年金がストップしちゃうかもしれない。もうこれ以上税金が払えないし。でも何もしないと二人ボケ老人ができる。私はボランティアかコンピュータークラスに行く。商工会議所でコンピュータークラスを見つけたから、スクラッチをやるんだ。

また、ジジババばっかり集まってるんだろ?
スクラッチは初心者向けのプログラミングだよ。ジジババはたぶんイナイ。体験クラスがあるから予約をとる。

おじちゃんは2024年度からしか働けないから、もっと大規模に農業をやる?
そういえば、サークルの長老みたいに畑を借りていてもいいな。周りには他にも土地を借りて農業をやっている人がいるから、畑を探してもいいな。

でしょ?だから無人野菜販売所で法人化をしようぜ。
おばちゃんたちは思いもかけずに生活設計をしくじって、「資産のある無・低収入」の理想を追えなくなってしまった。残された道はヒイヒイいいながら税金をぶったくられるボケ老人か、正直で労多く経費が掛かるわりにもうからない仕事に従事する足りない老人になるか。

目指せ!最大の自助努力と最低の税金!

雨が降ったら畑ができまへん。今年はうどんこ病がはやりましてん、。うちの畑にはモグラがおりますのやわ、畝を荒らすもんで。キュウリがみんな枯れましたんや。売り上げがこれだけなんですわ。ホンマどす~~。

2023年 年頭のご挨拶

無事に2023年を迎えられました。
いつも読んでいただいている方々にも、幸せなお正月が迎えられましたことを願って
年頭のご挨拶でございます。

思い起こせば1年前のクリスマス・イブに、ブログの引っ越しが無事済んで、自分へのご褒美として、写真の「雪苺娘」を一つ食べ腹痛に悶絶。この先の人生心おきなく雪苺娘を食べ続けるために胆のうの切除を決意したのでありました。

もし、この雪苺娘がなくば、胆石発作も我慢して騙し騙している間に胆のうがんは静かに進行していたに違いない。ありがたき雪苺娘。
しか~し、少し小さくなっている気がする、セブンよ?!

初の郵便はクリスマス・カードのお返しが、思いがけず日本国内から帰ってきた。ここ2~3年よくあります。同じくリタイアしてご夫婦で帰国して、東京から年賀状が届いた。やっぱりそういう年なんですね。Lineでもご挨拶をいただいたりうれしい。

日本に帰国してしまうと、なかなか会えない。狭い国だと思っていたのに、九州や沖縄や千葉はちょっと足を延ばすところではいかない距離なんだと実感してます。古巣の横浜ですらなかなか行けない。そのうちみなさんに会に行きたい。

アメリカの年金をもらうーその4 COLA

Cost of Living Adjustment

COLAという
簡単に言うと米国年金局は、毎年3半期-10月に経済指標をチェックする。経済がインフレ傾向にあると年金にインフレ加算をする。インフレの経済下で生活資金も調整してあげましょうというわけ。
インフレ加算COLAに重要なファクターはnational average wage。そしてCPI-W(Consumer Price Index)指標が3%上昇しているとCOLAが発動する。3%トリガーと言う。

今年10月の時点ではアメリカの平均賃金が上昇し、結果、2023年度1月からインフレ加算で年金が8.7%増える。
https://www.ssa.gov/oact/cola/autoAdj.html

COLAインフレ加算の歴代統計は 
https://www.ssa.gov/oact/cola/colaseries.html を参照。
過去5年間で20%以上米国年金額は上昇した。

2009年と 2010年がリセッションで上昇率0%なのはわかるが、2015年が0%上昇なのはなぜだろう?住宅の値段も上昇していて景気は悪くなかったと思うのだが。

一部のニュースで2023年分の上昇率8.7%が歴代 レコードなどと書かれていたが、統計を見れば1980年が14.3%で1981年は11.3%だ。恐ろしい上昇率だが、1980年から-1981年のインフレがそれだけすさまじかったということなのだろう。

日本の場合
日本では給付水準を自動的に調整する「マクロ経済スライド」を導入して、コロナで経済が落ち込んだところを、奇跡のように指標と取って、年金を下げた。火事場泥棒というか、国民の懐を狙ってかすめ取ることばっかりやる国家だわ。車の自賠責基金から6000億借り出して返せません、などと寸借詐欺じゃないか。

