くらえ、カプサイシン

うちの庭に巣くうモグラどもは激辛好きなのかもしれん。

大事なヒューケラやペンステモンの下を穴だらけにしやがって。これ見よがしに出口もぼこぼこ作りやがって!

ーーーモグラは強いにおいが嫌いです、この棒にはモグラが嫌う唐辛子をたっぷり浸見込ませモグラ撃退用の新武器「来ん棒」です。モグラに荒らされたくないお庭に来ん棒を突き刺してください。モグラが嫌がって退避すること間違いなし。ーーってほんとかよ。

ジキタリスやカンパニュラ、ペンステモンが被害を受けないように、モグラの通り道にせっせと来ん棒を差したった。100本差したったから。ほんとにカプサイシンがしみ込んでるんやろな?うちの猫はくしゃみもせずに臭いを嗅いどったで?

どないなっとるんや、登りの段々庭はモコモコトンネルが増えとるやんけ。出口があちこちに、“こんにちは”しとるやんけ。ふざけるな。容赦せんからな。
くらえ!、おっちゃんが作ったハバネロ煮出し液!穴の出口にこれでもかとスプレーでハバネロ液を噴射してやったんねん。

唐辛子の1000倍のカプサイシンに触れて死んでしまえ!って。スプレーを握っていた右手でうっかり、むずがゆかった鼻をこすってしまい、あ~っ熱と激痛が。

宿根ネメシアがどうなっるかもう知らん。露出している穴にはスプレーしまくったった。
もう秋やからこれから新たに植える花はあまり無いねん。大事な花は掘り起こして避難させたわ。

雨上がりに庭に降りたら、ヒューケラの株がプルプルと微妙に揺れてる。
そしたら、いきなりミミズの上半身が土から躍り出てきて、地面の上でぴょんぴょん跳ねてるのさ。撃たれた松田優作のように、「なんだこりゃ!!」とおばちゃんは思ったわけよ。

ヒューケラの株と根もとの土がさらにモコモコ動いた。
Oh,LaLa!!!
モグラがミミズを追っかけてかぶりついたところが、死に物狂いのミミズは、最後の力で地上に飛び出したのか。力足らずに下半身は食われて上半身だけになったミミズは地面の上で絶命した。
ナンマイダブ。


人生60余年、モグラのハンティングをこの目で見るとは思わんかった。地下のモグラは見ておらんがのぉ。

来ん棒はどうした?ハバネロ液はどうした!お前らカプサイシン好きなんけ?
この庭はな、何年も放置されて草ボウボウのところをおじちゃんとおばちゃんが草取りをして、耕して園芸土と肥料を入れてフカフカにした庭なんや。ミミズは豊かな土壌の証なんや。それをタダで食い散らかしに来やがって。

今までなん十株も高かっい宿根草を植えて、おばちゃんがどんだけ金を使ったと思っとんねん。振動撃退機や捕獲機や忌避剤やチューインガムを全部コケにしやがって、それほどおばちゃんが憎いか。
見えんことをいいことにして、宿根草の根元にトンネルを掘りまくりやがって、花の根っこがみんな浮いてしまって高い花は枯れて死んだんや。お前らのせいや。
死ねぇ~、死んでしまえ!残ったハバネロを穴ぼこにぶち込んだ。

くっそ。地面の下では、ここでちょっとチーズでもあると味変でできまんな、と激辛好きのモグラどもがミミズの晩餐を味わっとるのではないやろか。
おばちゃんは、ピーターラビットの童話を今ではそれほど愛らしいと思わん。

モグラ激辛の戦い

思いもかけず絢爛に咲いたカンパニュラが終わって、あちこちに気になる土のふくらみが現れた。
まさか。

去年の秋、ついにおばちゃんは堪忍袋が切れて、昭和の駄菓子屋さんでフーセンガムをひと箱おとな買いし、敵地に絨毯爆撃ならぬ絨毯地雷を埋伏してやった。

地下に埋め込んだフーセンガムを食べたのか、それとも風船ガムの匂いの土地が嫌になったのかメインストリートと登り口の花壇からトンネルが増えることはなくなった。

ざまミロと思うつかの間、日陰で花を植えてない南側のシダとコケ庭に異変が起こった。
苔とシダの地面があちこちでぼこぼこになった。穴が開くほどではない。この日当たりの悪い土地は土も痩せていて粘土質で花を植えてもほとんど根つかず黄金シダば~かりはびこる。
シダが少し浮いたところでへでもない。

