日本の年金制度・ナンバーカード政策

言いたいことはいっぱいある。

記事1)国民年金を厚生年金で穴埋め 岸田政権が進める「令和の年金大改悪」の姑息なトリック
https://news.yahoo.co.jp/articles/48adcea63945e3ebef45ceadfc936c9075e85a9d
記事1の国民年金基金が足りないから、サラリーマンが天引きで取った厚生年金基金から資金をかすめ取って国民年金に充填しようという案。

この穴埋め計画が最初に発表されたのは、去年の2021年9月で厚生労働大臣の田村憲久による2024年の年金制度改正案だ。年金制度はただでもややこしいので実際のディテールは記事を読んだほうがいい。
実際影響を受けて損をするのは1790万円以上の高額所得者層だけだというが、厚生年金をかすめ取られるサラリーマン層が全く影響を受けないわけがない。ちょっと資金を減らすけどあなたのは減らないって。嘘つけ。

ひどい。
政府/官僚の発表は数字を重ねて一般によくわからないように巧妙に書かれているから実際施行されればどうなるか分かったものではない。
年金は物価の上昇に合わせてスライドするという制度があり(アメリカのSS年金も同制度がある。今年はすでに平均5.4%引き上げられたとSS年金記事を読んだ)日本の年金も今年の物価指数なら引き上げられるところが、反対に引き下げられている。

嘘ではない。
コロナで経済が停滞し一時の奇跡のようなデフレ状況の去年を、しめたとばかりにデフレ認定して、おじちゃんの基礎年金は引き下げられた。それから日本の物価はインフレ一方だが政府は知らん顔だ。

とことん下種なやり口だと思う。
正しく物価にスライドして年金を上げたアメリカと火事場泥棒のように下げた日本

記事2少子化対策で「年金生活者が出産一時金の財源負担」の方針 専門家から「やっていることが無茶苦茶」の指摘
https://news.yahoo.co.jp/articles/2283876b7c41a340cf6cb8b47db8c67bd95a9e2b?page=2

75歳以上が払う後期高齢者医療制度の保険料を上げて、それを出産時に健康保険から支払われる出産育児一時金の増額に充てようという魂胆。

これから生まれる子供は日本の未来には違いない。産めば一時金がもらえるから子供が増えるだろうという浅はかな目論見。
あほと違うか

政府のマイナポイントといい、出産一時金といい金さえぶら下げれば人が飛びつくと思っている。
子供が生まれなくなったのは、出産年齢の母人口の絶対数が少ないため。子供を産みたいという社会環境でないから。給料が低い。労働時間が長い。子供の保育料が高い。休みが取れない。そんな社会環境に生んで育てたい気にならない。将来に希望がない。


一時金がたとえ100万に増えたところで、一人の子供に教育を受けさせ成人になるまでの費用が少なくて2000万かかるところに、100万だけくれて生んで育てろという。
お前がやれよ

どうして日本では暴動が起きないのだろう?
自分の稼いだ金がかすめ取られていく時にSNSや掲示板では不満を漏らすのに、実際は羊のように無抵抗だ。

社会保障費と税金を払うときに源泉徴収とか年末調整とかで全く人任せにしているから国に自分の金を奪収されていることに無感覚になるのではないか。
年末調整なんかやめちまえ。確定申告で控除を入れまくって税金を取り返そう。

記事3)保険証廃止でマイナンバーカード事実上義務化へ 利便性上がらずリスク拡大の強引な方針に「史上最低の総理」

https://news.yahoo.co.jp/articles/ff30aa65c6ee72e11d1c3700da6705c8c5864eb3

マイナンバーカードに2万ポイントのニンジンをぶら下げても普及率が半分を超えないので、とうとう紙の保険証を廃止して事実上のマイナンバーカードを保険証として普及させようという魂胆である。
そんなことしかできませんか?

社会保障ナンバー(SSナンバー)がないと社会生活ができない米国から帰ってきた身としては、ナンバーを持ちたくない気持ちはわからない。隠し口座がそんなにあるのか。うらやましいのぅ。


SSナンバーを持っていなければ銀行口座も作れなければクレジットカードも取れない。税金を払う、年金を受ける。教育を受ける、医療保険に加入することもできない。
SSナンバーで医療ヒストリーや犯罪歴、破産歴などファイナンシャルレコードもすべて残る。
その条件は住民すべて平等なので、金持ちも貧乏人もズルができない。公平な社会制度の基本だと思う。

ナンバーカード強制保険証移行が実現すると、今一番喜ぶのは生命保険会社、医療保険会社などの保険会社だと思う。
個人情報が一本化されれば確実に保険金詐欺の防止に役立つからだ。

例えば、アメリカなら生命保険に加入するときに既往症などを隠すのは難しいが、日本の現金を払う医療機関ならSSナンバーで病歴を追っかけるのは難しい。つまりズルができる。

国民全員ズルができない社会のほうがフェアで住みやすい。
なんでもカンでも個人情報として隠して、陰でズルをしようとすればできる社会より、自分のナンバーですべて情報が一本化して、信用情報を上げるも下げるも本人の努力次第という社会のほうがクリアで風通しがよさそうよ。


なぜ国民偕加入のための法による義務化をしないのか?
政府機関では個人情報が洩れる危険があると日本人は言うのだが、SSナンバーを知られて一番危険なのはID Theftなりすましで、日本にはナンバーのほかに更に住民票や印鑑証明などと面倒くさい個人確認制度もあるので、カード詐欺もかなり難しくなるのではないか。

日本人にナンバーを取らせたければ、すべての金融機関の口座にナンバーカードを登録しなければ、1年後に口座残高を国庫没収するとか、出生届とナンバー登録を同時義務付けるなどの法整備をすればどうか?隠し口座も犯罪口座も消滅してしまう。おばちゃんは関係ないから。

ナンバーカードを実際に保険証と免許証を併用してしまうのは弊害しかないと思う。
重要なのは国民がナンバーを登録することであるので、免許の取得と保険証の取得時にナンバーの紐づけを義務化すればよいだけ。カード自体を持ち歩くなどというのは無謀そのもの。

アメリカのソーシャル・セキュリティカードは粗末な紙に印刷されてて、10年もたてばボロボロ。数字は頭の中にしまってあるから、ID Theftだって盗めない。一番安全。

ただ、”人の懐をこく” ことばっかりする政府はやがて国民から見放されることだけは間違いない。

  • footer