日本は信用できない。
ところがだ、アメリカの社会保障評議会は連邦の年金資金が2035年ごろ枯渇すると発表した。
https://www.ssa.gov/oact/TRSUM/index.html
あと12年後だ。アメリカは日本よりはるかに若い国(歴史も人口構成も)ではあるが、やはり高齢化で年金費用が増大するとされている。アメリカよお前もか。

アメリカ基礎年金部分のOASDIは、現役世代が納める保険料が財源。保険料は本人と雇用主が支払う給与税(税率12.4%)。おばちゃんの現役時代は12%支払っていた。現在は両者で6.2%ずつの折半負担となっている。受給する年金から支払う*連邦所得税(25% 高い)や、積立金の運用収入も収入源となっている。

年金の所得税は最低収入を超えるとフラット・レートで高い。
総額の80%に25%がかかってくる。例えば3000ドルなら600ドル連邦所得税で引かれる。手取り2400ドルだ。米国外で暮らすなら連邦税じゃなくて、居住国の所得税法に従って払えばよい。

おばちゃんはUS所得税は引かれなくてラッキーだが、2035年まであと12年。
アメリカはさらにSSタックスを引き上げるか、他の財源も準備するか原資の確保に走るだろう。


日本の老人は
「えっ?年金が下がるの。」年金12万円で暮らす節約術- – – なんてせっせと読んであきらめる羊かもしれんが、アメリカの老人はおとなしくないぞ。
年金原資がなくなった、半分にする。なんて言ったら、銃器片手に老人がホワイトハウスに乱入するかもしれん。トランプの支持者もやったわけだし。もっともアメリカは自国民が羊のようにおとなしくて従順であるとは夢にも考えていないから。老人も現役世代も納得させる妥協策を用意するしかない。

かつてリセッションの数年後、連邦予算が足りなくて公務員の給料が払えないから、お役所が数日休みになったりしてアワヤという危機があった。議会が国債発行を可決して、ディフォルトを回避―――が何回もあったから、あと12年の間に増税して年金原資を枯渇させないようつじつまを合わせるだろうと思う。

日本の国民はなめられている。国の税金と税金の使い方にもっと敏感に行動的になるべきだ。
まず、年末調整なんて止めちまって、自分で確定申告をすることから始める。自分の税金は自分で確認して自分で節約するものだ。国の無駄遣いを監視して財政の健全化を図るための第一歩。
目指せ、最大の自助努力と、最小の税金。
E-Taxは簡単よ?

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水曜日は年末年始のための買い出しである。
清水港の魚介類だけでは足りないので、今日は近場の市場とスーパーに出かけた。

年末のスーパーはすごいね、レジに並んで会計をすますとお昼はとっくに過ぎていた。今日は牛丼にする。


おばちゃんは新メニューの白髪ねぎ牛丼に心を惹かれ、おじちゃんはキムチ牛丼にそそられたが大決心をして“並みの牛丼”にした。
みそ汁とサラダのセットをつける?
おじちゃんが「高い」と言った。

みそ汁とシーザースサラダのセットが250円。
見るからにしょぼい、そして絶対ロメインではないレタスと野菜のサラダ。これをシーザースサラダだと言ったら、カエサルが反乱を起こす。
でも、おじちゃんが250円を高いといい結局味噌汁もなしで素の牛丼だけを食べる。

来年から米国年金の支給が決まり、おばちゃんがここ1週間、「税が」「健康保険料が」といいまくった結果、おじちゃんが委縮して、外食は贅沢で250円が浪費に思えるようになったせいかもしれない。スマヌ。

あれは帰国数か月前だったか、日系スーパーで長い知り合いのMさんに偶然会って、実は年明け早々に日本に永久帰国します。もう会えるかどうかわからないのでご挨拶まで、と言うと。
相手はなぜか気の毒そうに、そう?日本に帰れば福祉が使えるしね。それを狙ってるの?と言われ、おばちゃん訳が分からずぽか~んとしたよ。福祉?生活保護のことか?