おばちゃんの作戦が効いてる!効いてる!モグラは苦し紛れにシダ庭を走り回って息絶えた!のかもしれないとおばちゃんはひそかに胸がすく思いだったのだ。

が、梅雨も終わりカンパニュラが終わってこれから夏の庭に~~~というときに、高いペンステモンやジキタリスや珍しくてオンラインで取り寄せた青いアノマテカの株が真っ黄色になって土からかしいで枯れかけている!
モグラだ!

いったいどれだけの元手をかけたと思ってやがるんだ、この野郎!とすぐさまホームセンターでナフタリン系忌避剤を買ってトンネルに落とし込んだ。次の日も花柄を切る時に地面から浮き上がったジキタリスを抑え土盛りをたたきつぶす。ああぁ、株が死んで来年咲かなくなっちゃう。
おばちゃんは本気で泣きたくなった。

音や振動の撃退機、ナフタリン忌避剤、マリーゴールド、風船ガム、埋め込み罠、ことごとく失敗してきた。今さら手があるのか検索をかけると、唐辛子、カプサイシン、来ん棒と、、。

なになに?モグラは鼻が敏感である。そうだ。
ピリピリする辛いのも苦手。

なるほど!この製品は唐辛子の辛み成分をしみこませた細い杭でモグラの通路に打ち込めとある。なるほど。買おう。
筒形の捕獲機もまだ試してない。これも買おう。

来ん棒」が届いた。
黒いプラスチック製である。パッケージを開けると猫が寄ってきたので、袋の中身を嗅がせてやる。驚いたことに、わがバカ猫は鼻をパッケージに接してクンクンしている。嫌がる様子も敬遠する様子もない。なんだか嫌な気がする。猫の鼻でも平気なカプサイシンかな?

とりあえず50本はモグラの通り道に打ち込んだ。
そうしたらおじちゃんがハバネロ液ならあるぞと言う。

夫婦で辛い物は全くダメ。唐辛子1本で半年は用が足りるというのに、園芸店でハバネロの苗を見つけてしまい面白がって2本育てたら立派に何十個もハバネロが取れてしまった。
手袋をはめてハバネロを刻んでもまな板に素手で触れると痛いという激辛のハバネロを、おじちゃんは水煮にして液体をペットボトルに保存していた。


野菜畑の周りにナメクジや小動物を寄せないためにスプレーしていたのだという。虫よけに野菜の葉に直接かけると葉が枯れる。その液体凶器がペットボトルにまだ2本ある。

どうしようかと思った。
小さなスコップでモグラのトンネルの土の端っこを持ちあげて、トンネルに直接スプレーする。
500mlのペットボトルの上部を切って、割り箸をぎっしり突っ込みハバネロ激辛水を注ぎしみこませて、ツンツンする割り箸をモグラトンネルに槍ブスマのごとく突き刺していく。


おばちゃんの仁義なき激辛の戦いが始まる。

追記
午後4時過ぎて猛暑が過ぎたころ庭にでた。スープの中を泳いでいるようである。
おじちゃんがハバネロ液を真っ赤なスプレーボトルに移してくれた。見るからに極悪?
めぼしいモグラ穴にスプレーするとプンプンと唐辛子の匂いが立つ。

あっという間に汗でずぶぬれになった。鼻がかゆいので右の手の甲でうっかりぬぐってしまったら!鼻が!鼻が!

リハビリ

おばちゃんはせっせとリハビリに励んでいる。
急いでお花を植え付けないと素晴らしい季節に間に合わない。

今年の80円。
安くてかわいい今年の春シーズンのお花。
この松葉ボタンの親戚のようなお花はJAで80円だった。肉厚のぽちゃぽちゃした葉はサボテンに近い。雨は大丈夫なんだろうか?値段につられて半ダース買ってしまった。

JAで値段が安くて数が多いということは、丈夫である可能性が高い。超インパクトありありのネオンみたいな蛍光色である。
本来のおばちゃんの好みの色ではないが、お向かいの中野のおばちゃんは派手な大輪がお好き。お向かいの中野のおばちゃんのキッチンから鑑賞できるように畑の外輪に植えた。

