2 Cellos

おばちゃんは楽器が弾けないがある日2Cellosの演奏動画Thanderstruckを聞いてひっくり返った。


大爆笑しつつLuka とStjepan Hauser二人のチェロの技巧におったまげ、すぐさま音大出で今もコーラスの指導をしているお向かいのおばちゃんと、ピアノをやってたアイ子ちゃんにURLを送った。二人の反応はおおむね同じだった。

クラッシックにロックやポピュラーをねじ込む。
伝統のクラッシックを規格通りに演奏するのは聞き飽きた。リズムとキックがあったらあかんの?!人間の原始の鼓動を引き出すような2チェロの演奏。そう、四角四面のクラッシック演奏に欠けていたものを2 Cellosが見せて聞かせてくれた。

No Boarder」 
アルプスの頂上でバッハを引き始めるLukaのコンサートのタイトルである。音楽に国境もない。音楽にジャンルもない。好きな音楽を好きに演奏してどこが悪い?!

Lukaの弓の毛がどれだけ切れていつ“ハタキ“になるか。
そのハタキになった毛が房になってじゃまなので、弓をちょいと振ってLukaがどんどん床でリズムを踏むと聴衆はもう熱狂である。70年代のロックの最盛期のようだ。ロックも好きだったおばちゃんにはクラッシックとロックの融合は大ご馳走である。おまけに二人ともめっちゃハンサム~~。うっとりするわ。

彼らのコンサートは、いままでクラッシックと無縁だった聴衆がやってくる。正当なクラッシックも二人は素晴らしい技巧で弾けるのである。おばちゃんはビバルディが楽しいと初めて思った。ビバルディは美しいけど楽しいとは思ったことがなかったので。
さらに黒いスーツで純正クラッシックの自身の音色にうっとり陶酔しているHauserの横顔はもうホ〇にしか見えないのだけど、Deep Purpleを弾いているとお茶目で素敵。

昔うちにLong Beach大出身のチェロの子がバイトで一時期いたけど(T君元気か?)
クラッシック専攻はクラスの8割がホ〇とレ〇ですよ。
皆アッチ系クラスメートばっかりで入れ墨も入れまくりとか言っていた。俺なんか少数派だったんですから。

ロックが衰退しクラッシックもどんどん聴衆をなくしている現代で、今まで関心がなかった人を集めてフアンにさせる力があるのは素晴らしい。


例えばこれは想像だが、ひごろ日本のポップスや演歌を聞いている日本のあっち系の衆が、ひざ小僧を丸めての2 Cellosのコンサートにぎっしり詰めかけて、正統派ハンサムのHauserとちょっと甘いやんちゃ系のLukaがクラッシック・ボヘミアン・ラプソディーなんか演奏してくれた日には、もうキャーキャー野太い声援が飛びそう。クラッシックのZ世代が開幕である。

伝統というのは確かに重要だが、伝統を踏襲するだけの文化は衰退してしまうのではないか。日本の茶道界にもLuka とHauserがいる。

蛇足:
おじちゃんがアリアナ・グランデが好きで車では彼女のCDを聞いていたのだが、時々キリキリする音が入る。なんでかバイオリンが乱入してくる。
まったく余分な音なので聞くたびにおばちゃんはイライラしていたのだが、ある時ジャケットを見たらバイオリニスト葉加瀬〇郎とコラボと書いてあったのでびっくりした。正直、どこがコラボやねん。いらんとこにいらん音を響かせやがってと密かに思ってる。

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