SSオフィスから年1回のステートメントで将来の支給年額はわかっているわけだし、まともに20年以上働いていれば、それなりの数字にはなる。日本の生活保護はその当時13万/月とか調べて知っていたから、どうひっくり返っても日本で生活保護を受けるのは不可能に決まっている。


うちはそれほど貧乏に見られていたのだろうか?それとも帰国する我々に思いとどまらせようとでも思ったのだろうか?真相はわからない。

イエスはいいことを言っている。
お金がない人はあるように、お金がある人は無いように暮らしなさいと

まぁ、アメリカの暮らしはイエスの逆をいっていたわけで、誰が稼いでいるか、誰が成功したのか人によくわかるように生活するものではあった。

できるだけブランドの車に乗り、できるだけお金持ちエリアに家を買い、できるだけブランドの物を持つ。超裕福クラス(年収2桁億)だとかえって目立たないことを目指すのだが、。

年収20万から30万ドルの元xx銀行の副頭取の奥様が「ベンツ・クラブ」を作ってランチョンや週末はブリッジなどとあそばしていらしたから。リセッションの間はお友達の誰それさんはなりをひそめているようだった。浮き沈みはだれの目にもはっきりとわかるのが日系の暮らしであった。

おばちゃんたちは並みの牛丼を平らげた。
やっぱり、す〇やは一番おいしいわ。この値段と味のレベルはやはりすごいと思う。サイゼリアとす〇やは日本の宝だから大事にしないといけない。

おじちゃんは家に帰ってからも、鈴廣の紅白かまぼこが一つ500円だった、やっぱり高いとぶつぶつ言う。栗きんとんは家で作れよ。どうせきんとんを食べるのはおばちゃんだけで、費用はそれほどでもないのであるが、なにせおじちゃんの頭が「年金生活、年金のみ、所得税、住民税、国民健康保険料、ふるさと納税」と、国と地方自治体が今すぐ取り立てにやってくるような、ネガティブ・ムードになってしまっていておじちゃんの不安を溶かすのは難しいのであった。

それで、帰国前スーパーであったMさんのこと覚えてる?ご夫婦でもう70歳を過ぎてたし、メディケアが使えるかもしれないけど、どの程度納得する医療が受けられたか。夫婦ふたりで病気をするときはどうしたらいいのか?アメリカには介護保険はないのよ。ビジネスをやってるHさんはどうよ、あの人仕事をやりながら倒れるよ?きっと。

国民健康保険は罰金だろうが何だろうが、とにかく医療が受けられるし、ディダクタブルが5000ドル(免責額)というわけでもないし。どこの病院にも行けるというのは考えられないほどすごいことだ。だから風邪ひき位で保険を使うな、勿体ない。


おじちゃんが育てたブロッコリとキュウリとトマトで自給できるしね。とりあえず年金で暮らせるし、鈴廣のかまぼこを2本食べてもウチは大丈夫よ。1ドル100円でも大丈夫。WEPは引かれないし、米国年金はこの先もインフレ加算があるし、オマケの国民年金もある。ドルでリスクヘッジをするから、大丈夫だから!
急にケチケチムードになってしまったおじちゃんをあやすのだった。

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お~い、起きろ、この寝たきりが! と、おじちゃん。
毎日まいにち、コタツにもぐったきりでお前、この1週間で300歩も歩いてねえだろう?
散歩に行こうぜ。イヤッ、顔が冷たいから。

ゴロゴロしやがって、と おじちゃん。
おばちゃんは、米国年金の手続きが終わって心底安心したのだ。これでおじちゃんはとりあえず日本で暮らしていける。ああよかった。SSAの年金の記事にその他注意することはないかと探すと、なんととんでもない記事が上がってきた。

米国は2023年1月より、アメリカ社会のインフレを鑑みて、年金のスライドUPを実施する。その加算額8.7% 本当か? 2020年で5.1%あげたばかりだろう?いくらインフレでもコロナの後で、立て続けの年金加算に米経済は持つのか?