案の定、丈夫。花殻を切るとも次から次へとつぼみが出てくる。しまった!もっと買っておけばよかった。
おばちゃんは後悔して、また中伊豆まで走るのは面倒くさいしJA系は同じ仕入れをすることが多いので山を下りたJAをのぞいたらあったのでまた2把買った。

おじちゃんもおばちゃんも貧乏性だから、一度に沢山支払いをするのが嫌。だからちびっとずつ買うのだがこのJAでは店頭のありったけを買えばよかった。次の日にまた買いに行ったら売り切れだったのだ。
お花は出会いだなと思う。買いたいと思った時に買わないとシーズンはもう会えない。

バビアナは去年伊東で買ってブルーセクションに植えたらモグラに掘られて枯れそうだったので別の場所に植えなおしたら勢いがなくなった。定着してくれるかどうかわからない。

もうどこにも売っていなかったから、去年からバビアナ、バビアナとうるさく騒いで、今年の3月初めから3週間ごとに伊東の園芸屋さんを覗くのだが株が出てこない。

それでメルカリで種を買ったり抜き苗を買ったり。ほっそい抜き苗を10本植えてもおばちゃんのバビアナ熱はちっとも下がらない。もっとゴージャスに!


昨日は熱海のアカオ・ローズガーデンに行くはずだったのに、外が改装中で入場料が上がっていたので伊東に向かった。シャボテン公園でお花を見るプランに変えたのだが間違ってグランパルに入ってしまいお花畑がなかくて幼児ばっかりだったので園芸店に走った。

やっとバビアナが出ていたので大株を3株買う。
半年ぶりにやっとバビアナ熱が下がる。ついでにイノシシの鍋用肉を買って、猪キムチ鍋を食べることにする。胆石がなくなったら食べてやろうと思っていたし。

植え付けたデルフィニームペンステモンも花が咲くのはあと1月かかる。今やっとチューリップとビオラが満開。チューリップは2週間くらいで終わってしまうので、そのあとのお花も植えたい。

ということでおばちゃんのリハビリは順調である。


モグラ対決

モグラという動物は見たことがある。
子供のころ田んぼの畔に遊んでいたような気がする。帰国してからはお隣の地所にある湧き水から水を飲んでいた。ムクムクしていてキュートだと思う。

ある日、貴重なダーラの苗を植えようとすると、地面が妙に盛り上がっている。
苗のために穴を掘るまでもなく、ごぼっと地面に穴が開いた。地面の下にトンネルがある。すでに植わっている苗も妙に地面から浮き上がっている気がする。気のせいではなく人差し指を突っ込むと、そにはぽっかりと穴があった。

雨が?水流が地面の下を流れたのだろうか?否、ここんところ雨は降ってないのである。立ち上がって段々庭を観察すると、地面のモコモコはあちこちにある。もしや、これが話に聞いたモグラだろうか?

私の危機管理能力は高い。
ツテも援助もなく外地で生き抜いてきた経験が能力を培った。早速、調べ始める。たかが、小動物駆除に大げさな作戦は必要あるまい。ミニマムのコストで最大の効果を!忌避剤である。

そうよ、そういえば、お向かいさんが先代のおばちゃんは、モグラ除けにナフタリンを庭に埋めていた。と。ナフタリン?以外な言葉が出てきたので、私は眉につばつけて、右から左に流していたのであった。ホームセンターで買ってきた忌避剤は、ナフタリンそのものに匂いがする。なんなら、このまま洋服箪笥にいれてもいいくらいだ。

とりあえず、庭のもこもこトンネルに落とし込んで、モグラを駆除してくれるわ。さて、ウチのモグラだが、忌避剤の説明書を読んでみると、モグラの導線を囲い退避路を絶つと、モグラがパニックになってあばれるという。モグラあばれ

ほんとかいな?と思うが庭に起こっていることはモグラ暴れなのだわ。しかし、モグラの主要路がどれで、退避路がどこかなんて分かるか?知らんがな。

モグラは敏感な動物らしい。匂いにも敏感だが音と振動も嫌なのだという。コストを考えて、ダイソーに走る。目的は風車である。風車が回る時その振動は風車の柄に伝わり、地面に伝わり、モグラに伝わり

