湯たんぽの冬

テンの治療費で毎週3万以上かかる。
屋根の吹き替えの件は先日依頼した業者さんが下見にやってきて、見積もりを作成中である。中古いうより老古の家を買ったので、屋根の修理は心づもりしていた。

コロナがなければ老後生活は計画通りとなっていたはずだが、コロナのせいで世界中の心づもりはみんな狂った。うちだけじゃない。

先週は愛車の軽自動車からオンオンと異音が聞こえてきた。
修理工場に入れたら、右前輪のベアリングが壊れていたそうであった。

2ヶ月前は里に下りる坂道でブレーキが利かなくなった。ギアを落としてエンジンブレーキで下ったのであったが、ブレーキパッドがすり減っていたのではなく(車検で変えたばっかり)ブレーキディスクが焼け付いたのだそうだ。

なんたって山に家があるわけだから、外出するには山を下るしかない。常に下りなのでブレーキだけを頼りに下ると、加熱してブレーキディスクが焼け付きやすいのだそうだ。エンジンブレーキを多用するようにとエンジニアさんからのアドバイスである。多分サンフランシスコなどに住んでいる人も同じ状況なのかも。

車のベアリングを変えてもオンオン音が出るようなら、ミッションが怪しい。と警告されていた。
ミッション修理なら30万が飛ぶ。今更じたばたしてもしょうがないので、連絡を待っているとベアリングの交換だけで修理が無事済んだ。

猫のFIP治療に家の修理、車の修理ときたら役満である。(麻雀は知らないが)
車の修理代は3万2千円だった。
テンの1週間分の治療費より安い!とっくに1台買い替え分くらい使ってしまったからベアリングの修理分だけなら安いものじゃないか。いろいろ経済観念が壊れかかっているおばちゃんである。

アメリカ自営時代、雇ったある女の子は、F1の留学生から在米資格をとった子であった。家庭環境を聞くともなく話してくれたのは、、。

なんでも父親が家族の債務を背負って3億円の借金があったそうだ。
その状態でアメリカに留学してこようとはいい根性である。自分で稼いで貯めたにしては年齢が若いので、どうやって留学費用を工面したのか聞いたら親に出させたと言った。

3億の借金を抱えた親にさらに自分の留学費用を出させたのか?シンジラレナイ。
でも、3億円が3億300万になったところで大して変わりがないじゃないですか?とケロケロと言った。
まあ、そういわれれば確かにそうだ。300万増えたところで利子分にも及ばない。その後に親は自己破産して留学費用も含めてチャラになっているかもしれない。崖っぷちで育った鋼鉄メンタル子であったから今でもアメリカでケロケロと生きていることだろう。

山は秋をすっ飛ばして、いきなり初冬に突入した。
コタツは仕立てて猫用のキャットタワーも冬支度だ。おじちゃんは猫が寒くないようにヒートパッドをつけまくるので、おばちゃんは余分なヒートパッドの電気を切る。ヒートパッドの戦いである。


今年の灯油は18リットル2000円を超えるので、灯油ストーブをつけると負ける気がする。だからエアコンの暖房にした。ヒートポンプ式のエアコンの方が今年の灯油より安く上がりそうな気がするから。政府が灯油に補助金をだしてくれることは多分あるまい。

電気毛布をどうしようかなと考えているときにフルサイズの湯たんぽを見つけた。これが大当たり。なかなか具合がいい。

電気毛布のあっためる範囲はベッドの半分近くを占めるが、それだけの布団があったまると暑すぎて夜中に無意識に布団を剝いでしまう。湯たんぽは代わりに足だけをじんわりあっためてくれて、さらに電気代がタダ。

寝る前にヤカンのお湯をポコポコと湯たんぽに注いでいると昭和の風情が味わえる。朝起きた時もまだ暖かい。

コタツというものは猫のお気に入りだが、ずっと入りっぱなしだと電熱源に当てられてフラフラになって這い出して来る。ところがコタツの電源を入れる代わりに湯たんぽを入れると、湯たんぽはじんわりコタツの床と空気をあっためてくれるようで詩音は湯たんぽのそばで長くなっている。よほど居心地が良いようだ。
今年の冬は湯たんぽで始まる。

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mikie@izu について

海外在住何十年の後、伊豆の山に惹かれて古い家を買ってしまい、 埋もれていた庭を掘り起こして、還暦の素人が庭を造りながら語る 60年の発酵した経験と人生。
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