もらう側としては嬉しい。ひゃ~、ホンマでっか?嬉しさのあまり、お向かいのおばちゃんや沖縄のK子ちゃんにも記事の内容を知らせて、“良かったわ、これでいい正月が迎えられそう”と返ってきた。

同じ検索ページのヘッドには、「年金の手取り」だの「年金の税申告」だの不穏な単語が出てきたので、喜んだそばから、ヤバい予感。今度は税金のリサーチを始めたのだ。
これもひとえにおじちゃんが何も考えずに日本で暮らしていけるかどうか、できるだけ対策を立てておこうと思っているのだ。ババの心ジジ知らずが、。

国というのは基本的に国民から税を取り上げて食っている。
所得があると息をしているだけで税をとる。
日本国で一番生きやすいのは、資産があっても収入がない人である。

慧眼なおばちゃんは真理を発見してしまった。収入がなければ国は首を突っ込んでこれないのである。理想は宝くじにあったった無職である。これが日本で非課税で楽な暮らしができる人である。宝くじも研究中だが、目下、税制の解明が先である
めざせ、最大の自助努力と最小の税金!

年金生活になると住民税と国民健康保険はどうなるのだ?コタツから老後の年金生活の税リサーチを進めて、エクセルで年金生活と税のシュミレーションシートを作り始めた。

今更小金持ちになれないがちょっと稼ぐとかっぱぎに来るのは、国より自治体。「住民税」と「国民健康保険」であることがわかった。過疎化と高齢化が進んでいる地方都市だと、「住民税」と「国民健康保険」がエグイことになる。

一番最初に、わが町の税算出ページを最初見たときは、健康保険料の「月」の限度額を「年」と見間違えた。見間違えるのも当たり前である。月の支払いの最高限度額が64万円って?!

過疎化の地方都市は高齢率が高く、特定老齢検診などで健康保険原資をじゃぶじゃぶ使うのにもかかわらず、年金生活で納める健康保険料は最低に近い。稼いでいる現役世代の保険料が高くなるのだ。月に64万円まで払ってもらいますから、と町が言うのだ。どんな給料をもらってるんだお前、総人口が2万人足らずの町で?

タイミングよくひろゆきの記事が出た。
ひろゆき、国保は「健康な労働者が払う罰金
https://news.yahoo.co.jp/articles/880b472bcef4b2c75f7e461946a8808570e7d386

一流会社に就職できず、社会保険ももてない非正規と自営業者はまずその時点で社会の2流3流。競争に負けた下流とみなされるのかもしれない。

自営業者はまだまし。何故なら事業の経費が認められているから。
ところが年金は「雑収入」である。雑収入に経費なんかない。天下晴れて何にもなし。そのまま年金事局から国税に受給金額情報が渡り、年金から介護保険料が差っ引かれたりする。手取りはいったいどんだけ減るわけ?

夫婦二人で住民税を払わなくていい受給額は年210万だそうだ。211万の壁。月にして17万くらいの受給額なら税金が問題にならない。1万でも超えると健康保険料が8倍になるのだ。8倍!どうしてくれる。

円ドルの為替でさらに円安になるとか、アメリカがインフレ率を加算してくるとか、うれしいけど、公的年金控除を使っても壁を突破すると税の支払いが高くなる。ふるさと納税を活用すれば、住民税は若干安くなるが、国民健康保険はなんともならない。困ったのう。おばちゃんが、「税が」「健康保険料が、」とつぶやくと、「うるせい、聞き飽きた」

さらに今日は、藤巻健史の
日本円の紙くず化は避けられない
https://president.jp/articles/-/64915

1ドルが400円500円になるかもしれない。500円なら健康保険料が最高額適応で年間816万円である。あってたまるかっての。

おじちゃんを社長にして会社を作ろうかと思う。
家庭菜園でできたキュウリとブロッコリーを売り、ウエブサイトの管理を業務とする会社である。家の玄関に棚を作って、野菜をならべ一個どれでも100円。無人販売所はどうだろう。
で、社会保険を入れる。
あああ、事業主は加入できないって。事業主と同一住所の家族も加入できないって。
―――無念

アメリカの年金を申請する

アメリカの年金をもらう-2

アメリカの年金をもらう-3

アメリカの年金通知が来た~

米国年金 番外編

年金生活で牛丼を食べる

アメリカの年金をもらうー4

ナメクジの法人化

アメリカの年金 日本で暮らすー5

Notice of Award来た~! アメリカの年金をもらう4

えっ?!!!
ノーティスの1枚目最後に——–Your benefits may be taxed,
えっ、US年金からUS所得税が引かれんの?
日米租税条約があるんじゃないの?日米両国で払うわけ?おばちゃん、大ショック。

日米租税協定があって両国にまたがって仕事をした人は税金の2重払いはやめましょうっってことで、居住国で税を払うってことになってませんでしたっけ?

