ヘルズキッチン 銃声

小室圭が住むビルの前で発砲事件 ヘッドラインだけ読んだ。
で?って言う。
海外在住の方なら、ふ~ん。まぁ、あることだから。

昔、ニューヨークからLAに来た旅行者と、どっちの街が危ないかと議論があった。
リトル・トーキョーにニュー・オータニが建っていたころで、ニューヨークからの旅行者が、ニュー・オータニの前でホールドアップされた人がいるらしいじゃないか、だからLAの方が危険!とかで結論がなされた。
が、実をいえば一流のホテルのはずのニューオータニがそれほどいい場所に建ってなかったので一概にLAが怖いとは言いにくい。

重要なのは地元に住む人間は危険な場所は知っていて危険な時間帯には近づかないから、本当に危険なのは土地の情報を知らない人が危険。それと全米で安全な都市ベスト5の街に家とビジネスがあっても、起きるときには起きるわけだから常に万が一のことを考えて常々警戒を怠らないこと、としか言いようがない。

バッグは絶対体から離すな、道を歩くときは後ろに目を配れとか。おじちゃんとダウンタウンを歩くときは、前方からくる人間がおかしそうなときは反対側に移動するなんてこともあった。

それは言われたわけではなくて、生物が生き延びようとするときに自然と危険を察知して避けようという行動だと思う。行列に並ぶときに、チャラそうなカップルなら歩みを遅くしてわざと先に行かせる。後につくカップルを年配のまともそうな夫婦にした、なんてこともあった。

自宅は2階建てだけど、玄関ドアは階段を上った2階にあるので、階段を見下ろせる窓にWebカムをつけて登ってくる人間をモニターできるようにしていた。人がアクセスできる窓には、電池式の警報器が全部つけてあったし。

家のオープニング・パーティで先住人のおばさまから、リビングのカウチは玄関に背を向けるなと忠告をいただいてから家具の配置は気を使っている。

ビジネスは緊張した。小売業界で不特定多数が来客してキャッシャーは私だったし。ドアに絶対背を向けたくなかったが、構造的に難しかったので、ドアと相対する壁に大きな鏡をつけ、たとえ私が後ろ向きでも鏡でフロントドアを見られるようにしていた。キャッシャーにも鏡が貼ってある。むろんWebカムは自分でつけた。セキュリティカメラがあると、事業保険の掛け金が少し安くなるのだ。

お隣のパン屋は2回強盗に入られ、斜め向かいのイタリアン・レストランも銃を持った強盗にやられてその時レストランにいた客全員も銃で脅されて財布と時計を取られた。真向いは首になった元従業員が、夜ブリーク・インして売上金をかっさらった。

幸いビジネスも家も一度も被害にあうことはなかった。朝から寝るまでそういう環境にさらされていると慣れてしまうのだ。
慣れてしまうとは、ぼーっとしてどうでもよくなるわけではない。頭のバック・グラウンドで危険察知と警報機が自動で動いている感じ。自分で意識していなくてもアプリが起動しているのだ。

日本の人が心配するほど年がら年中銃撃戦があるわけでも強盗がいるわけでもないから。でも一度でもあるのが変と考える向きがあるかもしれないが、秋葉原だって通り魔が人を殺したり小学校に乱入して子供が殺される事件があった。

日本の都会だって危険はあるのだ。違うのは日本人にアプリは入っていないが、危険なシティの住人の頭にはアプリが入っている。

現在はCovidのせいでアメリカの公共サービスはまともに動いていないし、カリフォルニアでは警察の手が回らなくなって1000ドル以下の窃盗の場合、警察を呼んでも来てくれなくなったそうで、万引き、強盗が頻発しているらしい。こうなると自衛するためには、不要不急の外出をしない。人のいない時間・場所を避けるなどして公共サービスが回復するのを待つしかないね。

このような情報は地元ではない人・土地を知らない人が一番怖がるので、この際できるだけ騒ぎ立てやんごとない方々のお耳に力いっぱい吹き込んで、彼らの危機感を盛り立てていただきたいものだ。なかなかグッドタイミングな銃声だと思う。


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