海外旅行者保険

益若つばさがアメリカでけがをして動けないのに入院できず友達の家に滞在中というニュースがあった。彼女によると救急車は有料で30万かかった、保険は大事。という内容だった。

これは誤解のしやすい情報なので追加の解説が必要かもしれない。
アメリカの救急車が有料なのは確かだが、どのケースでもどの保険でも30万かかるわけではない。

(どうでもいいがここだけの話、益若つばさ?おばちゃんは若槻千夏との区別がどうしてもつかない。おんなじ顔をしてるし。)

益若つばさは旅行に際して海外旅行者保険を買ったのだろう。正しい用意である。
日本国内で旅行者保険を買うときは代理店によって、買える保険会社の商品が違うと思う。

さらにそれらの海外旅行者保険には、米国内でかかってよい医療機関が指定されていたり(そんなん、知らない国の知らない町のXX病院しか行けないなんて制限をつけられてもわからないし)さらには請求された医療費を保険者本人が自腹でまず現地で支払って帰国後保険会社に請求して取り返すというやっかいな保険もあった。今もあるのかな。

アメリカの医療保険はものすごい数があって、地域のXX病院やXX医療機関がどこの保険ネットワークに加入しているかは自分=保険加入者がメンバーWebでネットワークリストを調べるかメンバーハンドブックの加盟医療機関リストをチェックするしかない。日本で買える海外旅行者保険は、メージャー医療機関をカバーしているかもしれないが、それでも急病やケガで一番近い病院に飛び込んだところで、そこが自分の保険をカバーしているかどうかはわからない。

うちではこの保険は扱っていない。とカードを突き返されてキャッシュで払うなら見てやるとコンセントを突き付けられることもある。

さらに医療機関はそれぞれの健康保険と医療費・価格をそれぞれ取り決めしており、まったく同じ治療を受けても持っている保険によって本人の支払額が違う。

例えば、保険を通さず自費でキャッシュで支払うといえば肺のレントゲンが$50で受けられることがあるが、保険を通して予約を取れば保険の価格になり、交通事故でエマージェンシー受付を通って、レントゲンを受けると$1200になったりする。

エマージェンシーというだけで治療費が20倍から50倍になるわけだ。治療費以前にEMのドアをくぐると1回$50とか$100ドルとかEM料金が請求されるので用心せねばならない。

救急車も用心しないといけない。
おばちゃんが加入していた保険は救急車を使うと基本料金が$350で、サイレンを鳴らすと割増料金がかかり、病院までのマイレージが1マイルごとに加算される。

この基本料金はおばちゃんの保険ネットワークに属している救急車だけの話であって、保険対象外の救急車を呼んでしまうといくらになるかわからない。いくつもの会社の救急車やパラメディックスが街には稼働しているのだ。ロシアンルーレットみたいなので、腹が立って保険のカスタマーサービスにに聞いてみたことがあった。

自分の保険カバーの救急車を呼ぶにはどうしたらよいか?
答えは、できない。

救急車のシステムは保険会社とは無関係に構築されているので、救急車を呼ぶときに患者から近い空いている救急車が派遣されるので患者がどの保険会社を使っているかは救急システムは関知しない。

というわけで、益若つばささんが呼んでしまった救急車は購入した海外旅行保険がカバーする以外の救急車だったのかもしれない。$3000ドルは高すぎる。

もっとも救急通報の911システムを知らない人が911で事故やけが人の緊急要請をしてしまうと、消防車も一緒に来てしまう。
この場合は高いよ。

知り合いの子供が2階から落ちて、焦った友達が救急車だけを派遣してと言わなかったものだから消防車も来てしまい30年前の金額で$2700ドルを請求された。

益若つばさは骨折で他の合併症がなかったのだろう、命の危険がなければアメリカではバイタルをとってその辺に転がしておくだけである。手術の必要がない骨折ならギプスや型で固めて安静にしておくだけかも。

おばちゃんなんか半日廊下のベッドで転がっていた。彼女は入院もしていないようだし、治療もそれほどしていないようだから、あっちの検査室こっちのラボ、ERドクターの請求書など毎日請求書がやってくるというアメリカの醍醐味を知らずに帰国したのは残念だった。

アメリカの医療費は高い。保険料も高い。バックグランドを問わず誰でも努力をすれば成功できるチャンスがあるアメリカ社会のもう一つの面である。


mikie@izu について

海外在住何十年の後、伊豆の山に惹かれて古い家を買ってしまい、 埋もれていた庭を掘り起こして、還暦の素人が庭を造りながら語る 60年の発酵した経験と人生。
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1件のコメント

  1. 益若つばささんって知らないんですが、救急のような事態だと、誰も細かいことまで気が回らないんでしょう。アメリカに旅行や移住する人は、医療の事をしっかり調べて行かないといけないですね。日本以外の国は、どこもそのシステムはもっと複雑だと思います。なので、日本ほど簡単に病院には行かないとも思います。

    フランスでも、日本と同じような国民健康保険が義務付けられていて、それに更に任意保険を勤務先でつけて色々な治療に適用されるようになります。この保険の金額は日本の健康保険と同じような感じだと思います。救急車も保険でカバ-され、救急の処置等は無料のはずです。前に夫が胆石の関係で、救急に運ばれて行った事があったんですが、そこの待合は何故か物凄く臭かったので、夫に聞いたところ、道端のドラッグ患者やホームレスの人たちもいるからだと言う事でした。その待合で暫く私も待っていたんですが、ドラッグで頭がおかしくなっている人が大声で叫んでいたり、私の隣では上品そうな奥さんがエルメスバッグを床に置いて娘さんの治療を静かに待っていると言う感じで、物凄くコントラストがありました。救急の待ち時間は5時間以上は普通のようでした。

    後、フランスの保険プラス任意保険でカバ-されるのに、眼鏡とコンタクトレンズがあります。前は一年に一度眼鏡を新調出来ていたんですが、今は2年に一度になっているみたいですが。。

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