支給額面が期待していたより多かったので喜んだら叩き落された。
額面の85%の25%が天引き?どえりゃ税率が多くないか?

おばちゃんは焦って、同封されていたパンフを読んでそれでもわかりにくいから検索をかけたら、米国年金解説のページが上がってきた。日米租税条約を調べたら永住権を放棄しないままで、米国外で暮らす場合は両方で税を取られるみたい。

大使館の年金課のインタビューでは永住権を放棄すると宣言したから、税金は日本だけでいいんだ、たぶん。すると東京に移住したデービッドは一生 所得税の2重払いか。たまらんのう。
米国という国は永住権と市民権を持っている人間に関しては一生どこの国に逃げても
「Tax Return、申告!納税!税金!」という国なんだわ。市民権を放棄しても確か10年?は税申告せよと超しつこい、追っかけてくる!これだけは確か。

ひとまずUS所得税はまぬかれそうだが、次のWEP制度で固まった。
昔読んだことがある、この言葉WEP。
当時20年先なんて死にかけのババアになるころだから、おばちゃんは自分のことじゃないと思ってた。

「Wep制度」の解説があった。
別名「棚ぼた排除規定」とかいうらしい。誰がこんな気の利いた、でも悪意がある別名をつけたのや?!

おばちゃんたちは、アメリカで遊んで暮らしていたわけじゃないわい。
猫が死んでも仕事を休めず、最後の自営10年間は3日続けての連休が全部で3回ぐらい。美容院は2005年の12月以来一度も行ってない。時間がもったいなかったから。

一番大事だったのは、「朝起きたら仕事に行く」
そのためにはバケーションでも飛行機の距離に行かない(何かあったら帰れない)がポリシーだった。

WEP制度は、日本の厚生年金をもらっていると米国年金が減らされるんやって!国民年金は関係ないらしい。成り立ちや計算方式が書いてあったが、おばちゃんの頭が理解を拒否する。3行で言って!

ええと、40クレジット-10年未満以下の人は関係ない。
就労が10年を超えて日本の厚生年金が一定額以上の場合、米国年金から引くらしい。減額の最高額が480ドル。日本の厚生年金の半分か、計算結果のどちらか少ないほうを引く。申請の際に年金証書を提出して連邦年金局が調整した金額を知らせてくる、と。

先月の大使館の年金課の担当が、厚生年金のコピーを送れと言っていたのはこのことか。
すると、受け取ったNotice of Awardの金額はWEP調整後と信じていいのか。

恥ずかしながらというか幸運にとというか、おばちゃんは日本の福利厚生がある会社に就職してわずか3か月で耐え切れず辞めたから厚生年金はない。おじちゃんは若干ある。

なんだかハラハラしたが、来年から振り込みでおばちゃんたちの年金生活がいよいよ始まる

アメリカの年金を申請する

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種の保存

清水港に行った次の日に冬タイヤに変え、そしたらさらに気温が下がってタイヤ・センターはタイヤ交換の順番待ちになったようだ。
木枯らしのような風が吹き止んで、日中は快晴で気持ちがいい。おじちゃんが御殿場のアウトレットに行きたいというので今朝は早起き。

フォーションのクロワッサンでランチ。
田舎で足りないのはおいしいパン屋さんだが、御殿場まで来るとさすがにフォーションは別格。持ち帰りもできるがクロワッサンはできるだけ焼き立てが食べたい。Shake Shackのハンバーガーはあきらめてクロワッサンとラテ。

サックサク。
オーブンにくっついていた底はカリカリ。底だけ集めて食べたいくらいカリカリのサクサク。多分本国には絶対ないであろう(フランスの人ごめんよ)クロワッサン・アンコ・バターも甘すぎず、ごっつあんです!幸せ。

ここのアウトレットは、ヨーロッパ・ブランドに比べてアメリカ・ブランドはなんだか精彩がいまいちだわ。西海岸のカジュアルで過ごしてきてしまったおじちゃんたちに、ヨーロッパブランドはまぶしくてちょっとハイソすぎ。およばれに行くのじゃなくて街でカジュアルなおしゃれがしたいだけなんだけど。