モグラの細君が
「こんなブルブルする場所嫌だわ、あなた新しい物件見つけてきて?」
と一家移住間違いなし。モグラのお母ちゃんは風車の振動ごときは屁でもないらしかった。おばちゃんもダイソーで撃退できると信じていたわけではないけど。予算枠をあげて、真剣に作戦を遂行するときが来たようだ。

匂いと振動はすでに試したので、撃退器で音を試してみることにする。JAと園芸センターをとAliExpressを比べるとAliが一番安い。ソーラー電池のMole Repellerを買う。

モグラの主要路らしきトンネルに2機仕掛ける。杭を打ち込んでも地上には甲高いチーという音が聞こえる。お向かいのおばちゃんは聞こえないのだそうだ。聞こえる私の耳はまだ還暦。

そうして半年は静かだった。

今年の春、またモコモコが現れ始めた。メインストリー沿いで、ソーラー撃退器を迂回して植え替えたビオラやベルフラワーが軒並み根が浮いてしまった。撃退器はちゃんと動いているいるので、考えられる原因としては

モグラが慣れたのではないか?
モグラは慣れたのか?
モグラが慣れたんだな?
モグラは慣れたんだ!

線路沿いに住むと、いつの間にか電車の音と振動に慣れてしまうというではないか。ということで、作戦変更。ナフタリン系忌避剤 撤収風車 玉砕ソーラー撃退器 モグラの慣熟性に 退却
ネットを検索すると、面白い記事が上がってきた。冗談かと思ったけれど、

モグラはチューインガムが消化できず食べると死んでしまうという。元々モグラは栄養効率が悪く、四六時中食べていないとすぐ餓死するのだそうだ。記事の書き手は「マルカワのオレンジ・チューインガム」がよく効くという。

おばちゃんが子供のころ食べた、昔懐かし昭和のガムだけど、いったいどこで売っているだろう?
駄菓子屋展にはリンゴ・葡萄・桃・メロン味があったよ。モグラは匂いに敏感なので、素手でさわらないよう注意があった。おばちゃんの庭手袋は泥だらけで、間違っても人の匂いはしないから大丈夫よ。

早速、メイン・トンネルに落とし込む。食べたかな?死んじゃったかな?死骸が庭に転がっているんじゃないかしら。
毎日ドキドキして眠りは浅かったけど、モグラの死骸は一向に転がってたりせずかといって、モコモコは減りもせずグラジオラスの林にジグザグを書いてたりする。
ある晩、寝ながらふと思いついた。昔見たモグラは「おちょぼ口」だった。ミミズを縦に食べるのが精いっぱいの口に直径1センチを超えるマルカワの球体ガムは噛みにくいのではないか?

そこで、おばちゃんはガムを庭に転がっている石で叩き潰し、またもやメインストリート・トンネルに放りこんだのであった。念のために、ダンナにお願いしてモグラのメインストリートに木の杭をすき間なく木槌で打ち込んで、分断してもらってから、安心してゴージャスなベロニカを植えたのであった。

おばちゃん、うっかりしていたけど、モグラの被害は人類共通であるに違いない。英語のサイトを漁ってみると、駆除にはやっぱり匂いと音が良いという。
モグラはマリーゴールドの花の匂いが好きではないので、庭に侵入しないようにぐるりと植えよ、とある。モグラと一緒で、おばちゃんもマリーゴールドが嫌いだ。この案は使えない。

一縷の望みで、もしかしたらモグラはオリゴ糖が苦手かもしれない。人間の腸で消化できないらしいから、糖質注意のダンナのおやつのオリゴ糖チョコレートをかすめてチューインガムに追加してやろう。今度こそ、餓死するかも。オリゴ糖チョコをトンネルに掘りこんでみる。
アリが来た。

試せることはみんな試した。もう、最終兵器を投入するしかない。モグラ捕獲機は地面のトンネルに埋める。通りかかったモグラが踏むと、バネがハネル。

まず、ダンナが逃げた。私だって、即死したモグラを捕獲機から外したくない。かくて、取り寄せた捕獲機2器はトンネルのメインストリートに一応設置されたけど、地上に出ているバネは一向に閉まらない。

新たなトンネルは、捕獲機を迂回している。バネの取っ手は地上でサビ始めた。今日もウチのモグラは元気だ!

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