この色よ、この色の配色。色に惹かれてふらふらと入っていけばL.L.Beanだった。 体重150LBくらいのアメリカのおばちゃんが普段に着てるシャツやスエットやジャケット。中産階級。別に金持ちでもなく貧乏人でもなくオール・アメリカンタイプのアメリカン。アイオワやコロラドの道端で普通にきて歩いてる洋服。別にLLBeanのファンだったわけではないのだが。いかにもアメリカンの色とデザインにホームシックだったわ。

90年代の初めにLLBeanは店舗がなく通信販売だけで、雑貨屋のレジか入口に通信カタログが置いてあった。カタログの最後に注文票があるので、刺しゅうしてもらう名前を指定してトートバッグ大を注文したら、届いたトートはデブ猫でも2匹は入りそうなデカさで空っぽなのにやたら重かった。おじちゃんのシャツはMサイズのはずなのに両肩が落ちて手首で折り返さないといけないほど袖が長かった。

ちょうどLLBeanが日本に進出するというニュースを聞いたばかりだったので、カスタマーサービスに電話をかけてアジア・サイズはないのかと聞いたところ、うちのブランドでは特にサイズを変えるというのは考えていないという返事が返ってきたので、アメリカというのはアジアにとことん関心が無いのだと了解した。

案の定、馬鹿でかいサイズばっかりで日本人に受けず撤退して、アジア戦略を練り直して再上陸せねばならなかった。Foever21もサイズと志向を変えて再上陸したみたいだ。アメリカ人がアジアに無関心なのは今に始まったわけではないが、。

おなかも一杯なので近くの秩父宮記念公園に寄った。名残りの紅葉があると思って。
故秩父宮が戦時中お住まいになった宮家の御用邸跡だ。古い百姓家を移築されたのだとあるが、実際その農家は、屋根をふいたカヤの厚みは70~80センチもあり、ピシりと切りそろえられたカヤの切り口は百姓家と言うより古民家のどっしりとした威容がある。昔なら縁側があったところにガラス戸がはめ込まれて中に椅子のセットがあった。

縁側の外に見えるものは鄙びた田舎の風景である。庭はくねくねと家をめぐる回廊になっていて、小道をあゆむと防空壕があった。2つ。コンクリート作りの小さいものと後円墳のような盛り土の防空壕。

小さなコンクリートは使用人のものだろうか?大きい古墳のようなほうは秩父の宮ご夫妻が避難に使われたものだろうか?
おじちゃんはコンクリート製の箱のようなものが入り口で、地下道で古墳につながっているのではないかと言った。そうかもしれない。

うちの実家も裏の竹林に穴を掘って防空壕にしていたようだが、ただの穴ぐらだった。まあ、日本の皇統が絶えては困るわけだから直撃弾を受けても大丈夫な頑丈な施設だったに違いない。

千年以上血統を伝えてきたのである。
血がつながっていること。子孫を残すこと。血脈を絶やさぬこと、が至上の使命だったわけだし。

命を絶やさぬこと、、そこでおばちゃんはふと考えてしまった。
昭和の初期に血脈を守ること、血筋を絶やさぬこととは、防空壕を作って物理的にお守りすることだった。兄弟を作って血を絶やさぬようにすることだった。現在は2022年である。

戦後、皇族を減らしたせいと皇族典範のせいで男系男子が3人になってしまった。次々皇位継承者に子ができない場合とか、さらに同系女兄弟にも子孫が生まれないとか。女帝を立てても子が生まれない「まさか」「まさか」の事態が発生しないとも限らない。その時に何十代前に分かれた男系男子を皇室復帰させることだけが皇室の血筋を継いでゆく手立てになってしまうのだろうか?

保険はつけないのかねぇ?防空壕はないの?
男系男子の「種」を保存するとか。技術的に普及している技術であるし。万が一の事態を想定して、男系の「卵」も保存しておくとか。何せ日本で一番大事な「種」なので2重3重の保護や保険があっても不思議ではないから。そうじゃないか?


今この時点でどこかの厳重に警護された防空壕の中に冷凍の「皇統の種」が保存されていたとしてもおばちゃんは驚かないなぁ。On the Origin of Species 「種」は「しゅ」と読んでね。
20Mもあるヒノキ林に囲まれてひっそりと建つ故秩父宮亭を巡りながら思った。

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